あんまり大きな記事にはなっていませんが、財務省が国のバランスシートを 発表しました。→こちらをご覧下さい。 2000年度ですけど、数年前までは発表されていなかったもの。2年前の ものですが、見ごたえあります。単位は兆円で現実感がありませんが。
バランスシートとは右側の負債・資本を使って左側の資産にどう使われている かが分かるもの。乱暴な言い方ですが金融は右側、産業は左側といったところ。 左側をしっかりしないと右側だけではどうしようもないということでもある。
不良債権と呼ばれるものは左側。これが腐っているから右側が改善されない。 腐っているものを排除すると資本が減少するから政府は公的資金を注入する ように仕向けているのですが、金融庁は否定的。そんなことはないと。でも 危機的状況ではないと言っているのみ。危機的な状況になったらダメじゃん。 その前に手を打とうとしているのに。
金融システムが危機的になると国家的なパニックになります。 銀行業とはあくまで金貸しですから基本的には町の金貸しと同じ。 違うのは産業を育てるという志があった筈であること。「あった」と過去形に しているのは、どうもその志に疑問を感じる(時期があった)から。
金融システムとは銀行のいわゆる電算システムのことだけじゃなく、お金を 基本に成り立っている国民経済そのものです。中央銀行である日銀の勘定から 国民一人一人の通帳ひとつまでつながっているそれらの総称です。狭義では 銀行システムのことです。大手の銀行が破綻すると怖いのは、今では横の つながりが深くなった銀行システムが連鎖的に崩れてしまうということです。 自分の取引銀行でないところがつぶれても、その影響の大きさのために自分の 預金の引出しが難しくなるなんてことは可能性としてありえます。そうなると 支払期日が守れなかったりして、特に決済日なんかは混乱することでしょう。
国の債務超過は負債の計上の仕方(公的年金の計上の仕方)により、最大で 869兆円。債務超過とは負債がどれだけ資産を超えるかということ。 そこらへんの国だったらとっくに破綻している数字。日本の場合だと、まだ 国債の発行ができるから救われている。とはいえ、先日の10年もの国債は 札割れ(発行予定額より応募額が下回ること)したそうですから、日本の 先はそんなに明るくないことを意味しています。
長期国債が売れなければ短期国債を発行しなきゃならない。 これは危ない兆候。国の長期の信用が無くなっているということですから。 短期ものが増えると返済期日が短くなるし、その時の状況により金利も振れる。 そうなると台所事情に関係無く返済はしなきゃならないから、負担が増えます。 そのうち投資家からは見離されて国債の発行すらできなくなってしまいます。 その時は国家破綻です。想像もしたくありませんが。
そんなことを予感させてしまいます。このバランスシート。 でも、公開されればどこをどうすればいいのかということが、少なくとも チェックできるのですから、非公開であった時代に投資家に不信感を与えて いた頃に比べればまだマシかもしれません。企業の決算に比べれば、まだまだ 遅い感はありますが、とにかく数字が公開されていることが大事。専門家でも きちんとした処方箋を作ることができないでいる現状です。だからといって 我々はヒト任せにして国家の財政状態を見過ごすことはできません。
自分の財布の中身を充実するためには自己の研鑚が必要ですが、その土壌を 与えてくれている国の財布の中身をチェックすることは我々国民一人一人の 財布の中身を守ることにつながると思います。ぜひ問題意識を持って覗いて みてはどうでしょうか?ながめるだけではつまんないですから。
はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)
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