最近、レバーだの、コーンビーフだのについて、 延々書き続けてきた。 さっき確かめてみたらコノ1週間、肉についてしか書いてない。 ひとつのテーマで、ぐだぐだぐるぐる書き列ねているので、 あんまり長いのもナンかと、日を分けて書いたりもした。 したらば、
「肉ばぁ〜〜〜〜〜〜っか!!」で、ある。
もちろん、違うモンも喰っているのであるが、 書き続けるだけでもあきる。たまには、肉以外のコトも。
然る紳士の然る日記にて。 然る紳士は「カレーには醤油」だそうです。 流れの中で寿司を食すについても、考えておられた。 「お寿司を食べる時も、ソースをかけねばならんのであろうか?」と。 もちろん、その後に話が続くのであるが、 ココではその話の成りゆきについては置いとく。 上記の一文を読んで、ふと感じた事。 「寿司に何をつけるか……? 寿司には………マヨネーズやったな!確か」
いえいえ私、最近でいう「マヨラー」なんかでは 決してございません。 サラダさえオリーブオイルと塩があれば、コト足りる。 私の中で「寿司にマヨネーズ」がインプットされた時。 それははるか遠ぉーい、過去のコト。
その昔、イトコが私にとって音楽だの文学だのの仕入れ先でした。 ある日のコト、イトコから召集がかかった。 「いよいよ、決行や。寿司食べ会すんどー」 集まったのは4人。 8歳上、5歳上のイトコと3歳上の兄、そして私。 ただ寿司を食わしてくれるだけで 召集をかけるような、そんなわきゃーない。 当時流行っていた深夜ラジオ番組で、 「ゲテもんのように思うが、喰ってみたら旨いもの」 といった感じで紹介されていたのが「寿司にマヨネーズ」。 目前に置かれた小僧寿司で買ってきたパック寿司。 それは沢山入ったファミリーパックとかではなく、 ほんの独り分が楽しめるくらいの「握り盛り合わせ」。 4人が頭をくっつけた真ん中に鎮座まします「握り盛り合わせ」。 小皿にマヨネーズを出し、そこに醤油をいれて、まぜる。 本来のマヨネーズの半分くらいの固さまでゆるめる。 期は熟した。各自ひとつづつ握り寿司を手に緊張の面持ち。 「いくど」 「おうよ!」 「どないや?」 「うん、どんな味が想像もできなかったけど、悪くないよね」 「おう!ワシもそう思う。意外といけんな」
てなコトで、私達はイトコが愛聴していたラジオの深夜番組で 紹介されていた未知なる味を確かめたのであった。 20ウン年前の話である。 当時、最年長のイトコはニキビ面。 中学生だか、小学生高学年ぐらい。 おこずかいを沢山もらえるでなし、 イトコはこの日のために、おこずかいをためていた。 イトコのうちも、私のうちも、ひもじい思いはしたコトはないが、 友達が持っているモノを欲しがったって、 「ヨソはヨソ。うちはうち」という名言のもと、 自由に欲しいモノを手にいれられない程度の貧乏だった。 そんな私たちにとって、イトコが自分のお金で買ってきた 「握り盛り合わせ」は、なかなかに貴重なモノであった。 そうして、その寿司をマヨネーズなんかで 食べるのは非常に贅沢な気分がした。
イトコが愛聴していた当時の深夜番組の パーソナリティーさんに一言もうしあげたい。
拝啓○○○○さま まったく、あなたというお方は、 ええトコのぼんのくせして、どんな食べ方をなさるのやら。 あなたが紹介してらした「寿司にマヨネーズ」 たしかになかなか悪くはないお味でした。 おかげさまで、イトコ達との 楽しい想い出の貴重な1ページができました。 最近はシンシュンシャンソンショーなんぞ やってらっしゃるのでしょうか?
えっ?今ですか? もちろん、寿司にマヨネーズ………つかってません。 楽しい想い出と現実との区別がつくくらいには 大人になったもので。
それでは。
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