喰いえるコトなど

グルメ?何それ?ウマイはウレシ、マズイはタノシ。
いわゆるひとつの食い意地日記

2001年06月18日(月) こんなん言うてた。

心中おだやかならぬ私に店長さんが、語りかける……
トコからですわ。

店長「いいえ、大丈夫です。ありますよ。
   少々お待ちいただく事になりますが、
   それでもよかったら」

店長さんは、私の心の動揺を知ってか知らずか、
明るく、親切に答えてくれる。

私「どれくらいですか?」

バイトくんはすでにレバーの串を焼きはじめている。
機嫌良さ気に。
待つといっても、普段待っている、
焼いてある串を温めなおすのを待つ時間と
大差があるようには思えない。

店長「2、3分くらいです」
私「じゃあ、2本お願いします。後、ステーキ串を一本」

私は心の中の動揺を悟られまいと、
穏やかな気持ちのヒトを装って、
店の前のプラっちっくの椅子に腰かける。
プラっちっく……もちろん、プラスチックの事である。
しかしこの時、私の心はすっかり、ボケ老人。
自分に都合のイイ事や、悪口しか耳に入らないボケ老人としては、
プラスティックはプラっちっくと言わねばなるまい。
表面的に穏やか気持ちのヒトをよそおうボケ老人……
ややこしいな、我ながら。
しかし、なかなかの演技派、でもある?

私は何をいったい動揺していたのか?
バイトくんは私の顔を見て、こうつぶやいたのだ。

「……あっ、レバー……」←そのいち(昨日参照)
…………ふふっ。こんなん言うてた。

バイトくんは確かに私がオーダーする前に、私の顔を見て
「……あっ、レバー……」と、つぶやいた。
そして私は動揺した。

「……あっ、レバー……」
「……あっ、レバー……」
「……あっ、レバー……」
「……あっ、レバー……」以下、百回くらいエコー続く
私の顔………見たよねぇ?つぶやく前に………。

『ひょっ、ひょっ、ひょっとして……
私の顔みて、レバー、思い出したん?
私のコト、“レバーのヒト”って覚えているの?
“レバーのヒト”って?』←そのに(昨日参照)

わたしゃー、彼らの頭の中で“レバーのヒト”として、
インプットされとんかい……?
そ、そ、そんなんめっちゃイヤァーーーーー!!!

私は“レバーのヒト”って、覚えられているのでしょう……か?
誰か教えて?
そんなん、イヤや。どうせ覚えられるんやったら
“ステーキのヒト”のんがエエぇ〜〜〜〜〜!!!
………ええかなぁ?
いや、なんか小金持ってそうかなって……ふっ。

『まっさかぁ〜、自意識過剰じゃなくって?』
頭の中に住む、妖精さんのつぶやきもあった。

『アナタの顔を見てレバーって、
つぶやいたんじゃぁなくってよ。
たまたま、レバーのお皿をみてカラだな、
って思った時にアナタが行ったのよ。るるるるるぅ〜』
例によって、例のごとく一瞬のうちに頭によぎる。
相変わらず、痛いな、自分よ。

プラっちっくの椅子に腰かけ、
頭の中の妖精さんとお話し中の私に、
店長さんが声をかけてくれた。



 < ソレまでのコト  INDEX  ソレからのコト >

キキ [お茶の時間] [MAIL]