| 2002年11月30日(土) |
今も昔も状況は変わらない? |
戦前の激動の期間をNHKが放映していました。
海軍・陸軍大臣を説得して米国との協調を望んだ近衛文麿首相。 そしてルーズベルトには届かなかった近衛の提案。
日本の行動 ◆三国同盟の空文化(独伊に同調しない) ◆南北仏印からの撤退
米国への要求 ◆米国は経済制裁(具体的には原油の禁輸)を撤廃 ◆新しい経済通商を築く
これは当時の駐日大使グルーとの間で交わしたもので、米国本土へは 伝えないようにとしたもの。近衛の思惑としては、彼の提案が事前に 国内の反対派に漏れないようにと配慮した。これが結果的に米国政府と 日本政府との間でのズレを生じさせたといいます。
首脳会議を望んでいることだけが米国政府に伝えられていたが、近衛の 提案は本土に伝えられていなかったために交渉にならぬと判断された。 日本国内の強大な力が届かないようにと気を配った近衛の思いが、和平 を実現したいと思う願いが行動として実現できなかった。
その結果、日本では前例のない相手国での首脳会談が実現せず、そして 御前会議で決められていた期限に交渉が間に合わず、責任を取って首相 を辞任。後任として東条英機が任命され、その後の日本の行方はご存知 の通り。(後に近衛は病死したといわれておりますが、当時のことを思うと どうも疑問です。)
それだけ天皇を巻き込んだ軍部の力が強かったことを意味します。 日露戦争でロシアに勝った記憶が日本の不幸を導いたともいえます。 天皇が現在のような象徴でなかったことも不幸を増大させたかもしれま せん。国家権力のトップでありながらも事実上の支配はしていなかった。
明治時代の頃と仕組みは変わらなくとも外部情勢が大きく変わったことに 国内がついていっていなかったのか。それとも戦争好きの日本人の血が 周囲の動乱がきかっけとなって騒ぎ出したのか。あるいは天皇に謀反を 起こす思想を持った人間たちが権力を奪い取ろうと目論んだのか。
広島・長崎に原爆が落とされてから57年。 終戦をもってここでひとつの歴史に区切りができたのですが、武力を捨て させられ、その代わりに経済の復興に勢力を注ぐことで大きくなってきた 日本。軍事力の維持や増強をするためのコストを経済活力の増大に配分 してきたからこそ今の日本がある。
自衛隊への配分を維持できるのも、経済が強いからこそできること。 こんな日本があるのはアメリカとの関係があるからこそと言わずに他に 何があるだろうか。国力にかけるコストの有り様が違いすぎる。
であるならば、日本の経済が停滞してモタモタしているなんてことは もってのほかと言われても仕方ありません。経済を良好にするコストは 十分かけられるはずだから。それができないってことはどういうことか。 間違った使い方をしているんじゃないのか、という見方もあります。 これを国民レベルで行っているのならば、国民総勘違いになります。
多数をもってそれを正義とするならば、少数は常に悪になります。 どんな時代でも冷めた目で多勢に巻き込まれない考え方をすることは 必要です。他人がそうなんだから自分もそうするというのではなく、 まずは自分を基準に周りを見てみることしてみたらどうでしょう。 それで周りのことに納得すればそうすればいいし、納得できないなら どうして納得できないかを意見してみる。会話とはそういうところから できるんじゃないでしょうか。
そういった意味で、今の政治は多数派が正しくて、それに反する者は 間違いだ、悪だとする環境ははなはだおかしい。今までの政策が正しい ものであるならば適正な経済環境であるはずだし、小泉首相のような 「変人」は必要ない。自分の間違いを棚に上げて国家感をぶちまける 古い人たちは退散すべきです。変化の時代についていけないボケ老人です。
経済発展の時代に自身のフトコロも暖かくなった政治家はその頃のいい 時代を忘れたくないんです。ただそれだけです。だから国の行事を増や して自分の活動の場を増やしていかにも貢献しているぞというところを 見せたいだけなんです。物事が動けばそこに利権が発生しますから、 それを取り込んで自身の利益が少しでも増やそうとする。権力とカネは 表裏一体です。そこに政治のネジレがあると思う。
政治にカネはつきものなので全ては否定しませんが、そのことを除いた としても国民に利益が生じるようなことをしていないのであれば、それは 政治家として給料をもらう資格はないと思います。政治家の給与は国庫 から出ているんですから。つまり税収や借金から賄っているんですから。
収入が減ったら支出も減らす。至極当たり前のことです。 国力が低下したのに昔の幻想に取りつかれていたために起こしたのが 戦争です。収入が減っているのに支出を減らそうとしないのが今の政治 です。なんだか似ていると思って取り上げてみました。60年前と今。 近衛文麿のように抹殺されないように祈るばかり。小泉首相。
はい。今日は曇りときどき晴れ。(東京地方)
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