(仮)耽奇館主人の日記
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2004年12月08日(水) |
La familia como las ataduras fuertes. |
スペイン語で「familia」というのは、その響きから分かるように、家族のことである。 英語の「family」との違いは、家族そのものの観念の違いだろう。 英米に見られる、近代的な家族像とは根本から違うのだ。 法律や道徳で描く、理想の家族よりも・・・ 衝動と肉体で築き上げる、原始的な家族の方が、絆が強い。 そして、普通の、ありふれた家族よりも、 近親相姦的な、異常な家族の方が・・・絆が深い。 何故ならば、異常だからこそ、普通の家族より、より普通であろうと努力するからである。 家長を務める、浅草の父方の家族、強い発言力を保っている、新潟の母方の一族において・・・私は、私なりの「familia」を築き上げているのだが、最近、周囲が慌しくなっている。 まず、紅蜘蛛お嬢様が、私の娘のサカキと同性婚をブチ上げた。 私は別に父親ヅラをするつもりはないから、サカキの判断に任せることにしている。 サカキはまんざらでもないようで、ニヤニヤしているのだが、確か、我が国では同性の結婚は認められていないから、フランスあたりへ移住することも視野に入れなくてはならない。 次に、祖母の死を契機に、私の母、オフクロが再婚した。 これはほんとうに、寝耳に水で、肝が潰れるほどぶったまげた。 今年、五十五歳の老女を嫁にもらった物好きは、どこのどいつかと思ったら、これがオヤジの親友だった。 昔はよく一緒に遊んでいた仲なのだそうで、同じく伴侶を亡くした者同士、老後を温かく過ごそうと再婚を思い立ったということだった。 まあ、本人が幸せの道を選んだのだから、私としては素直に祝福してあげたい。 最後に、佐渡島のはとこの透。 祈祷師の跡取りとして、みんなで大事にしている小学五年生の男の子だが、これが何と、相手を妊娠させてしまった。 相手は、透が通っている小学校の担任。 三十二歳の独身女性とか。 そのニュースを透本人が泣きながら伝えてきたのを聞いて、昔、外国で似たような事件があったなあと記憶を呼び起こしていた。 まだどうなるかは分からないけれど、女教師が腹の中身をどうするか悩んだら、私の出番になるだろう。 是非とも出産してもらいたい。 生まれてくる子供には罪はないのだから。 まともな家族になる見込みがないのなら、私の家族になればいいのだ。 そんなわけで・・・ 今日も家族のために、私は生きる。 今日はここまで。
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