| 2002年09月05日(木) |
聞いてて声もかけられない |
会社の帰りに立ち寄る定食屋での会話。
お客:「このまえ見かけなかったけど、体のほうは大丈夫?」 女将:「ええ。入院していたんですけど医者から切れないって言われてね。」 お客:「どういうこと?」 女将:「あたしガンなんですけど、肝臓だから切れないんですよ。 だって今回は4回目でね。切るところがなくなっちゃってて。」 お客:「・・・・・。今はいいワクチンがあるでしょ。」 女将:「そうなんですけどね。丸山ワクチンと○○ワクチンがあって、 あたし○○ワクチンを使ってるんだけど、このまえテレビで やってたんですけど、あたしと同じワクチンを使っている人が お亡くなりになってね。きっとあの人はワクチンが合わなかったのね。 ワクチンは万能じゃないからあたしにも合うかどうか・・・。」 お客:「・・・・・・。」 女将:「あたしの身内でガンになった人はいないのよ。あたしが初めて。 健康診断にも行かずに過ごしてきたのに、あるとき体重が一気に 5キロも減ってね。おかしいと思って病院へ行ったら手遅れだった。 年を取ったら普段から体を見てもらわなきゃいけないってことね。」
直接聞いたわけではないんだけど、この女将さんはときどき入院しなきゃ ならないことは他のお客との会話の中で聞こえてきたことはあるけど、 まさかガンだったとは。少々切っても蘇生する肝臓ですが、何回も切って いたんじゃ、蘇生する時間がありません。
自分の母親は潰瘍の時点で胃の3分の2を切っておりますので死を意識 するまでには至っていませんでした。最近ではこの胃の切除の後遺症か どうかは分からないそうですが、食道狭窄(食道が狭くなっていること)に なってしまっており、食べ物が通りにくくなっているようです。お腹は減って いるのに食べれない状態があるそうです。手術をするかもしれないと。 それでも死を意識するほどじゃない。本人は体力的に苦しいだろうけど。
この定食屋に足を運ぶようになったのは、食事の質がいいのは言うまでも ありませんが、なんとなくですがこの女将が自分の母親を見ているような 気にさせてくれる人で、安心するんですよね。いてくれるだけで。 見てくれは痩せてて頼りなさそうですが、しゃべる言葉は江戸っ子そのもの。 言葉は明瞭。主張もきっちり。態度がはっきりしているから分かりやすい。
だから、今日の会話を聞いたときには胸が詰まる思いでした。 こそこそと話すわけでもなく、普段のお客との会話でのことですから、 別に隠し立てするわけでもなくしゃべってるので余計にそう思いました。
以前からご飯は大盛りを頼んでいた自分ですが、今日に限っては女将さん からごはんはどうするかって聞かれたけど普通でいいよって言ってしまった。 なーんだ、つまんねーのってな顔をされましたが、気分的にさ。んー。
店を出てから少々涙ぐんでしまいました。 でもまぁ、いつものようにいつもの調子でまた定食を食べに行こう。
はい。今日は曇り。(東京地方)
|