| 2003年02月14日(金) |
老夫婦がやっている定食屋にてわが両親を思う |
時々行っている定食屋が大変です。 ご主人ひとりでお店をやっているからです。
今日なんかは金曜日だからいつもと違ってお客さんが多かった。 お店は夜の10時までなんですが、10時になってもオーダーが さばけなくて、しかも食後の食器を引く余裕もなく出しっぱなし。
自分がお店に入ったのは9時過ぎ。お店を出たのは10時過ぎ。 普段ならば30分で出て行くところが1時間かかった。 仕事の回転が遅いのは誰が見ても分かるので、お客さんはグチも 言わずにずっと待っていた。食器を片付けようかと申し出る人も いたりしましたが、ご主人は丁寧に断っていました。そこは職人。
そういうわけなんで、さっさと食べて、ご主人の手の空いたとこ ろを見計らって、さっさとお店を出ました。こういう現場を見ると、 実家の両親のことが思い出されます。夫婦で商売をしているお店は そのどちらかが欠けても仕事が回りません。近頃かーちゃんは健康 に不安があるので少し弱気。そんな中、少々モノ覚えが悪くなった オヤジからあれやこれやといちいち聞かれてはたまらないとグチを 言い出した。
オヤジは店のことをやっていれば済みますが、かーちゃんはウチの ことも見なきゃならないから、それだけ頭を使います。頭を使うと いうことは気を遣うってこと。世間の店主はお店の金勘定とか資金 繰りとか気を遣うもんですが、ウチのオヤジはそのあたりが無頓着。 だから余計にかーちゃんは気を遣うことになる。
すっかりかーちゃんを中心にお店が回っているので、かーちゃん抜き ではお店がやっていけないのは明白。それでもオヤジは自分のプライド のために、利益の出ないお店を続けたいと言う。
赤字であれば、当然ながら資金繰りにも困る。そうなると貯蓄とか 何かの資産を取り崩してお金にしなきゃならないことをやらなきゃ ならないんですが、オヤジはそれすらもかーちゃんまかせ。そんな 店主はどこを見渡してもいないよ。ダメな店主のレッテルを貼られても 文句は言えません。誰も口にして言わないだけで、心の中では思って いるはずだと考えると、自分としては正直言って早く店をたたんで 欲しいと思っている。でないと、いくらダメ店主でもプライドを持って やっているオヤジの心はボロぎれの如くズタズタになるでしょう。
でもそんなことはオヤジには関係無いようです。 今、目の前のことしか頭にないから。つまり、店を止めた後に自分に 何ができるかと考えると怖くてやめれないと言うのです。他のことを やれる自信もないしやれないと諦めている。ひとつのことだけに40 年も没頭してきた人なので、身体に染み込んでいるんですね。だから 余計に他のことをやれる自信が無いという。
それは分かる。分かるんだけれども、今やめるか後でやめるかの違いで あって、いずれはやめないといけない。同じやめるならまだ頭のはっき りしているうちにやめた方がいいに決まっているんですが、それすらも 先送りです。自分の身体がもつ限りは続けると頑なです。先のことなん て、なーんも考えていない。まるで問題先送りしている日本の政治家や 官僚となーんら変わらない。
仕事をやめるつもりもないからきれいな店の閉じ方なんか考えもしない。 かーちゃんが元気なうちはまだいいんですが、健康を損なってしまえば 即座に店が回らなくなる。何回も経験してきたことなのに、それでも 分かろうとしないところは息子ではどうしようもない頑固さです。
こちらも今では腹を据えて、どうにかなるまでやらせようと考えてます。 突然死なんてことにはならないように祈るばかりです。年だしね。
話は戻って定食屋ですが、おかみさんは恐らく持病で入院しているの でしょう。以前聞いた話では、現在の医療技術では一生治らない病気 だとか。しかも手術をすることも体力的に難しいとか。だから痛みが なくなる応急処置をするしかないと。
おかみさんのいないお店は前述のようにご主人だけでは切り盛りする のが難しい状況。だからこれが実家の両親だと結果は明白。
他人の家を見て自分ちを振りかえることができるという参考です。 ご本人たちには申し訳ないんですが、両親に話をするサンプルにさせて もらおうかと思っています。誰だってお前の仕事はダメだと言われたら いい気になる人はいないでしょうが、生活ができないレベルであれば 気持ちの問題じゃなくなります。息子からぎゃーぎゃー言われても いい気にはならないでしょうから、自分で気付いて欲しいと思います。
世間ではバレンタインデーというものだったらしいですね。
はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)
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