『日々の映像』

2009年02月17日(火) 10―12月期の実質GDP、年率12.7%減 外需の急減が直撃


報道
1、10―12月期の実質GDP、年率12.7%減 外需の急減が直撃 
                  2009年2月16日 日経
2、GDP:年率12.7%減、落ち込み深刻 10〜12月期
                  毎日新聞 2009年2月16日 
3、GDP年率12・7%減、35年ぶり大幅ダウン
                  2009年2月16日 毎日新聞
 
 予想されていたことであるが、示されるとことの重大性がわかる。日本の実質国内総生産(GDP)は、2008年7月〜9月で560兆円であった。
http://rank.nikkei.co.jp/keiki/gdp.cfm

 これが10―12月期の実質GDPでは、年率12.7%減になったという。単純に説明すれば、総生産が以下の通り減少するのだ。
560兆円×0.127=71兆円

 経済規模が71兆円の縮小する中で、企業は生き残りをかけた戦いの渦中にある。このGDPの縮小の渦に巻き込まれる勤労者が大量にでるという社会環境である。

2008年9月18日のリーマンの破綻
http://ameblo.jp/syougai3/entry-10194217782.html
から、毎日「米国発金融危機関連情報」を書いてきたので記憶に鮮明に残っているが、消費が劇的の減少を始めたのは11月からなのである。よって、1−3月のGDPは、10−12月より更に落ち込むことが予想される。

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1、10―12月期の実質GDP、年率12.7%減 外需の急減が直撃 
                  2009年2月16日 日経

 内閣府が16日朝発表した2008年10―12月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比3.3%減、年率換算で12.7%減だった。マイナス成長は3四半期連続。世界的な景気悪化により輸出が急減したほか、内需も苦戦した。落ち込み幅は過去最大の1974年1―3月期(年率13.1%減)に迫り、米欧と比べても低迷ぶりが際立った。
 落ち込みが目立ったのは外需で、輸出は前期比13.9%減少した。控除項目の輸入は2.9%増え、外需全体の成長率への寄与度はマイナス3.0%と重しになった。
 内需も0.3%減と低迷した。景況感の悪化により企業の投資意欲が落ち込み、内需の柱の1つである設備投資は5.3%減少。住宅投資は5.7%増と健闘したが、もう一方の柱である個人消費も0.4%減少した。民間在庫の寄与度はプラス0.4%で、GDP成長率のうち内需の寄与度はマイナス0.3%だった。
 生活実感に近い名目GDP成長率は前期比で1.7%減、年率換算で6.6%減少した。原油価格の下落や円高・ドル安によって輸入デフレーターが急落したため、総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期比プラス0.9%に上昇。輸入品目の動きを除いた「国内需要デフレーター」はプラス0.4%だった。〔NQN〕
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2、GDP:年率12.7%減、落ち込み深刻 10〜12月期
                    毎日新聞 2009年2月16日 

 内閣府が16日発表した08年10〜12月期の国内総生産(GDP)速報によると、物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は、前期(7〜9月期)比3.3%減、これが1年間続いた場合(年率換算)で12.7%減と3四半期連続で減少した。2けたマイナスは、第1次石油危機時の74年1〜3月期(3.4%減、年率13.1%減)以来、戦後2度目。深刻な金融危機と世界景気悪化で輸出が戦後最大の落ち込みとなり、個人消費も減少。内外需の総崩れが鮮明となった。09年1〜3月期も大幅なマイナス成長の見通しで、日本経済は戦後最悪の不況に陥ろうとしている。
 実質GDPの3四半期連続の減少はIT(情報技術)バブル崩壊後の01年4〜6月期から10〜12月期以来、7年ぶり。08年の実質GDP成長率は0.7%減となり、99年(0.1%減)以来、9年ぶりのマイナス成長となった。
 10〜12月期は、輸出が前期比13.9%減と2四半期ぶりに減少に転じ、減少幅は75年1〜3月期(9.7%減)を上回った。自動車、電子部品、建設機械などを中心に米国、欧州連合(EU)、アジア向けがすべて大幅に減少した。外需依存で輸出との連動性が高まっている設備投資は5.3%減と4四半期連続の減少で、マイナス幅は加速度的に拡大している。
 昨年夏にかけ、急激な物価高で打撃を受けた個人消費は、物価上昇が一服した昨秋以降も、実質賃金の減少や雇用不安の追い打ちで0.4%減とマイナスに転じた。自動車、家電、航空旅客輸送、衣服などの落ち込みが大きかった。輸出から輸入を差し引いた外需寄与度は、輸出の記録的減少によりマイナス3.0%と過去最悪に、内需寄与度もマイナス0.3%だった。
 物価変動の影響を含み、生活実感に近い名目GDPは前期比1.7%減(年率換算6.6%減)で、98年1〜3月期(2.0%減、年率換算7.7%減)に次ぐ、過去2番目のマイナス幅となった。【尾村洋介】

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3、GDP年率12・7%減、35年ぶり大幅ダウン
2009年2月16日 毎日新聞
 日本経済が戦後最悪とも言える深刻な不況に直面していることが裏付けられた。
 内閣府が16日発表した2008年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、物価の変動を除いた実質で前期比3・3%減(年率換算12・7%減)と、大幅なマイナス成長となった。第1次石油危機の影響を受けた1974年1〜3月期(年率換算13・1%減)以来、約35年ぶりの水準で戦後ワースト2位となった。
 実質GDPのマイナスは、4〜6月期から3四半期連続だ。マイナス幅は、国内の不良債権問題により日本が金融危機に陥った98年1〜3月期(7・5%減)をはるかに上回る。
 08年10〜12月期は、米国が年率3・8%減、ユーロ圏も5・7%減とマイナス成長を記録している。米国発の金融危機をきっかけに、日米欧が同時不況に陥る中でも、日本のマイナス幅は際立って大きい。
 最大の要因は、輸出の大幅な落ち込みだ。自動車や半導体などを中心に、7〜9月期と比べて13・9%も減少した。昨年9月に米証券大手リーマン・ブラザーズが経営破綻(はたん)した「リーマン・ショック」以降、欧米だけでなく新興国でも消費が急速に冷え込み、海外市場が縮小している。
 輸出の減少に伴い、企業は生産活動を大幅に縮小するとともに、設備投資を前期と比べて5・3%減らした。さらに人件費を抑制する動きを強めたため、GDPの5割以上を占める個人消費も0・4%減となった。
 一方、物価の動きを反映し、企業や家計の実感に近い名目GDPは、前期比1・7%減(年率換算6・6%減)となり、4四半期連続のマイナス成長となった。
 先行きの見通しも暗い。企業の生産活動は09年1〜3月期も大幅に鈍化することが予想されている。実質GDPが、史上初の4四半期連続マイナス成長となる可能性は濃厚だ。
 08年度の経済成長率は過去最悪だった98年度のマイナス1・5%を大幅に下回り2%台半ばまで下落する見通しだ。民間研究機関のほとんどが09年度も含め2年連続のマイナス成長になると予想している。
 また、08年(1〜12月)の実質GDPはマイナス0・7%と、9年ぶりにマイナスとなった。
(2009年2月16日13時06分 読売新聞)
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石田ふたみ