『日々の映像』

2008年09月22日(月)  潜在患者3万人 中国有機化合物メラミン入り粉ミルク事件

 安全性に疑問のある中国製品を輸入する日本のメーカーの感覚が分からない。
事件の概要を箇条書きに引用したが、ここ1年間に中国からの輸入は
牛乳・乳製品の輸入        216トン
菓子(冷凍も含む)の輸入   8万7356トン
もあるという。菓子の中に乳製品を含むものがどの程度あるかは不明という。日本人は知らない内に、有害物質メラミン入りの食品を食べていることになる。この事件をきっかけに、40年前に戻って食べ物は総て家庭で作るようにしたいものである。我が家では加工食品はあまり買わないので、この事件には巻き込まれていないようだ。

1、中国では、粉ミルクを飲んだ子供が相次ぎ腎臓結石と診断されたことが9日に表面化。 中国衛生省などによると、中国での患者は6200人を超え、子供ら5人が死亡。

2、現地報道では、酪農関係者が、たんぱく質の含有量を高めるためメラミンを混ぜたとされる。

3、有害物質メラミンが検出された中国産の牛乳を原料に使っていたとして、菓子など3商品の自主回収を打ち出していた丸大食品(大阪府高槻市)は20日夕、さらに2商品を回収すると発表した。

4、ジャスコやイトーヨーカ堂などスーパー各社はこの日、該当商品を全国の店舗から撤去。

5、広東省では「100%外資製造の粉ミルクはないか」と、消費者が香港にまで買い出しに向かう現象も起きている。

6、(メラミンによる)腎臓結石発症の可能性のある潜在患者数は3万人になる」(新華社通信・電子版)との推計もあり、中国国内各地の病院では検査に訪れる乳幼児が絶えない

7、ここ1年間の中国からの牛乳・乳製品の輸入は216トン。菓子(冷凍も含む)の輸入は8万7356トンあるが、乳製品を含むものがどの程度あるかは不明という。

8、世界保健機関(WHO)は19日、有機化合物メラミンで汚染された粉ミルクを製造した中国企業22社のうち2社がバングラデシュ、ブルンジ、ミャンマー、ガボン、イエメンの5カ国に製品を輸出していたことを明らかにした。

中国製食品のメラミン疑惑、丸大の回収が5商品に拡大
                   2008年9月21日01時51分 読売新聞
メラミン混入を業界点検 中国の牛乳汚染、日本に波及
                   2008年9月21日1時55分  朝日新聞
中国粉ミルク汚染:メラミン検査義務化を通知−−厚労省
                       毎日新聞 2008年9月21日
潜在患者3万人 混入隠蔽も 中国粉ミルク事件
                    2008.9.20 21:43   産経新聞
バングラなど5カ国に輸出 中国の汚染ミルクメーカー
                      2008.9.20 00:31 産経新聞

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中国製食品のメラミン疑惑、丸大の回収が5商品に拡大
                2008年9月21日01時51分 読売新聞

 丸大食品(大阪府高槻市)が、有害物質のメラミンが含まれている可能性があるとして、3種類の加工食品の自主回収を決めた問題で、同社は20日午後、「角煮パオ」「もっちり肉まん」の2種類についても回収対象に加えると発表した。

 厚生労働省は中国からの加工食品などの輸入業者に安全性の点検を求め、農林水産省もパンや菓子業界などに緊急点検を指示した。
 丸大食品は「牛乳の使用量は微量。健康被害の報告はない」としている。新たに回収対象とした2種類は、日本の商社の委託を受けた業者が製造し、丸大食品が輸入・販売したという。すでに回収を決めていた「抹茶あずきミルクまん」など3種類は、中国の同社子会社の工場で製造された。
 5種類とも、皮の部分のつなぎ材料に牛乳を使っていた。出荷済み商品のうち、賞味期限内は約2800個。同社は検査機関に検査を依頼しており、結果は25日ごろに判明する見込み。
 中国では、粉ミルクを飲んだ子供が相次ぎ腎臓結石と診断されたことが9日に表面化。厚労省は、中国からの乳製品の輸入時の緊急検査を12日から行い、20日からはこれらを原料とする加工食品も対象にした。
 中国衛生省などによると、中国での患者は6200人を超え、子供ら5人が死亡。現地報道では、酪農関係者が、たんぱく質の含有量を高めるためメラミンを混ぜたとされる。
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メラミン混入を業界点検 中国の牛乳汚染、日本に波及
2008年9月21日1時55分  朝日新聞
 有害物質メラミンが検出された中国産の牛乳を原料に使っていたとして、菓子など3商品の自主回収を打ち出していた丸大食品(大阪府高槻市)は20日夕、さらに2商品を回収すると発表した。計5商品のメラミン混入の有無については専門検査機関に分析を依頼しており、週内に結果が出る見通しだ。中国の食品汚染が日本へ拡大する可能性が出てきたことを受け、厚生労働省と農林水産省は同日、乳製品やその加工品を中国から輸入した業者や食品関連の業界団体に、メラミン混入の可能性について点検するよう指示した。
 追加した回収商品は、生産委託先の中国工場で製造された「角煮パオ」と「もっちり肉まん」。先に回収を打ち出していた同社の中国子会社「青島丸魯大食品有限公司」(山東省)製の「抹茶あずきミルクまん」「クリームパンダ」「グラタンクレープコーン」を合わせた5商品の9月の出荷実績は、計約5100個という。
 高槻市保健所の調べでは、5商品のうち、「グラタンクレープコーン」は9月中に全国約240のスーパーや小売店に出荷されていた。出荷先は沖縄県を除く北海道から九州まで広く分散しており、同保健所は全国の自治体に情報提供した。「抹茶あずきミルクまん」または「クリームパンダ」が出荷されたのは約60店舗、「角煮パオ」または「もっちり肉まん」が出荷されたのは約10店舗だった。
 丸大の子会社が製造した3商品に使われた牛乳は、大手商社の住友商事の仲介で、昨年から今年夏までに計40トン超を仕入れた。まんじゅう皮のつなぎ材料などとして使われていたという。
 この丸大が仕入れた牛乳にもメラミンが混入していたかどうかは現在、不明だが、「混入している疑いがある以上、自主回収に踏み切らざるを得ない」(同社総務部)と判断したという。
丸大は、回収対象食品に含まれている可能性があるメラミン量を独自に推計しており、「健康被害が出る分量ではない」と説明している。丸大の連絡先はお客様相談室(0120・338845)で、午前9時から午後5時まで受け付けている。
 中国産牛乳のメラミン汚染問題は他の国内食品メーカーにも波紋を広げている。日本ハムは国内の関係会社でヨーグルトやチーズを製造販売している。「国内産の牛乳を使っている」としているが、原料に中国産が含まれていないかは「現在精査中」という。中国の工場で日本向けにチーズハンバーグなどの冷凍食品を製造している味の素は「今のところ問題の牛乳の使用は確認していない」と話す。
 厚生労働省によると、中国でメラミン混入が確認された22社の牛乳や乳製品は、少なくとも昨年1月以降は日本に輸入されていない。ただ、日本に持ち込まれた加工商品の原料に使われていないかどうかについては追跡が難しく、各社とも安全確認に追われている。

