(仮)耽奇館主人の日記
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2005年12月06日(火) 犬神博士、火事に遭遇するのこと。

夕方、帰路の途中、いつも通る坂道の右側から、黒煙がこれでもかというくらい、流れていたので、こらぁ、焚き火じゃねぇ、火事だなっと思って、発火元を覗き込んだら、アパートの一階、道路側の端っこの部屋の窓ガラスを突き破って、真っ赤な火が立ち上っていた。
まだ消防車、救急車が来ておらず、近所の人たちがなんだなんだと出てきたところだった様子で、私は誰かがかけたはずだろうと思っても、とりあえず携帯で消防局に電話した。一番近くに立っている電柱の番号を伝えた。実は、この方が現場を素早く、正確に把握する伝達方法なのである。
よく見ると、玄関の側で、小さな子供を二人抱えた若い奥さんが、パニック状態で、周囲の人たちに「すいません、すいません」と連呼していた。奥さんはよほど慌てたらしく、ブラウス姿という格好で、しかも子供たちは二人ともまっぱだかだった。
私は見てられず、「誰か毛布貸してやんな、寒そうで見てられねえよ」と周囲の人たちに声をかけた。そこで、誰かが我にかえって、毛布を出してくれた。
「旦那さんに連絡は?」と誰か。
「今来るって」と誰か。
そこへ、消防車五台とパトカー三台が到着した。
ちょっと大げさな台数だが、私も含めて、誰もが電話した結果だろう。
続いて、救急車。
「はい、どいて!下がって!」と怒鳴り声。
そこで、私はぶるっと震え、おっかねぇ、おっかねぇ、うちも気をつけなきゃあと心底思い、我が家に向かって歩き出した。
それにしても。
一軒家ならともかく、アパートの火事は大変だ。
真上の部屋、隣の部屋の住人は不在だった様子だが、帰ってきたらさぞかしびっくり仰天するだろう。
特に、見た限りでは、真上の部屋。
布団と洗濯物が出してあって、それらが全部黒煙と炎で真っ黒になってしまっていた。
どうすんだ、今夜は。
とにかく、最近の標語をそのまま拝借するが、防火に勝る消火はないのである。
うちは大丈夫なつもりだが、油断のないよう気をつけなければ。
今日はここまで。


犬神博士 |MAILHomePage

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