『日々の映像』

2009年05月08日(金) 増えるうつ病

報 道

1、抗うつ薬パキシルなど「攻撃性」注意喚起 厚労省審議会
                     2009年5月8日20時18分  朝日
2、抗うつ薬服用で攻撃性増す症状、厚労省が注意改訂へ
                    2009年5月8日21時42分 読売新聞
3、環境の変化で増えるうつ病
                      2009年5月8日 読売新聞
4、うつ病とは


 5月10日に開催される佐藤務先生の「栄養と心の関係」の講演会の啓蒙活動を行う。3年前に乳がんの手術をした妻の知人を訪ねる。目的はこの講演会と6月14日に開催される「ガン患者の集い」のお誘いであった。以前は月に一回は我が家に来ていた人で、ここのところ全くのご無沙汰なのである。ガンの後遺症に悩んでいるのではないかと思っていたが、全く予想外の「うつ病」であった。50代のその人は、私を精神病院に入れてくれと騒いだことがあったという。今でも薬を服用しているようであった。

 介護疲れを癒す会の準備を進めている。精神科の先生が傾聴ボランティアに参加いただけることになった。懇談の時に次の質問した。「うつ病などは薬で治るのですか」先生は黙って首を横に振っていた。最高の薬は「信じあえる人との対話」でないかと思っている。

 抗うつ薬よりも副作用が少ないとされ、国内でも100万人以上が使用していると推定されている。しかし薬である以上、報道の通り副作用は否定できない。やる気が出ない、朝早く目覚める、疲れやすい・・・これらは以下の通り「うつ病」のサインなのである。
1 人に会うのがおっくうだ
2 テレビや新聞を見なくなった
3 疲れやすく、すぐ横になりたくなる
4 自己嫌悪になり、将来が不安
5 ささいなことをクヨクヨ考える
6 眠れない。または朝早く目が覚める
7 食事がおいしく感じなくなった
※診断/該当項目が3つ以上あれば、うつ病の可能性がある
(野田恭平医師作成)

 うつ病になりかけている人にとっては「対話の機会こそが最大の良薬」と思っている。NPO法人生涯青春の会のブログテーマ31に「人:五十嵐和子さん」
http://ameblo.jp/syogai1/theme-10012656253.html
がある。昨日五十嵐和子さんと意見交換してきたのであるが、「生き抜くための寺子屋」(仮称)を開設する方向で細部の意見交換をすることになった。6月末にはスタートしますので、やる気が出ない、朝早く目覚める、不安で眠れない、疲れやすいような方は遊びに来てください。詳しくは後日。



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1、抗うつ薬パキシルなど「攻撃性」注意喚起 厚労省審議会
2009年5月8日20時18分  朝日
 抗うつ薬「パキシル」などSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)の副作用が疑われる症例が相次いだ問題で、厚生労働省薬事・食品衛生審議会の部会は8日、服用により他人への攻撃性が増したり、激高したりする場合があることを添付文書に盛り込み、医師や患者に注意喚起することを決めた。
 対象は4種類の成分で、製品名ではパキシルやルボックス、デプロメール、ジェイゾロフト、トレドミンなど。このうちパキシルは、国内のSSRI市場の約半分を占め、00年の発売以後、推定100万人超が使用した。
 厚労省などには今春までに、攻撃性などの副作用報告が268件あった。うち実際に他傷行為などに至ったのは35件。分析すると、4件で服用が行為につながる可能性を否定できず、残りは、他の病気によるものか副作用のためか区別できなかった。部会に参考人として参加した樋口輝彦・国立精神・神経センター総長は「典型的なうつ病以外での処方で、攻撃性を示す例が多い印象だ」という。
 日本うつ病学会も、患者や医師に適正使用を呼びかける委員会を新設することを決めた。(権敬淑)
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2、抗うつ薬服用で攻撃性増す症状、厚労省が注意改訂へ
2009年5月8日21時42分 読売新聞

 抗うつ薬を服用した患者に、他人に突然、暴力をふるうなど攻撃性が増す症状が表れたとの報告が約40件寄せられたため、厚生労働省は8日、「調査の結果、因果関係が否定できない症例がある」として、使用上の注意を改訂することを決めた。