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中国粉ミルク汚染:メラミン検査義務化を通知−−厚労省
                       毎日新聞 2008年9月21日
 中国で製造された牛乳に化学物質メラミンが混入していた問題を受け、厚生労働省は20日、全国の検疫所と輸入業者に対し、中国製の牛乳を使ったすべての食品を輸入する際、メラミン混入の検査を義務付ける通知を出した。また流通している食品も点検し、結果を報告するよう求めた。メラミンには農薬のような残留基準がなく、これまで検査されていなかった。
 厚労省によると、ここ1年間の中国からの牛乳・乳製品の輸入は216トン。菓子(冷凍も含む)の輸入は8万7356トンあるが、乳製品を含むものがどの程度あるかは不明という。また菓子以外で、原料に牛乳が使われている食品もある。
 一方、農林水産省も20日、伊利集団の牛乳を使った商品がないか、各食品メーカーに点検を指示した。【清水健二】
 東京朝刊
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潜在患者3万人 混入隠蔽も 中国粉ミルク事件
2008.9.20 21:43   産経新聞

 【北京=野口東秀】中国で粉ミルクから有害物質のメラミンが検出された事件での被害は今後、さらに拡大しそうだ。「(メラミンによる)腎臓結石発症の可能性のある潜在患者数は3万人になる」(新華社通信・電子版)との推計もあり、中国国内各地の病院では親に抱かれて検査に訪れる乳幼児が絶えない。粉ミルクのほか、牛乳や他の乳製品、輸出向け加工品からもメラミンが検出されており、中国の食の安全問題は海外にも飛び火している。
 事件による被害は20日の時点で、死者5人、患者数6000人以上。中国の粉ミルクメーカーの2割にあたる22社の製品からメラミンが検出された。市民の間では国産乳製品への不信感が高まっており、全国各地で店頭から問題メーカーの粉ミルクが撤去され、コーヒーチェーン店などでは問題企業の牛乳の使用を中止する動きが出ている。広東省では「100%外資製造の粉ミルクはないか」と、消費者が香港にまで買い出しに向かう現象も起きている。
 業界最大手までが危険かつずさんな生産をしていたことが露呈し、国民の間には、「表面化していない汚染食品がまだあるはずだ」という疑念と恐怖感が、にわかに広がっている。メラミン入り粉ミルクによる被害乳児の親の間では、すでに被害者組織をつくる動きが出てきており、事件による被害者が今後、大幅に増えた場合、中国建国以来、最大の集団訴訟に発展する可能性もある。
 中国から海外に輸出された乳製品や加工品からのメラミン検出も続々と伝えられている。シンガポールでは中国から輸入した乳製品から、香港では中国を代表する大手メーカー「伊利」のアイス菓子など8製品からメラミンが検出。韓国では、中国産と韓国産を混ぜてつくった養殖魚のエサからメラミンが出たとの情報がある。
 内外で不安が高まる中、中国当局は事件に関係した業者などの18人を逮捕している。逮捕された業者の男は、公安当局の取り調べに対し、「飲んだらどうなるか考えなかった。自分の家族には飲ませていない」と供述したという。
 中国紙によると、事件で会長が拘束された「三鹿集団」がある河北省の楊崇勇副省長は、メラミン混入の不正は2005年4月から行われていたと話している。当局者の証言などから、メラミン混入は「業界内で“暗黙のルール”になっていた」(中国紙・新京報)との疑念が起こっている。また、地方政府も隠蔽(いんぺい)にからんでいたのではないかとの疑問も浮上している。
 「三鹿」に3月に消費者からクレームが相次いだが、当局に報告せず、報告は五輪開幕(8月8日)直前の同月1、2日ごろとされる。「三鹿」に出資しているニュージーランドの企業が8月に混入の情報を知り、「三鹿」に早期回収を求め、地元当局に対応を要請したが、動こうとしなかったという。

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石田ふたみ