『日々の映像』

2008年08月26日(火)  鳥インフルエンザ情報の概要

 鳥インフルエンザの怖さを出来るだけ啓蒙したいと思っている。鳥インフルエンザは過去の常識を根底から否定している。その一例を説明すると、インドシナの例のとおり、タミフルを服用しなかった33人は全員死亡している。このような感染症は過去にあっただろうか。タミフル服用開始時期と生存率のコメントは「早期に服用しない限り、死の覚悟が必要。 タミフルを服用しない場合は全員死亡。これはインフルエンザではない。死の病だ。」と説明している。国立感染症研究所の第3部長は、以下に引用の通り「人に感染した場合の症状は、既に我々が過去の経験で知っているインフルエンザではありません。いままで人類が経験したことがない強力な感染症です』と表現しています。

 8月27日の第1グループの社会の情報交換会で以下の資料に基づいて鳥インフルエンザの概要の情報交換も行います。以下の資料は生涯青春の会のトピックに掲示してありますが、啓蒙の意味で日記にも掲載させていただきます。

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鳥インフルエンザの概要説明

 6月11日に第1回のサバイバル研究会を開いた。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=3315100
直前になって第1回の中心テーマが「鳥インフルエンザ」になった。この話が出るまではサバイバル研究会中心テーマは「日本の財政」「自然災害」〔特に東南海地震〕であった。6月11日以降サバイバル研究会資料054で「未知の脅威 新型インフルエンザ」として情報の集録を開始したが、とても資料054で収録できる分量でないことを知り、7月26日コミュニテイ「新型鳥インフルエンザ情報」
 http://mixi.jp/view_community.pl?id=3544178
を設置して主要情報33項目( A-4で約50ページ)余りを収録した。現代の我々は情報の密林の中にいると思う。焦点を絞るとおびただしい情報がある。

034、新型インフルエンザと産業医                8月01日 
035、パンデミックが起こった場合の、社会全体の影響       8月01日
036、パンデミック〔感染爆発〕が起こった場合の、社会全体の影響 8月01日
037、新型鳥インフルエンザが大流行したら…未曾有の事態    8月08日  
038、国立感染症研究所研究員 岡田晴恵氏のインタビュー    8月09日 
039、国立感染症研究所 第3部長のインタビュー(縮刷版)    8月09日 
040、鳥インフルエンザニュースの収録〔1〕            8月11日 
041、鳥インフルエンザニュースの収録〔2〕             8月11日 
042、鳥インフルエンザニュースの収録(3)             8月16日 
043、新型インフルエンザ 職場や学校の対応が鍵を握る      8月16日 
045、鳥インフルエンザニュースの収録(4)             8月17日 
046、感染症情報センターの主な情報                8月18日        
047、国立感染症研究所 感染症情報               8月18日
048、感染症情報センターの主な情報                8月18日
049、鳥インフルエンザニュースの収録               8月19日
050、タミフル服用開始時期と生存率                8月20日
051、書籍 新型インフルエンザの学                8月22日 
052、中国における鳥インフルエンザ                8月22日 

インフルエンザのイロハ
1、インフルエンザ・・・・毎年流行している。体力のない高齢者は死亡することがある。
2、鳥インフルエンザ・・・・主に鳥から感染する猛毒のインフルエンザ。世界の死亡率に平均は60%になっている。ウイルス名H5N1
3、新型鳥インフルエンザ・・鳥インフルエンザが変異して人から人の感染するインフルエンザ。高病性鳥インフルエンザとも言う。

038、国立感染症研究所研究員 岡田晴恵氏のインタビューの一部
3、強毒型のインフルエンザ・ウイルスに感染するということの意味を示す写真をお見せしましょう。H5N1にやられた鶏舎の中の写真です。お分かりでしょうか。中央に写っている鶏の下に鶏の死骸が写っています。死骸が溶けているのです。強毒型ウイルスは全身感染を起こします。全身の細胞を破壊しますから、鶏の体は元の形を維持することができずに溶けたようになって死ぬのです。

039、国立感染症研究所 第3部長のインタビューの一部
1、人に感染した場合の症状は、既に我々が過去の経験で知っているインフルエンザではありません。いままで人類が経験したことがない強力な感染症です。
2、現在の致死率60%が、例えば20%に下がるとかえってパンデミックとしては危ないのです。膨大な被害を出した1918年のスペインインフルエンザの致死率が2%だったことを考えれば、致死率がたとえ20%程度にまで下がったとしても、過去に類を見ない大災害になる危険性があると言わねばなりません。
3、専門家の間では、ヒトに感染する新型ウイルスの出現は、「ほんとうに起きるかどうか」は既に問題ではなく「いつ起きるのか」が問題だということで認識が一致しています。
4、感染率を中間の30%として、日本では768万人が死亡するという数字が出てきます

