しむちゃんのつれづれ日記
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2002年05月05日(日) 不良債権処理の実態

今日のサンデープロジェクトで紹介されていましたが、不良債権の金額は、
処理が進んでいるのも関わらず増加をしております。

これは金融庁のマニュアルにある、いわゆる「貸し渋り」の増長とも取られ
かねない内容によって、銀行側がやむをえない処理として要注意先あるいは
要管理先債権に対する貸出しの中止をしていることにあるようです。

そもそも金融庁の検査マニュアルにある対象先は大企業であることからこの
4月には中小企業向けのマニュアルも追加作成もされたようです。

不良債権の中には潰していくだけではなくて、再生することも入っているの
ですが、かつての銀行は再生というより、支援という形で企業をサポートして
いたと思います。再生というのは、その形が変わっただけで、本来の銀行の
あるべき姿だと思います。その再生に力を入れていたのが広島銀行だったとは、
以前、会社の財務部門で借入れ先として当該銀行を担当していた自分は知りま
せんでした。99年から企業支援グループが発足していたなんて、東京支店の
担当君からは聞いていなかったし。
(ここの副支店長は人を大事にする人で個人的に良くしてもらっていました。)

自分の会社の決算説明をしに行ったときに、支店長からは特に地元の企業の
支援についての言葉が多かったと、今になって思えばそうだったなと。
当時も貸し渋りが社会問題化していたときであり、一律には回収できないと
おっしゃっていたことを思い出しました。

自分が担当していたのは、日本生命と住友生命を除く生保、証券各社および
広島銀行・中国銀行・阿波銀行・三重銀行の地銀4行でした。
生保からの融資は長期限定、証券はCPによる資金調達がメインの取引でした
が、証券は固定資産の流動化(証券化)などによる資金調達を推進しており
ましたが、中小企業は手数料の関係もあり、この手法は割に合わなかった。
よって、今回の記述では対象外とします。

地銀に関していうと、他の地銀の融資先も含めて融資スタイルが比較的緩やか
で一生懸命だったのが中国銀行。堅実だったのが広島銀行。担当外で言うと、
工場との取引関係で縮小を望まなかった伊予銀行。その他はそこそこやって
いる程度、といった評価をしています。その姿勢にはそれぞれの銀行の融資
姿勢や取り組み方が垣間見れるような気がします。もちろん、各支店の営業
実績がどうであるかなんてことは、昔ながらであることは言わずもがな。

地銀は地元の預金者から資金調達して、その資金を元に企業へ貸出しするのが
一般的なスタイル。だから市場から資金調達するまでもなく、というか、貸出
し規模がそんなに大きくないから、それだけで充分まかなえる。逆に企業への
貸出しが減ってしまうとそれが直接収益の減少に結びつきますから減らすわけ
にはいかないのが現実。そこへ金融庁からのしばりが下命されてきたもんです
から、これは否応なくやらなければならない。ここに地銀の宿命があるのです。

でも、他の金融機関に先んじて、不良債権処理で潰して行く方向ではなく、
再生させる方向を選んだのは、広島銀行が早かったと。これは本来の銀行業
に立ち戻ったという点で評価されることだと思います。しかも、いまだに
再生させる方向性を打ち出しているの銀行は少ないといいます。その意味で
他の金融機関も広島銀行に倣って、再生をさせる方向を出して欲しいと思います。

潰して失業者を発生させるのではなくて、苦しいい期間はあるものの、企業と
して再生させることで、将来また従業員が以前と同じ暮らしができるようになる
という社会貢献もできるのです。もちろん、必ずしも再生が成功するとは限り
ませんから、余程の心構えが金融機関側にも必要であるのは言うまでのことでは
ありません。いずれにしても、銀行を始めとする金融機関は社会的な根幹を
担っているわけですから、ここが企業の大半である中小企業を支えることで、
経済の沈没を救ってくれるのなら、使命としてやるべきではないでしょうか。
無駄に不良債権への引当金を積むぐらいなら、再生のための準備金を積んで
おいた方がどれだけいいことか。不良債権処理とは企業潰しだけではないことを、
しっかりと認識して欲しいもんです。

ただ、大小を問わず企業への貸出しをせざるを得なかった背景があることは
過去の日銀の貸出し政策を振り返れば、一概に銀行だけが悪かったのではない
ことは明白なんですけどね。(というか、日銀が諸悪の根源であるという思いは
自分の中にはあります。だからこんな時だからこそ印刷機をフル回転させろと
いうのは、極論かもしれませんがね。いろんな方面からお叱りをうけそうだ。
こんな時には笑ってごまかせ。あはは。(笑))

はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)


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