『日々の映像』

2008年09月12日(金)  汚染米「学校給食」「病院給食」「高齢者施設」などで食べる。

 農水省は情報の核心を隠し続けるだろう。9月9日に書いたように農水省は03年以降以降「何万トン、何十万トンの事故米を市場に流したのか」である。
のりにそんなに多くの原料は必要なく、食用に転用されることは目に見えることである。農林省は「悪いのは民間!」と一件落着させたいところだろう。しかし、この問題は更に深刻な広がりとなる雲行きである。

 今は重箱の隅をつつくような報道は続いているが、事故米を民間業者に売却した総量をまず明らかにすべきであろう。以下の記事に読むと日本の社会の精神文化が地に落ちた感を深くする。産地偽装は毎週のように起きており、偽装列島といわなければならない事態である。


事故米食用転売:病院給食に汚染米 高齢者施設も−−近畿119カ所   
                      毎日新聞 2008年9月12日
事故米食用転売:病院給食に汚染米 「5回も食べた」 広がる怒り、不安                         毎日新聞 2008年9月12日 
病院や福祉施設「給食」にも汚染米、近畿の119か所納入
                      2008年9月12日 読売新聞
事故米、給食用に流通 関西の病院・福祉施設119カ所
                      2008年9月12日 朝日新聞
事故米、病院給食などにも 近畿119カ所、大半を消費
                        2008年9月12日 日経
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ノノガキ穀販 汚染米再転売 「食卓に」募る不安
                        2008年9月12日 朝刊
事故米転売:4府県の業者に食用として転売…ノノガキ穀販
                     2008年9月12日  毎日新聞
「浅井」の事故米転売利ざや5倍超 販売先と連絡とれず
                        2008年9月11日  朝日新聞


何万トン、何十万トン万トンの事故米を市場に流したのですか
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20080909
今度は有害米の横流し
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20080908


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事故米食用転売:病院給食に汚染米 高齢者施設も−−近畿119カ所   
毎日新聞 2008年9月12日 東京朝刊
 米卸売加工会社「三笠フーズ」(大阪市北区)の汚染米転売問題で、殺虫剤・メタミドホスに汚染されたとみられる餅精米が大阪や京都など近畿2府4県の高齢者施設や医療施設など119カ所に流通していたことが、大阪府などの調べで分かった。流通した総量は704キロ。給食会社「日清医療食品」(東京都千代田区)から施設に納入され、大半が、施設内の食堂などで赤飯や餅として消費された可能性が高い。給食での使用の疑いが浮上したのは初めて。健康被害は報告されていない。
