『日々の映像』

2009年02月16日(月) 農家に所得保障へ 年間400万〜500万円:新潟県

報道
1、県:コメ農家に所得保障 最高年額500万円、09年度試行へ /新潟                毎日新聞 2009年2月15日 地方版
2、新潟県が農家に所得保障へ 年間400万〜500万円
2009.2.14 16:19 産経新聞

新潟県は新年度から5年間、モデル地区の農家に400万〜500万円の年間所得を保障する制度を試行する。米価が長期下落傾向にある中で農家の所得を安定的に保障することで、新規就農者の増加につなげるのが狙いだ。泉田裕彦知事は「米価の下落に応じて支払う国の価格補償政策では農業は先細りになる一方だ」と訴え、実証実験の成果をもとに、国に所得保障制度への転換を働きかけていくという。これから農業を目指す人は、上記報道の詳細を把握することを薦めたい。

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1、県:コメ農家に所得保障 最高年額500万円、09年度試行へ /新潟                毎日新聞 2009年2月15日 地方版

 県はコメ農家の経営安定や耕作放棄地の解消などを目的として、最高年500万円をめどとする所得保障制度を試行する方針を固めた。09年度からモデル事業として二つの集落を公募、5年間の試行期間を経て成果を検証する計画だ。
 県によると、生産規模10ヘクタールの稲作農家が年間労働1800〜2000時間で年収400万〜500万円という、他産業並みの収入が得られることを所得保障ラインとして設定。達しなかった分を県が補う。
 現行の国の制度でも米価下落による減収の9割が補てんされるものの、下落が続くと減収が埋めきれなくなることが課題となっていた。
 また、耕作放棄地の減少を目指し、米粉用や加工用など、主食用ではないコメを作る場合、5%を上乗せして助成する。
 銘柄や1反あたり収穫量の地域平均から収入額を算出する方針。県の担当者は「販売努力などで所得保障ラインを上回った場合、農家の努力が反映される制度となる」と説明する。
 モデル事業は20〜30ヘクタール規模の集落2地区で行う予定で、09年度予算案に1300万円を計上する。【渡辺暢】

2、新潟県が農家に所得保障へ 年間400万〜500万円
2009.2.14 16:19 産経新聞
 全国有数の米どころ、新潟県は新年度から5年間、モデル地区の農家に400万〜500万円の年間所得を保障する制度を試行する。米価が長期下落傾向にある中で農家の所得を安定的に保障することで、新規就農者の増加につなげるのが狙いだ。泉田裕彦知事は「米価の下落に応じて支払う国の価格補償政策では農業は先細りになる一方だ」と訴え、実証実験の成果をもとに、国に所得保障制度への転換を働きかけていく。
 新潟県が参考としたのが、農家の生産奨励と所得保障を切り離した欧州連合(EU)のデカップリング政策だ。「新潟版所得保障モデル事業」では、水田作付面積20〜30ヘクタールの集落を県内から公募し、学識者で構成する第三者委員会が2地区を選定する。10ヘクタール経営の場合はサラリーマン並みの年間1800〜2000時間労働で、地域の平均所得に準じた400万〜500万円を保障する。農家の意欲を損なわないよう、高品質米を作って収益を上げた農家にも一律で支給する。
 ただ、主食用米の消費は右肩下がりが続いているため、新たな消費拡大策としてパンやめんに使われる米粉の生産を奨励。米粉を作る農家には所得を5%上乗せする。
 併せて県は、耕作条件が厳しく高齢化が著しい中山間地版の所得保障制度も試行する。作物に高い付加価値をつけるため、スーパーの仕入れ担当者ら販売ノウハウを持った新規就農者を公募し、新年度から3年間、年間500万円(3年目は300万円)の所得を保障。販売面から中山間地農業を支援する。このほか、農家の子弟に年間300万円を保障するなど、複数のプランを試す。
 5年間の総予算額は約1億円を見込む。所得保障制度の創設を公約に掲げ、昨年10月の知事選に再選された泉田知事は「昨年は中国産毒ギョーザ事件をはじめ、食に対する不安がかつてないほど高まった。所得を保障することで農業の魅力を高め、食糧自給率を上げることが、食の安全保障を守るうえで大事だ」と話している。


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石田ふたみ