 対象となるのは5製品で、うち4製品はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)。
 厚労省などは、SSRIを服用し、他人を傷つける行為が実際にあった35件と、傷害などにつながる可能性があった4件の副作用について詳しく調査。SSRIのパキシルなど3製品を服用した4件について、「他人を傷つける行為との因果関係を否定できない」と評価。ほかの2製品も含め、改訂を決めた。
 そううつ病のうつ症状やアルコール依存症などがある場合、その多くは薬を処方されたことで、症状が進んで攻撃性が増し、傷害に結びついた可能性があることが分かった。
 新しい使用上の注意では、症状の悪化があった場合には、薬を増やさず、徐々に減らして中止するなどの慎重な処置を行うよう求める。
 SSRIは、従来の抗うつ薬よりも副作用が少ないとされ、うつ病治療に広く使われている。国内でも100万人以上が使用していると推定されている。
(2009年5月8日21時42分 読売新聞)

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3、環境の変化で増えるうつ病
                     2009年5月8日 読売新聞
 新生活を張り切ってスタートしたのに、最近やる気が出ない、朝早く目覚める、疲れやすい。それは「うつ病」のサインかもしれません。何事も完璧にやり遂げようと頑張り過ぎていませんか? 気がつかないうちに進行していくので注意しましょう。

 心身の警鐘に早く気づくことが大切。自分に厳しくなり過ぎず、今日が終わればそれでよし?という気楽さを持つことも必要です。
 生活の変化などをきっかけに気分が憂うつになる、体がだるくなる。こうしたことは、多かれ少なかれ誰もが経験していると思います。いわゆる「五月病」もそのひとつですが、たいていは、時間の経過とともに回復していくものです。
 しかし、いつまでもつらい症状が続き、何もする気になれない、人に会いたくないなど、日常生活に支障をきたすようになると「うつ病」の可能性があります。
 うつ病は青年期から高齢期まで幅広い年代で起こり、中年期以降で発症が増えます。女性は月経や妊娠・出産、更年期などで女性ホルモンの変動があるため男性よりも発症しやすく、家事や仕事、子育てなどの悩みが重なれば、リスクはより高まります。最近は、急激な社会情勢の変化からか男性の発症も増加傾向にあり、うつ病で病院を受診する人(躁うつ病※を含む)は、この10年で約2倍となっています。
 うつ病患者の4分の3は、食欲不振や体のだるさを訴えています。もっとも大切なのは、そうした?心身の警鐘?に早く気づくこと。「そのうち治る」と安易に見過ごしていると、どんどん悪化していきます。原因不明の体調不良などつらい症状が続く場合は、早めに精神科や心療内科などを受診しましょう。
 うつ病の治療は心と体の休養が基本ですが、抗うつ薬による薬物療法を行う場合もあります。その人に合う薬を症状などに従って少しずつ変えていくので、服薬期間が数か月になることが稀ではありません。性格や生活状況が深く関わっている場合には、認知行動療法などの心理療法を行い、環境を調整するために数年の通院が必要になることもあります。あせらずじっくり治していくことが、再発を防ぐうえでも大切です。
うつ病にならないために
 うつ病は「心のかぜ」と言わるように誰でもかかり得る病気です。発症しやすい性格としては、完璧主義、他人に気を使いすぎる、物事に熱中するがちょっとしたことで落胆するなどがあげられます。こうした人は、自分に厳しくなり過ぎる傾向にあるものです。時には?今日が終わればそれでよし?という気楽さを持つことも必要です。手に余ること、悩み事などがある場合は、一人で抱え込まず家族や友人に相談しましょう。
 うつ病の人が周囲にいる場合は、その人は怠けているわけではないことを理解し、休養を取れる環境を整え、決して「頑張れ」と励まさないことが重要です。
 (野の花メンタルクリニック(東京・武蔵野市)院長 野田恭平さん)
うつ病の自己診断 1週間のなかでほぼ毎日ある項目をチェックする
1 人に会うのがおっくうだ
2 テレビや新聞を見なくなった
3 疲れやすく、すぐ横になりたくなる
4 自己嫌悪になり、将来が不安
5 ささいなことをクヨクヨ考える
6 眠れない。または朝早く目が覚める
7 食事がおいしく感じなくなった
※診断/該当項目が3つ以上あれば、うつ病の可能性がある(野田恭平医師作成)
(2009年5月8日 読売新聞)
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4、うつ病とは
 気分が落ち込む、考えが進まない、やる気がしない、睡眠障害――など感情、思考、身体面で様々な症状が出る。学校や家庭生活に支障をきたし、重症の場合、自分を傷つけたり、命を絶ったりすることもある。

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石田ふたみ