045、鳥インフルエンザニュースの収録(4)         
新型インフルQ&A:感染どう広がる? 2週間で36万人にも

050、タミフル服用開始時期と生存率
2008/3/4  インドネシア事例の集計
服用開始時期 生存者 生存率
1日以内 2/2    100% ・・・  2人中2人が生存
2〜4日 4/9     44% ・・・・ 9人中4人が生存
5〜6日 7/26   27% ・・・・ 26人中7人が生存
7日以降 9/49    18% ・・・・ 49人中9人が生存
服用せず 0/33    0%  ・・・ 33人全員が死亡
全服用者 22/86   26%  ・・・・86人中22人が生存
もう少し効くかと思っていた。早期に服用しない限り、死の覚悟が必要。 タミフルを服用しない場合は全員死亡。これはインフルエンザではない。死の病だ。

1、鳥インフルエンザの公式発表にもとづく分布
2008/7/25の分布
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/toriinf-map.html
2007/12/19の分布
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/map-ai2007/tori071219.gif
補足 鳥インフルエンザの公式発表にもとづく分布は2007年12月19日と比較すると2008/7/25現在で爆発的に拡大している。

1、鳥インフルエンザ−インドネシアにおける状況43
                  2008年6月19日 WHO(原文) インドネシア保健省は、新たに2例のH5N1鳥インフルエンザ感染症例を発表した。これらの症例は疫学的に関連していない。第1例目はジャカルタ首都特別州南ジャカルタの16歳女性であり、5月7日に発症し、5月12日に入院し、5月14日に死亡した。女性の感染源に関する調査によると、病鳥と死鳥への曝露が示唆されている。
第2例目は34歳女性であり、5月26日に発症し、6月2日に入院し、6月3日に死亡した。女性の感染源に関する調査は現在行なわれている。インドネシアで現在までに確認された135例のうち、110例が死亡している。

3、鳥インフルエンザ−ベトナムにおける状況
                   2008年3月18日 WHO(原文) ベトナム保健省は、H5N1鳥インフルエンザの新たなヒト感染症例を確認した。症例は国立衛生疫学研究所(NIHE)によって確認された。男性は3月4日に発症し、3月9日に入院し、3月14日に死亡した。症例は発症前に病鳥や死鳥との接触があった。ベトナムで現在までに確認された106例のうち、52例が死亡している。

*家きんの高病性鳥インフルエンザの発生状況・・2008年6月16日現在
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/tori/pdf/hassei_map.pdf
輸入停止国 55ヵ国・地域
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026、鳥インフルエンザ:10億人が死亡 
                     (海外メディア論説)           http://homepage3.nifty.com/sank/jyouhou/BIRDFLU/index2.html
我々は鳥インフルエンザのような公衆衛生学上の新しい危機に対して最大の注意を払う必要がある。もし世界でこのH5N1ウイルスが(人々の間)で大流行を起こすとしたなら、それは一度に米国も含めて世界中で発生すると考えられるので、その結果については私には想像を絶する”、とコロンビア大学公衆衛生学部国立災害対策センターのIrwin Redlener博士は語る。
 ABCニュースでは、鳥フルは世界中で10億人もの人を犠牲にする可能性もあると言う。 ”現在H5N1ウイルスは感染した人々の55%を死亡させる”、と「外務委員会世界健康対策(global health policy at the Council on Foreign Relations)」の上級委員のLaurie Garrett氏は語る。このウイルスは我々が地球上で初めて遭遇するもっとも致死率の高いインフルエンザだ”。
 英国の関係当局では、H5N1ウイルスによって死亡する人々のための死体公示所を密かに探している。このウイルスは人類にとって全く新しいタイプなのだ。
 それはアジアで始まった。ガチョウ、白鳥、そしてアヒルがウイルスを拡大させる”犯罪者”となっている。鳥達は肺炎で死亡するが、彼等の肺は血液を含んだ貯留液で満ちあふれていると、野生動物保護協会の獣医であるWilliam Karesh氏が語っている。
 ウイルスは野鳥達の間から鶏、そして人々に感染してくる。中国の広東省の市場では様々な生きた動物が取り引きされていて、それらは積み重ねられたケージに入れられている。病原体はお互いに感染し合っている”、とKaresh氏は説明する。
 この状況に付け加えるに、パンデミック対策の医薬品が準備されていないことが指摘される。広範な流行の発生は防止できない可能性がある。それは多くの人々がワクチンがないために死亡する可能性を意味している。科学者達は現在不眠不休の状態で、世界的パンデミック発生を阻止すべくこのウイルスの研究をしている。
 病気は鼻水の風邪症状で始まる。続いて咽頭痛、続いて肺がウイルスの攻撃を受けて重症肺炎と進展する。これまで感染は鳥からやってきたが、一度鳥から離れ人人感染が生じだしたなら、世界的パンデミックが起きる。それは1918年のスペイン風邪以上の流行となるかも知れない。鳥フルは地球上をジェット機のスピードで広げるだろう。
 人々はウイルスを手に付けたまま運ぶだろう。だから握手で簡単にウイルスは広がる。ドアノブもそうであろうし、接触した場所は全て汚染される。
 対策は無限にある。さらに重要な問題として、鳥フルが発生したとしても、人々は従来型のインフルエンザとして考える可能性がある。それ故、それが非常に危険であると悟る前に人々の間で広がってゆく可能性が高い。
 (026の記録の60%余りを転載した)





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石田ふたみ