『日々の映像』

2009年10月29日(木) 深刻なマスコミ文化


 日本のマスコミ文化にショックを受けることが多い。かなり昔の話であるが、竹下登元首相が死去し時の報道であった。新聞各紙の中でこの人を評価するような報道、追悼の報道は全くなく批判の山であった。この時日本のマスコミの理念なき異常さに衝撃を受け記憶が鮮明に残っている。

 今回の鳩山首相の所信表明にも同じ傾向であった。ある新聞にノンフィクション作家(私は初めて知る作家)の論評が出ていた。言論の自由であるので、1個人が何を言ってよいだろうが、以下の評論を公器である新聞が堂々と掲載することにショックを感じる。以下論評に一部を引用。

1、独り立ちできない祖父と孫。薄っぺらくて、存在感がない。それゆえ、担がれやすい男なのだ。所信表明演説は、ツルッとして、何も引っ掛からない軽い作文だ。
2、育ちのせいか、鳩山首相はダーティーなイメージが付きにくい。逆に鳩山首相には庶民にリアルティーも共感もない。だから、うそくさい作文になってしまったのだ。(以下省略)

ここまでこき下ろすのであれば、自己の意見を一言ぐらいは記述すべきであるが一言半句もない。この程度の濁流のような論評を公器である新聞が掲載する現実に驚愕する。

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石田ふたみ