『日々の映像』

2009年04月29日(水) 新型インフルエンザ・人の免疫はゼロ


1、新型インフル、米の感染者64人に カナダでも患者増加
                      2009年4月29日 日経
2、新型インフル、世界貿易縮小に拍車も    2009年4月29日 日経
3、社説1 着実な危機対応迫る新型インフル  2009年4月29日 日経 

4、豚インフル、ワクチン切り替え「科学的な議論必要」―感染研
               2009/04/28 12:36   キャリアブレイン
5、現時点では国内で確定診断できず―豚インフルエンザ
               2009/04/28 13:20   キャリアブレイン
6、違うウイルス?栄養不足で?死者はメキシコだけ、深まる謎
                読売新聞 - 04月29日 01:02


 新型インフルエンザとは人類が始めて遭遇するウイルスで人の免疫はゼロなのである。よって、新型インフルエンザに感染した人が電車に中で「くしゃみ」をすると、免疫がないのでほぼ全員に感染するのである。
新型インフルエンザの怖さの実態を把握したい方は以下をお開きください。
http://ameblo.jp/syogai1/theme-10010496315.html

 初めて登場するウイルスであるので、厄介なことが多い。一つ事例を挙げる
世界的な広がりを見せる豚インフルエンザの検査について、国立感染症研究所感染症情報センターの岡部信彦センター長は27日、現段階では国内に豚インフルエンザウイルスがないため、「検査の試薬を作ることはできない」とし、国内では確定診断ができない状況にあることを明かにしている。新型インフルエンザの厄介なところである。


 メキシコの感染者は1995人、死者数152人となっており、計算上の死亡率は7.6%に当たる。専門家の間で報道7の通りメキシコだけに死者が出ていることが謎とされている。検査の試薬がなければ、豚インフルエンザと判定できない。感染者は1995人という数字は、病院での集計データで実際はこの10倍の感染者がいると推定される。

 同国の死者数(28日午後10時半現在)は152人に上る一方、同国以外では犠牲者が出ていない。疑い例を含む感染者数(同)は1955人で、豪州の88人、ニュージーランドの54人に比べて突出する。計算上の死亡率は7.6%に達する。現時点ではっきりしていることは、世界の感染者の全員がメキシコの訪問者なのである。ホットしていることは、新型豚インフルエンザの殺傷率が、鳥インフルエンザと比較すると低いことである。

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1、新型インフル、米の感染者64人に カナダでも患者増加
                      2009年4月29日 日経
 【ニューヨーク=中前博之、シカゴ=毛利靖子】米疾病対策センター(CDC)は28日、新型の豚インフルエンザウイルスの感染者を新たに24人確認、米国内の感染者は計64人になったと発表した。
 ニューヨーク市では増加分の大半を占める17人の感染が確認され、計45人となった。いずれも、これまでに感染が確認されていたクイーンズ地区の私立高校の生徒らで、「すべて快方に向かっている」(ブルームバーグ市長)。ただ、同市内ではほかに、クイーンズ地区の公立校とマンハッタン地区北西部の私立校で、生徒がインフルエンザに似た症状を訴えて豚インフルが疑われるケースが報告され、感染拡大の懸念が強まっている。
 カナダ政府は28日、新型の豚インフルエンザウイルスの感染者を新たに7人確認し、同国内での感染者が計13人に増えたと発表した。患者は全員、メキシコから最近帰国したばかり。感染が広範囲に拡大するのを防ぐ狙いで、メキシコを中心とした海外からの入国者の検査を強化する。 (07:34)

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2、新型インフル、世界貿易縮小に拍車も
                        2009年4月29日 日経
 豚インフルエンザから変異した新型インフルエンザの感染拡大は低迷する世界経済に一段の打撃を及ぼしかねない。感染が広がり、事態が長期化すれば、ヒトやモノの移動が制約され、貿易縮小や輸送業低迷に拍車をかける恐れがある。ただ事態がこのまま収束すれば、影響は限定的とみられる。
 27日のニューヨーク株式市場では、豚に起因したインフルエンザの影響を連想しやすい食肉関連だけでなく、航空、ホテル、カジノなどの関連株が下落。貨物大手のフェデックスや娯楽大手のウォルト・ディズニーも安くなった。感染を恐れ、旅行や輸送を手控える動きが広がるとの観測が強まっている。不透明な情勢が長引けば、企業収益にも悪影響が及ぶ可能性も否めない。(ニューヨーク=藤井一明) (15:30)