 日清医療食品などによると、流通していたとされる119施設のうち、府県別内訳は、大阪48▽京都26▽兵庫24▽滋賀10▽奈良8▽和歌山3。施設別では、介護老人施設359キロ▽病院235キロ▽保育所8キロ−−など。不特定多数が利用する病院の食堂などにも24キロが使われていた。学校への流通は確認されていない。各地の保健所は未消費分の返品を施設に呼びかけている。
 流通した704キロの餅米は、三笠フーズが購入したメタミドホス汚染米800トンの一部とみられる。三笠フーズからは複数の仲介業者などを通じて、704キロが堺市の仲介業者「大和商会」に渡った。これを日清医療食品の近畿支店(京都市)が5月1日から9月8日にかけて購入し、119施設に提供した。
 1施設あたり数十キロから数キロの量が渡っていた。老人保健施設の病院などで、赤飯、おこわ、おはぎの食材に使われた。
 今月8日、大和商会から日清医療食品近畿支店に連絡があり、混入が判明したという。同社では仕入れや納品後にチェックするが、汚染米は見抜けなかった。同社の久川有茂総務部長は「汚染米を食用でないとはいえ、流通させること自体が信じられない」と憤った。
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事故米食用転売:病院給食に汚染米 患者「5回も食べた」 広がる怒り、不安                毎日新聞 2008年9月12日 東京朝刊
 細心の注意を払っていた食材で、なぜこんなことが−−。三笠フーズ(大阪市北区)の汚染米転売問題で、殺虫剤・メタミドホスに汚染された可能性の高い米が病院や老人ホームの患者、入所者らに提供されていた。流通にかかわった東京都内の業者も「まさか混入されているとは……」と驚き、焼酎、米菓に続き給食まで流通先が広がったことに関係者から怒りの声が上がった。【酒井雅浩、奥村隆、樋岡徹也、林哲平】
 問題の米を受け入れていた大阪府箕面市の長期療養型病院「ためなが温泉病院」。同病院前総務部長の為永順子さん(72)は「過去の食品問題の際も、うちの病院では使っていないかと、業者には問い合わせた。裏切られた」と憤った。
 同病院の患者は約300人。これらの人たちの給食業務を20年以上前から、給食会社「日清医療食品」(東京都千代田区)に委託している。毎月1日の昼食に赤飯を提供し、この赤飯に問題の米が使われた可能性が高い。病院では過去5カ月の記録を調べ直したが、赤飯を食べた後に嘔吐(おうと)するなどの患者はいなかった。だが、患者からは「5回も食べたが大丈夫か」との不安の声が上がっているという。
 三笠フーズの汚染米を仲介業者を通じて購入していた日清医療食品は11日夜、千代田区の本社で邑口達也・広報課長が報道陣の取材に応じ、「納入した餅米に汚染米が混入していたと分かり驚いている。多くの関係者にご迷惑とご心配をおかけしおわび申し上げます」と謝罪した。
 久川有茂総務部長が汚染米使用は近畿支店の扱う約350の施設のうち、2府4県の119施設に及んでいた実態を説明。チェックしているものの不正を見抜けず、「自分たちで検査する組織を持たないといけなくなるのか」と困惑の表情も。問題発覚後の9日からは納入ルートを切り替えたという。「これ以上の広がりはないのか」との問いに「各支店には調べるよう指示を出している」と話した。
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病院や福祉施設「給食」にも汚染米、近畿の119か所納入
2008年9月12日 読売新聞

