会社員・公務員の有給休暇を完全消化すると、経済産業省の試算によると 11兆8000億円の経済効果があるといっています。
正規雇用者の有給休暇日数は2000年実績で18日。そのうち9.1日 が未消化で、雇用者全体では約4億日分が相当するようです。
余暇の増加に伴う生産誘発や新規雇用の創出、代替雇用の発生などがその 代表的な効果。同省の報告書では一定の連続休暇を制度化する欧米流の バカンス法の制定や、家族旅行を促すための学校の秋休み導入などを提言 しているそうです。
そりゃ連続した休みがあれば、どこか行ったり買い物したり、遊ぶために お金を使う機会が増えるでしょうが、そんな余暇を過ごすための貯蓄が 手元に無い人も一方ではいるわけで。昨年の不況で今年は給与レベルが 落ちているのは事実。試算は試算で結構ですが、実態はそんなに甘くない ということを織り込んで欲しかった。
でもこれはひとつの景気浮揚の提言ですから、実現できるように他省庁に 働きかけをしていってもらいたい。そもそも有給休暇というものは企業や 省庁内部で労使が取り決めした制度。これがうまく運用されていないのも 問題ではあるんです。
給与レベルを上げることが困難と判断した組合側がゆとりと称して休暇を 確保する動きがここ数年出てきたのは、会社側の業績が思わしく無くなって きたことが原因。これは社員の労働効率が落ちたことにも理由があるで しょうが、それ以上に努力が結果になって表れにくくなってきたことが背景 にあります。それは職場の評価の仕方もありますが、それ以上に企業や省庁 の業態変化があると思います。それに伴って組織が変わり、職務も変わり、 人も変わり、環境が変わってしまうことでその人が積み上げてきたことが 一から再評価されることになります。
職場としては、どのように効率良く運用して行くかが命題。一方では個人の 能力に期待しているところもある。だから、全体のバランスが崩れている としても、個人に対して歯止めをかけにくいのも事実。そのあたりの運用を うまくしていくのが管理職の役割なんですが、いかんせん自分のクビが大事 な人は部下のことなんかそっちのけで自分が目の前の仕事をこなして部下の メンツを壊してしまう人が目についてきました。これはウチの会社に限った ことではないでしょう。そうなると職場ってギスギスしてしまいます。 それでも自分は自分の能力を信じて前向きに仕事をやっている人には関係 無いといえば関係無い話しなんですけど。
要するに、経済産業省の提言には職場の理解が必要であり、その運用を うまくしていかないと、かえって逆効果になりかねないと心配するんです。 そのあたりさえ解決できれば、経済効果がそれなりに見込めるわけですから、 下手に公共投資なんかしろというケインジアンは必要無くなり、その代わり 新しい経済学者が必要になり、また新しい雇用が産まれることになり、 新しい政策が生れてくる環境もできます。古臭いことをいう政治家も減る。
今は時節が悪い環境。 提言が実行に移されるには、経済的な下支えをしてくれる消費者に明るい 精神行動をもたらす明るい将来を約束することだと思います。
はい。今日は曇りときどき晴れ。(東京地方)
|