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3、社説1 着実な危機対応迫る新型インフル
                      2009年4月29日  日経
 世界保健機関(WHO)が豚インフルエンザから変異した新型インフルエンザの警戒水準を「3」から「4」に引き上げ、これを受けて政府も行動計画に沿って対策に動き出した。行動計画を実施に移すとなると多少の混乱は起きるだろうが、国内の流行防止には段取りに沿って対策を着実に実施することが重要だ。

 新型インフルエンザの感染拡大は予想以上に早い。発生地とみられているメキシコでは政府の発表で感染者がすでに約2000人、死者が約150人にのぼり、その数は急増している。感染者は米国に続いてカナダ、欧州でも確認され、お隣の韓国でも疑わしい症例が見つかっている。

 WHOの警戒レベル引き上げは、これが世界的な大流行(パンデミック)につながる恐れがあるとの警告であり、各国が連携して感染防止と制圧に動き出すことになる。

 日本ではまだ感染者は出ていないので、対策では水際での侵入防止が重要になる。政府は発生地域からの航空機、旅客船の入国空港、港湾は限定し、検疫体制も強化した。発生国からの帰国者の健康状態も追跡調査するとしており、手立てを尽くして水際対策が進められよう。

 国内発生の備えも怠れない。WHOは「ウイルスの封じ込めは困難」と渡航制限は見送った。日本政府の行動計画には発生地域への渡航自粛勧告を盛り込んでいるが、外務省は発生国のうち米国やカナダを除き、メキシコへの不要不急な渡航延期を勧告するのにとどめた。海外旅行が多い大型連休を前にして政府も難しい判断を迫られたのであろう。

 だが発生地域で旅行者が感染する恐れもあるし、潜伏期間に帰国すれば検疫で見つからない可能性もある。国内にウイルスが侵入したら、封じ込めは容易でない。旅行者には帰国後に発熱などの疑わしい症状が出たら、報告と感染拡大防止に協力するよう求めておく必要がある。

 治療薬の抗ウイルス薬は政府と自治体で3400万人分の備蓄がある。国内発生という最悪の事態に備え、配布を滞りなく進めておくことも重要だ。

 政府はワクチン製造の考えも示している。製造に数カ月かかるとはいえ、ワクチンは感染防止の切り札となる。国内のワクチン製造能力の増強はずっと課題となっており、この機会に増強を決断すべきだろう。

 新型インフルエンザは企業や国民にも危機対応を迫る。国民1人ひとりが感染リスクを避ける行動をとるのは当然として、国内発生時にも冷静に行動することが重要だ。

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4、豚インフル、ワクチン切り替え「科学的な議論必要」―感染研
2009/04/28 12:36   キャリアブレイン
 世界的に広がっている豚インフルエンザについて、国立感染症研究所感染症情報センターの岡部信彦センター長は4月27日に開いた勉強会で、「人にとって新しいウイルスではないかと言われている」と指摘した。豚インフルエンザに対する既存のワクチンの有効性については、「理論的には期待できない」とした。ただ、製造するワクチンを切り替えると、通常の季節性インフルエンザワクチンの製造に影響が出るため、「科学的な議論が必要」と述べた。

【関連記事】
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 岡部センター長は、「確認されたウイルスは、これまでに人で見られたA-H1N1型ウイルスや、豚で見られたA-H1N1型ウイルスとは異なった遺伝子構造で、人にとって新しいウイルスではないかと言われている」と述べた。

 今回の豚インフルエンザウイルスの「起源」については、「よく分からない」と前置きした上で、「遺伝子の構造からすると、2つの地域にあった豚インフルエンザウイルスが、どこかの豚の体内で、あるいはどのようなタイミングか分からないが、遺伝子が混じり合って、人に感染しやすい新しいインフルエンザウイルスが生まれたのだろうと考えられている」と述べた。
 また、今シーズン日本で流行したA-H1N1型は、ほぼ100%がタミフル耐性の遺伝子を有していたが、現在広がっている豚インフルエンザウイルスでは、「オセルタミビル(タミフル)とザナミビル(リレンザ)耐性遺伝子はない」と説明。「臨床的には使ってみないと分からないが、治療としての可能性はかなり期待できるのではないか」と述べた。一方、アマンタジンとリマンタジンは耐性だと説明した。
 
