2001年06月19日(火) |
ホントはね、“○○○で○○○なヒト”デシタ。 |
プラっちっくの椅子に腰かけ、 頭の中の妖精さんと談笑中の私。 かなりキテます↑ そんな私に、店長さんが声をかけてくる…… トコからですわ。
店長「お待たせしました。いつもありがとうございます」
いつもありがとうございます……か。……やっぱりな。 ……覚えててくれているんやねぇ。私のコト。
店長さんの明るく、無邪気な一言で 妖精さんの努力もおじゃんだ。 「いつもありがとうございます」と、 気持ちのイイ接客をして「その一言でおじゃん」 などと言われているとはゆめゆめ、思いもするまい。 ごめんよ、店長。ああ、もう呼び捨てサ。
どうせ覚えてもらうなら、せめて、せめて、 “レバーのヒト”より“ステーキのヒト”と、 慌ててステーキ串をレバー串と一緒に買ったのも、 無駄な努力やったんですねぇ。もう遅かったんですねぇ。
店長「お待たせいたしましたので、 レバーを一本サービスさせていただきました」
……………………ん?……………にっぱぁ〜!!!! 『なんや、おっちゃん、それ、はよう言うてくれなぁ〜ん。 おまけしてくれるんやったら、おまけしてくれるってぇ〜』
……………我ながら情けない。 一本サービスと聞いて、ワガ顔、笑顔でゆるみまくり。 まるでハスの花開くかのように、明るくなる音まで聞こえる。 心のボケ老人も、頭の中の妖精さんも 瞬時にしてどこかへ行ってしまった。 今度はいったい、どこのどいつや?(全部、自分やけれども) うれしさにとち狂って、語尾が少々色気付いてさえいる。
『しかしなんやな、おばちゃん今日ステーキの串も買ぉたのに、 なんでおまけがステーキやのうて、レバーの方なんや? ま、ええわ、ええわ。 おまけしてもおて、文句言うたらバチあたるな。 そんなんな、どっちでもエエんやでぇ。 大切なんはな、おまけしたろーっちゅー気持ちや。 なぁ、覚え方もな、どんなんでもエエんやでぇ〜。 “レバーのヒト”でも、“ステーキのヒト”でも。 そんでもな、どうせやったらおばちゃん、 “素敵なヒト”って覚えてもろたら、うれしいわぁ。 ほら、ステーキなだけになぁ〜。どぅわはははは!』
………関西のおばはん、いや、オカン登場………か。 どうしようもない駄洒落までついてる。とほほ。 いや、オカンにかまけている場合ではない。 やさしくしてもらったら、ちゃんとお礼を。 にっこり笑顔で挨拶を……せなな!
私「どうもありがとう」 喜びを伝えると、店長さんもバイトくんも やっぱりニコニコ笑顔で返してくれる。 あぁ〜、うれしいなぁ〜、気持ちがいいなぁ〜。 ええねやでぇ〜、「“レバーのヒト”喜んでくれてる」 とかいう意味のニコニコ笑顔でも。
いや、いっそ心の中のオカン魂でお礼を言ったほうが、 いかに私がうれしいかが伝わったのかもしれない。 しかし、“レバーのヒト”として、 覚えられているであろうコトが判明した今、 ふたりの夢(!?)をこわすコトもあるまい。
いいです私、“レバーのヒト”で。 “レバーでオカンなヒト”な実情がばれるコトを思えば。
“ステーキのヒト”と呼ばれる目論みは儚くも散ったけれど、 たかだか一本買った程度で“ステーキのヒト”を語るなんて、 厚かましいというものなんでしょう。 どっちにしろ、嫁入り前のオンナが呼ばれて嬉しい呼称とちゃうやん。
いいの。一本、オマケしてくれたんですもの……。うれしいよ。 ありがとう、ありがとうやで、おっちゃん。
おいしかったら、今日もシアワセ。 とにかく、ごちそうさまでした。
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