 米穀加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市北区)が汚染された工業用の「事故米」を食用と偽り転売していた問題で、同社が出荷した、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」に汚染された中国産もち米704キロが、給食大手「日清医療食品」(東京都)を通じて大阪、京都など近畿2府4県の病院や高齢者福祉施設、保育所計119か所に「給食用」として納入され、一部がおこわやもちなどとして提供されていたことが11日、わかった。

 健康被害は確認されていない。農林水産省などはさらに、流通先の特定を急いでいる。
 日清医療食品によると、問題のもち米は、同社近畿支店が今年5〜9月に、堺市内の食品卸会社を介して「もち米」として仕入れ、給食サービスの業務委託を受けている6府県の病院・高齢者福祉施設など計119か所に食材として納入した。うち1か所は保育所だった。今月8日になって、堺市の食品卸会社から「三笠フーズが出荷した汚染米が混入していた」と連絡があったという。
 日清医療食品によると、納入状況の内訳は▽大阪府48か所▽京都府26か所▽兵庫県24か所▽滋賀県10か所▽奈良県8か所▽和歌山県3か所。納入先には、在庫のもち米を使用しないよう連絡、回収を進めているが、大部分は消費されたとみられる。
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事故米、給食用に流通 関西の病院・福祉施設119カ所
                        2008年9月12日 朝日新聞
 大阪市の米販売会社「三笠フーズ」が工業用に限定された事故米を「食用」に転用していた問題で、基準値を超える有機リン系の農薬成分・メタミドホスが検出されたため事故米とされた中国産のもち米が、赤飯やおこわなどの食用として、近畿2府4県の病院や特別養護老人ホームなど計119カ所に流通していたことが11日、わかった。いずれも給食会社「日清医療食品」(東京)の近畿支店(京都市)から各施設に納入された。多くが消費されたとみられるが、健康の被害は報告されていないという。
 日清医療食品によれば、同社近畿支店は今年5月1日から9月8日にかけ、堺市の仲介業者「大和商会」から、事故米とは知らずに約704キロを購入、各施設に配給した。内訳は大阪府が48カ所、京都府が26カ所、兵庫県24カ所、滋賀県10カ所、奈良県8カ所、和歌山県3カ所。いずれも施設内の食堂などで赤飯やおこわ、もちなどに調理されて、職員や入所者らに提供されていた。704キロのうち8キロは保育所向けだったという。
 日清医療食品の広報担当者は「もち米を仕入れた大和商会からは、米国産という説明を受けていた。中国産との認識はなかった」と話している。調査した大阪府などは「米は余分な注文をしないし、残っていないだろう」と説明しており、ほとんどが施設内で消費されたとみられる。
 同社は大和商会に発注した伝票を集計し、汚染米を各施設にどれだけ納入したかを調査している。
 大阪市によれば、配給された同市内9区の病院9カ所、老人保健施設4カ所の計13施設のうち、少なくとも7施設の入院患者や職員ら計五百数十人の給食などに使われた。在庫として保管されていた分を除いて赤飯やおこわなどとして消費されたとみられるという。
また三笠フーズが販売したもち米は、大阪府内の別の仲介業者などを通じ、約1500キロがよもぎ餅を製造している和歌山県内の農事組合法人に販売されていたことも分かった。
 同社はこれまで、事故米を国から約1779トン、住友商事など3商社側から計約815トンを購入していたことが分かっている。
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事故米、病院給食などにも 近畿119カ所、大半を消費
                          2008年9月12日 日経
 カビ毒や残留農薬で汚染された「事故米」が食用として不正に転売されていた問題で、米粉加工会社「三笠フーズ」(大阪市北区)が購入した事故米を含む中国産もち米少なくとも704キロが、東京の給食大手「日清医療食品」近畿支店(京都市)から近畿2府4県の病院や高齢者福祉施設、保育所など119カ所に提供され、大半が既に消費されていたことが11日、分かった。
 三笠フーズは「日清医療食品が購入したもち米はすべて基準値を超える殺虫剤『メタミドホス』が残留した事故米の可能性が高い」と説明。現時点で健康被害の報告はないが、各自治体の保健所などは詳しい消費実態の把握を進める。
 加工原料以外で、事故米を含むもち米が食用に使われ、消費されたことが判明したのは初めて。(00:28)
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* ノノガキ穀販関係