 豚が豚インフルエンザにかかった場合の症状については、食欲減退や元気不良、鼻汁、咳、発熱などがあり、平均的には約1週間程度で回復すると指摘。致命率について、「1%前後。ただし、数%との報告もある」とした。
 人が豚インフルエンザにかかった場合の症状については、「米国での例などを見ても、通常のインフルエンザ様症状。ほとんどの人が軽快し、自宅だけで治っているといったこともある」と指摘。ただ、特にメキシコで重症患者の報告がある点については、「どうしてだろうと、わたしたちも思っている。情報を集めなければいけない」と述べた。重症化した患者の家族構成や年齢、ほかの病気の有無など患者自身の特徴が影響したのか、ウイルス自体に違いがあるのかなど、「まだ十分な情報がないためすべてを語れない」とした。

 既存のワクチンの豚インフルエンザウイルスに対する効果については、「不明だ。ただ、抗原が違うため、理論的にはあまり期待はできない」とした。新たなワクチンの製造については、「ウイルスが手に入れば製造は可能」と指摘。ただ、「次年度のワクチンの製造を断念して新ワクチンの作成に取り掛かるかどうかは、現在の流行状況と病原性などを見ての判断が必要だ」と発言。「もう少し様子を見て、科学的な議論が必要だ」との見方を示した。一方で、「決めるのを先送りにして、何も決めないのはいけない。その準備は必要だろう」と述べた。
更新:2009/04/28 12:36   キャリアブレイン
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5、 現時点では国内で確定診断できず―豚インフルエンザ
   更新:2009/04/28 13:20   キャリアブレイン
 世界的な広がりを見せる豚インフルエンザの検査について、国立感染症研究所感染症情報センターの岡部信彦センター長は27日、現段階では国内に豚インフルエンザウイルスがないため、「検査の試薬を作ることはできない」とし、国内では確定診断ができない状況にあることを明かした。医療現場では、迅速診断キットと問診によって感染リスクが高いと見込まれた患者がいた場合、「細かい検査が必要」だとした。

 岡部センター長は、豚インフルエンザウイルスの検査について、「元のウイルスがないと、検査の試薬を作ることはできない。わが国ではまだ発生していないので、検査がなかなか難しい」と指摘。その上で、同研究所のインフルエンザウイルス研究センターがウイルス入手に向けて動いていることを明らかにし、「米国の疾病予防管理センターとやりとりをして、ウイルスの分与を受けられるというところまでは来ている」と発言。「もし本物が届けば、一部の衛生研究所に分配し、少なくとも少数例の患者の検査はできるようになる」とした。

 医療現場での患者のスクリーニングについては、「日本国内で現在流行しているインフルエンザウイルスはB型が中心」「既存の迅速診断キットでは、A型ウイルスの診断はできる」とした上で、「(迅速診断キットで)A型インフルエンザが出てきて、なおかつ最近海外から帰国したような人であれば、細かい検査が必要になる」と述べた。
更新:2009/04/28 13:20   キャリアブレイン
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6、違うウイルス?栄養不足で?死者はメキシコだけ、深まる謎
(読売新聞 - 04月29日 01:02)
 メキシコを中心に新型インフルエンザが世界各地に広がる中、同国だけでなぜ犠牲者が増えるのか、専門家の間で謎が深まっている。

 同国の死者数(28日午後10時半現在)は152人に上る一方、同国以外では犠牲者が出ていない。疑い例を含む感染者数(同)は1995人で、豪州の88人、ニュージーランドの54人に比べて突出する。計算上の死亡率は7・6%に達する。

 AP通信などは〈1〉ウイルスの種類が違う〈2〉栄養不足〈3〉水不足〈4〉大気汚染〈5〉医療体制の不備−−を「考えられる理由」として挙げるが、すべて憶測にすぎない。

 「感染者は報告よりもずっと多いのではないか。軽症の場合、医療機関を受診しない人も多い」と、東北大の押谷仁教授(ウイルス学)は指摘する。感染者数が10倍なら致死率は10分の1に下がる。メキシコ以外の感染者のほとんどが、同国の訪問者なのも、同国内の感染の広がりを裏付ける。







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石田ふたみ