『日々の映像』

2008年09月10日(水)  日本の高齢者の生活実態

 日本の高齢者のうち何割の人が普通の生活をすることが出来るのだろう。以前ここに引用したことがあるが、認知症を抱える高齢者家庭の6割が、子供・兄弟から生活援助を受けているとの報道があった。

 高齢者問題に関連して、1700名の登録がある「高齢者情報」と
 http://mixi.jp/view_community.pl?id=698599
 105名の登録にある「高齢者情報資料室」がある。
 http://mixi.jp/view_community.pl?id=2437079
 このコミュニテイの管理人をしていて一番思うことは、高齢者1000万世帯の生活問題と老老介護の問題である

 07年6月現在の推計世帯数は4803万世帯で、
1、65歳以上の高齢者のいる家庭 1926万世帯。
2、うち高齢者単身世帯      433万世帯
3、うち夫婦のみの高齢者世帯   573万世帯 
2と3の合計は1006万世帯で全世帯の21%を占めている。

 ここでの記述テーマは433万人と夫婦のみの世帯1144万人〔573万世帯×2〕
合計1577万人の高齢者が、昨今の物価高で満足な生活が出来るのかというテーマである。毎日新聞の報道によれば、暮らしが「苦しい」と答えた割合は52%に達している。

 次の問題は老老介護の問題である。ここでは実態の記述に留めたい。介護者の年代構成は
50歳代  29.8%
60歳代  26.4%、
70歳代  23.0%
80歳以上 11.1%
 介護をする30%近くが高齢者となっているのに、厚生労働省は以下にURLを引用したとおり、在宅死の割合を現在の1割から4割にする目標を示している。これほど、高齢者に負担を強いる政策はないと思う。


介護する側、1割が80歳以上 進む「老老介護」
                      2008年9月9日  朝日新聞
<高齢者調査>「老老介護」が初の3割超 深刻な生活浮かぶ
                    2 008年9月9日20時 毎日新聞
「老老介護」、半数近くに=07年国民生活基礎調査−厚労省
                       2008年9月9日 時事通信
老老介護
          出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


看取りの場所、「自宅は無理」が半数
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=34420004&comm_id=2437079
介護療養型病床は財政再建の「いけにえ」か
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=34676359&comm_id=2437079

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介護する側、1割が80歳以上 進む「老老介護」
2008年9月9日  朝日新聞

 在宅で介護する人の約1割が80歳以上の高齢者という、「老老介護」の実態が9日、厚生労働省の07年国民生活基礎調査でわかった。介護者の3人に1人は70歳以上だ。急速に進む核家族化と高齢化で高齢者だけの世帯が増え、介護も高齢者に頼らざるを得ない現状が浮かび上がった。
 介護者の年代構成は50歳代が29.8%と最多で、60歳代24.4%、70歳代23.0%と続く。80歳以上の割合は01年6.2%、04年8.5%、今回は11.1%に増えた。
 少子化や核家族化を反映し、平均世帯人員は過去最低の2.63人に。65歳以上の「高齢者世帯」は前年より54万世帯増え900万世帯(全体の18.8%)だった。祖父母と父母、子どもからなる「3世代世帯」は過去最低の404万世帯(8.4%)となり、調査開始時の86年の15.3%から急減している。

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<高齢者調査>「老老介護」が初の3割超 深刻な生活浮かぶ
9月9日20時54分配信 毎日新聞

 家族間で介護する世帯のうち、高齢者が高齢者を世話する70歳以上の「老老介護」世帯の割合が初めて3割を超えたことが、厚生労働省が9日公表した07年国民生活基礎調査で分かった。夫婦両方またはどちらかが65歳以上か、65歳以上の単身で暮らしている世帯の数も1000万を超え、高齢者世帯の過半数が「生活が苦しい」と感じるなど、超高齢化社会の深刻な生活実態が浮かんだ。

 調査は86年から毎年行われ、約23万世帯の回答を集計した。今回は3年に1度の介護や健康に関する調査もした。

 07年6月現在の推計世帯数は4803万世帯で、65歳以上がいるのは1926万世帯。86年調査から、ほぼ倍増した。うち433万世帯は単身、573万世帯は夫婦のみで、いずれも過去最多を更新。合計で1006万世帯と初めて1000万世帯を超え、全世帯の約21%を占めた。

 高齢者世帯の平均年収(06年)は306万円で、全世帯平均の6割以下。世帯1人当たりの収入も全世帯平均を約12万円下回った。暮らしが「苦しい」と答えた割合は52%に達した。

 家族の介護では、主に事業者に任せている世帯が12%と前回調査(04年)より2ポイント下がり、6割が同居家族による介護だった。このうち介護する側が70歳以上の割合は34%と前回調査より6ポイント上がり、70代を介護している44%が同じ70代だった。介護時間は「ほぼ終日」が22%、「半日」が10%で、6割以上の介護者が「悩みやストレスがある」と答えた。

 厚労省統計情報部は「世帯の高齢化、小規模化が進み、高齢者を介護する若い世代の家族が減った。事業者の介護サービスも使われているが、家族の負担は依然大きい」と分析している。【清水健二】
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「老老介護」、半数近くに=07年国民生活基礎調査−厚労省
2008年9月9日 時事通信

 65歳以上の高齢者が高齢者を介護するいわゆる「老老介護」の割合が、親族が同居して在宅介護を行っている世帯の推計47.6%に上ることが9日、厚生労働省の2007年国民生活基礎調査結果で分かった。介護する側が60歳以上のケースに広げると、04年の前回調査の55.9%から59.1%に上昇した。同省は「在宅での介護の担い手の高齢化と、世帯の小規模化が進んでいるのではないか」とみている。
 要介護者と同居している世帯で、主に介護している親族の年齢を調べた。抽出調査を基にした全国推計では、65歳以上の高齢者のみか、もしくは高齢者と18歳未満の未婚者のみで構成する「高齢者世帯」が、900万世帯を超え過去最高となった。一方、平均世帯人員は2.63人と過去最低だった。 

老老介護
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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老老介護(ろうろうかいご)あるいは老老看護(ろうろうかんご)とは、家庭の事情などにより高齢者が高齢者の介護をせざるをえない状況のことで、日本のような高齢化社会を形成している国家ではよくみられるケースである。高齢の夫婦や親子において妻が夫の介護を、息子が母の介護というケースなど様々なケースがあり、家族が共倒れする危険性や介護疲れによる心中事件もあることから大きな社会問題となっている。







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石田ふたみ