朝から暑い位の晴天。
早起きして親戚まわりに明け暮れる。
リクエストされた月餅を配りまわり、子供はまだか1人くらいは作るべきだという恒例の鬱陶しいお説教を巧みにかわし、お米やらお漬物やらを貰って帰る。
合間をぬって別所温泉へ。
温泉宿と民家とそして寺院が混在し、せせらぎが流れ硫黄の香りが漂う温泉街である。
信州の鎌倉と呼ばれるここ上田市には古くからの寺院が多いらしい。
せっかくなので寺院参りへ。
左:愛染かつらの松、右:北向観音堂北向観音は、善光寺の南向きに対して北向きに作られた物で、両方参詣しないと片参りになりご利益がないとなんともわざとらしい言い伝えのあるところ。
また厄除け観音としても有名なので、大厄でしかも本厄全開の隊長にはうってつけの場所である。
しかしである。いい機会なのだからここでお祓いをして貰えば良いだろうに、神になど頼るのは負け組のようで嫌だと言うかたくなな隊長を説得することができず、(と言うかワタシも大厄の3年間結局お祓いどころかお札を買うことすらしなかったので説得力に欠けたのだろうが)ただただ心ここに在らずというお参りのみ行う。しかもお賽銭は二人で2円。なんまいだー。
それにしても暑い。
「寒くない格好で行くんだよ」と言う隊長の助言に従って長野仕様の洋服を持って行ったワタシは汗だくで、「暑いじゃんかよー嘘つきぃー」と文句を言い、自分だけ半袖を着ている隊長のケツに何度か浣腸をする。
そして、
常楽寺と
安楽寺へ。
左:常楽寺、右:重文石造多宝塔左:国宝八角三重塔、右:安楽寺日本で唯一の八角の塔がある安楽寺。
中国宋時代の建築様式で長野県で初めて国宝に指定された建造物である。
実はこのお寺にはずーっと前から興味があった。
なぜなら隊長とまだ恋人同士だったころから耳にタコができるほど何度も聞かされていたのだ。
その内容は寺院の歴史についてのことではなく、ましてや国宝の建造物のことでもなく、彼がまだピッカピカの中学一年生で北中のペレと呼ばれていた頃(ホントかよ・・・)、サッカー部の友人達と一緒に賽銭泥棒をしたというのだ。その被害を受けたのがこの安楽寺らしい。
犯人は必ず現場に戻るとはまさにこのことを言うのか。
隊長はヒソヒソと当時の様子を話してくれたのだが、実にやり方が大胆で、よく捕まらなかったものだとある意味感心した。