(仮)耽奇館主人の日記
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2005年11月29日(火) サカキの誕生日プレゼントのこと。

本日、娘のサカキが十八歳になりました。
はっきり言って、もう十八かよ!って気持ち。
しかも、高校卒業と同時に、地元の自衛隊に入隊するとか。
自衛隊の話はずっと以前から聞いてたので、驚きはしなかったけど。
それにしても、十八歳。
その年頃の私は何をしていたか。
青森に現地妻を二人もこさえて、週末にせっせと深夜バスで通ってたなあ。
弘前と八戸の両方だったんだけど、八戸の方の女の子がこれまた、北欧の女が恥ずかしがるくらい、まっちろけな、きれいな肌をしててねえ。その上、弟さんまでが素晴らしい美少年で、こっちが本命でしたな、実を言うと。
とにかく、やることやって、せっせと人生経験積みながら、地道に本を読んでたわけだけど、サカキも正直言ってヤリたい盛り。極端な男嫌いで、まだ紅蜘蛛お嬢様や剣道部の後輩たちとしか経験ないそうだけど、レズでもいい、どんどんヤルのが重要なんだ。
人間を知るには、その心を知るために本を読むことも大事だけど、肌を重ねるのも大事だね、その体温を知るために。
言葉では言い表せないものを共有するためにも、肌の匂い、味わい、手触りを知ることはとても大事なのだよ。
気取ったり、スカしたり、見栄をはったりするより、何よりも、衝動に忠実であれ。
それこそが、自分自身の人間性に深みを出す秘訣だし、何か・・・人間的な魅力とも言える何かが出てくる元でもある。

・・・・・・

以下は、夕方、電話でやりとりした会話。
「よお、もう十八かよ、この野郎。おめでとうよ」と私。
「ありがとうー、もう十八だよっ。あ、ねえねえ、今日あたし、ミクシィ入ったから」とサカキ。
「あに?ああ、お嬢様に招待されて?」
「そうそう。そしたらさ、まだプロフィールも何も書いてないのに、どっかの男から十四通もメール来たよ」
「ほう、何だって?」
「僕も格闘技大好きです、よかったらマイミク追加よろしくとか、そんなのばっかり」
「せわしい野郎ばっかりだなー、おい」
「そうそうっ。新潟在住ってだけで、よくメール寄越す気になれるよねー。ブスかもしんないのにねー」
「ブスより始末悪いや、キンタマ蹴り潰す女だからな」
「そのへんもアピールしとくよー」
「ま、気をつけろよ。でも大体、ミクシィで何しようってんだよ?」
「決まってんじゃん。あっちこっちの女の子を食おうと思ってさっ」
「ああー、なるほどねぇー。ま、しっかりやんなよ。ところで、食いモン送ったからな、スペアリブを二キロと、ローストビーフ二キロ」
「やったー、バウムクーヘンもついてる?」
「うんうん、ついてるよ、もちろん。一本はオマエ、もう一本はアツコ(従姉。サカキの母親)の分だからな。こないだみてーに、二本とも食うんじゃねーぞ」
「うん、多分」

・・・・・・

十八歳のサカキ。今の普段着は、プレイボーイの黒っぽいジャージに、素足でナイキのジョギングシューズ。
髪型は、映画「あずみ」の上戸彩が気に入ってるので、あれっぽい髪型にしてるつもり。
高校の制服、剣道着、拳法着を除けば、いつもこんな格好で、上越、高田を闊歩している。
色気も何もあったもんじゃないが、自衛隊に入れば、もっと色気のない世界へ行くだろう。
しかし、本人が望む世界なら、好きなようにやらせたい。
マイホームパパのような父親をやれない代わり、ただ、ひたすらに、優しく見守ること。
それこそが、私なりの最愛の表現なのだ。
とりあえず、今回のプレゼントはかねてよりのご所望であった、斬馬刀を贈った。
永井豪のマンガ「バイオレンス・ジャック」をご存知なら話が早いが、あの中に登場する悪役のスラム・キングが愛用しているドデカイ、長い、日本刀である。
それを浅草の仲見世で買って、コレクションしていたのを、この夏休みに猛烈に欲しがっていたのだ。

・・・・・・

新潟在住のコスプレのご趣味をお持ちの女性の方々、よければサカキにコスプレを教えてやって下さい。家の中で鏡を見ながら、刀を構えてニヤニヤしてるなんて、映画「タクシー・ドライバー」のロバート・デ・ニーロみたいで、不健康なので。ひとつ、よろしくお頼み申します。

今日はここまで。




犬神博士 |MAILHomePage

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