汚染米再転売 「食卓に」募る不安
                     2008年9月12日 朝日新聞

「ノノガキ穀販」(三重県四日市市)が、農林水産省が確認した東海3県と京都府の4業者に加え、食品メーカーと取引のある名古屋市内の加工業者にも事故米を再転売していたことが明らかになり、農薬やカビで汚染された大量の事故米が、最終的に消費者の口に入った可能性が一気に高まった。
 関係者によると、ノノガキは自前の保管場所を持たない個人ブローカー。浅井(名古屋市瑞穂区)から購入した約862トンの事故米を愛知県弥富市にある三重県の運送業者の倉庫で保管し、そこから東海3県の食品加工業者を含む業者に再転売していた。
 事故米は1トンの紙袋に詰められ、4、5月ごろにトラックで順次、倉庫に運び込まれたという。
 ノノガキから再転売を受けた名古屋市内の加工業者は、みそや米菓などの原料などに加工して食品メーカーに販売。この業者はノノガキと取引のあることを認めたが、事故米の購入については「ありえない」と否定した。
 また、この業者から原料を仕入れている有名食品メーカーも、本紙の取材に「現時点では、うちがこの業者から仕入れている原料にノノガキから購入したものはない」と回答した。
 関係者は「ノノガキは東海のほか、関西にも顔が広く、再転売先はまだ増える可能性がある」と話している。不正転売問題は一層深刻な状況となり、消費者の不安は増すばかりだ。
◆ノノガキ社長「食用と思った」
 「浅井」から事故米を購入した「ノノガキ穀販」(三重県四日市市)に11日夜、農林水産省三重農政事務所が立ち入り調査に入った。
 事件発覚後連絡がつかない状態だった野々垣勝社長は同日午後8時ごろ、妻の運転する乗用車で、同市久保田の自宅に戻った。
 玄関前で報道陣約30人に囲まれた野々垣社長は、米を食用として転売したことを認め、浅井とは数年前から複数回取引があったと説明。「こういうものがあるので見てほしい」と浅井側から米のサンプルを送ってきたといい、「(自分が)卸すのは食用関係の企業ばかりなので、食用以外のものを送るはずがないと思っていた」と話した。転売先については「相手方に迷惑がかかる」と明言を避けたが「消費者の口に入った可能性もあるのでは」との質問に「動揺している。非常に申し訳ない」と謝罪した。
◆愛知県、立ち入り調査へ
 愛知県は、事故米を「ノノガキ穀販」から再転売された県内の米菓メーカーについて、12日午後にも食品衛生法に基づく立ち入り調査に入る。事故米が使われた製品や販売経路について調べる。
 また名古屋市教委は11日、給食に提供している食材に事故米が使用された可能性がある場合は、12日以降の給食への使用を一切、取りやめると明らかにした。市教委は、農薬やカビなどで汚染された事故米がそのまま提供されたケースはないと納入業者から確認。しかし、加工品として使用される可能性は否定しきれず、12日未明現在、米油1品目に事故米が使われた疑いが残っている。
 市教委はノノガキ穀販との関連を調べるとともに、可能性が捨てきれない限りは、この米油の使用はやめ、代替品をあてるとしている。「安全が確保できない食品を子どもたちに出せない」としている。
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事故米転売:4府県の業者に食用として転売…ノノガキ穀販
                       2008年9月12日  毎日新聞
 愛知県の業者が事故米を不正に転売・譲渡した問題で、農林水産省は11日、三重県四日市市の米穀販売「ノノガキ穀販」(野々垣勝社長)が、名古屋市瑞穂区の「浅井」から不正転売された事故米862トンを愛知、岐阜、三重県と京都府の4府県の業者に転売していたことを明らかにした。
 野々垣社長は同日夜、取材に対し、事故米を買った認識について「なかった」とした上で、「私のお客さんは食用関係ばかり。(事故米を)転売してくると思わなかった」と述べ、食用として売却したことを示した。
 農水省三重農政事務所はこの日、ノノガキに立ち入り調査を開始した。販売先などの伝票などの書類がなく、同省は販売量などの確認を急いでいる。
 野々垣社長は取材に、「『浅井』とは昔から付き合いがあり、今回も普通の商取引だった。サンプルを見て商売になるものは買う。(浅井には)腹立たしい」などと述べた。
 浅井は工業用「のり」の原料として販売するという国との契約に反し、ノノガキにメタミドホスの汚染米やカビが生えた米計862トンを転売していた。【清藤天、奥山智己】
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「浅井」の事故米転売利ざや5倍超 販売先と連絡とれず
                       2008年9月11日  朝日新聞
 工業用に限定された事故米を転売していた食品・飼料販売会社・浅井(名古屋市瑞穂区)が、農林水産省の調べに対し、米穀仲介業のノノガキ穀販(三重県四日市市)への販売価格について、「1キロ当たり50円程度だった」と話していることがわかった。事故米は1キロ3〜10円が相場で、不正転売で少なくとも5倍超の利ざやがあったとみられる。
 農水省によると、浅井が販売した事故米が食用に流通したのかどうかを追跡するうえで、鍵となるノノガキ穀販の経営者と10日から連絡を取ろうとしているが、11日午前の段階で連絡は取れていない。経営者の親族は「米の買い付けで出張中」とし、10日昼の時点で経営者本人の携帯電話に応答があったが、その後は応答しなくなっているという。
 浅井は農水省に対し、「ノノガキ穀販から砕米がほしいと注文があった」とし、ノノガキ穀販側が定期的に浅井の倉庫から事故米を取りに来ていたと証言。メタミドホスが検出された中国産570トンを含む計862トンが浅井からノノガキ穀販に渡っている。
 浅井側は事故米だったことを告げずに販売していた可能性もあり、農水省は引き続き、ノノガキ穀販と接触を試みている。

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石田ふたみ