『日々の映像』

2008年06月22日(日)  未知の脅威 新型インフルエンザ

 6月11日に開催した「サバイバル研究会」は、未知の脅威新型インフルエンザについてroba@コネクターさんから、この問題の深刻さとリスク対策の講演をお願いした。昨日roba@コネクターさんから国会関係者の吉田六左エ門さんとのやり取りに関するメールを頂いた。この問題の本当の脅威を話したら、パニックが起こる危険があるので、公的な報道はセーブした内容になると思う。この前提を明確に整理する必要があるだろう。

 新型インフルエンザ対策で与党プロジェクトチーム(川崎二郎座長)は20日、発生時には重症化の恐れが高いとみられる若年者らも優先してワクチン接種する、などとした提言をまとめ、公表した。治療や予防に使う抗インフル薬の備蓄量をほぼ倍増する方針も正式に決めた。
(2008年6月21日8時48分 朝日新聞から)

 発生時には重症化の恐れが高いとなっているが、感染すれば10代の致死率73%、20代の致死率67%という統計が出ている。まさに未知の脅威なのである。

 このウイルスにさらされるとほぼ100%感染する。しかも免疫がない分、重症化しやすい。最悪の場合、日本で210万人、全世界で1億4200万人の死亡者が出るとの推計もある。それでも新型をこれまでのインフルエンザの延長線上にあるものとして、「自分は若いから大丈夫」と考えている人も多い。しかし、国立感染症研究所の研究員、岡田晴恵さんは「新型と通常のインフルエンザはまったく別物と考えてほしい」とくぎをさす。
(2007.12.13産経新聞から)

 日本で210万の死者がでるような最悪になった場合は、外出しないという対策しかないのだ。専門家は「1918年に世界的に大流行したスペイン・インフルエンザでは、感染を免れたのに食糧が手に入らず餓死した人もいた。おおげさに思うかもしれないが、流行が始まったときに外出せずにすむよう食料・日用品の備蓄は絶対必要なのである。一人一人が危機意識をもって十分な準備をしてほしい」と呼びかけている。6月11日にroba@コネクターさんの講演の結びは、食料の備蓄であった。

【もしものための備蓄品】
 ≪食料品・飲料品≫
米、切りもち、乾めん、砂糖、塩、しょうゆ、インスタントラーメン、レトルト食品(おかゆ、みそ汁など)、缶詰(果物、魚、コーンなど)、缶ドロップ、チョコレート、キャラメル、ジャム、ゼリー状栄養補給食品、粉ミルク、離乳食、ペットボトル飲料(水とスポーツドリンクは必須)
 ≪日用品・医療品≫
解熱剤(アセトアミノフェン)、常備薬(胃腸薬、ビタミン剤、持病の薬など)、包帯、ガーゼ、外傷治療薬、ゴム手袋、マスク、冷却用品(水枕、解熱シートなど)、洗剤、漂白剤、消毒用アルコール、カセットコンロ、ボンベ、懐中電灯、乾電池、ポリ袋、洗濯ロープ、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、生理用品、ウエットティッシュ、多少の現金

・新型インフルエンザについて
友人roba@コネクターさんからのメール   2008年06月20日
・新型インフル、若年層もワクチン優先の提言 与党チーム
2008年6月21日8時48分 朝日新聞
・半年内に全国民のワクチン 子ども優先、薬備蓄倍増へ
2008/06/20 18:53 【共同通信】
・新型インフルエンザ:治療薬の備蓄倍増 「国民4〜5割分」−−与党PT
毎日新聞 2008年6月21日 
・新型インフルエンザ 未知の脅威、食料備蓄は必須
2007.12.13産経新聞
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新型インフルエンザについて
友人roba@コネクターさんからのメール   2008年06月20日

新型インフルエンザについて
ふたみさん
いつもお世話になっております。
今週月曜日に、吉田六左エ門さんにお会いして、先般お話しした
内容とほぼ同じ説明をさせていただきました。
新型インフルエンザ自体の情報は、かなりご存知のようでしたが、
北京オリンピックや四川大地震との関係性についてはあまり考慮
されておられなかったようで、即日レポートの提出を依頼されました。
当日深夜、ワードで2ページほどの簡単な資料をお送りしたところ、
驚いたことに水曜の朝一番で、総務省の封筒に担当部会の資料が
入った封書が届き、与党の厚労省関連で新型インフルエンザについて
検討されている内容が記されていました。
その直後、六左エ門さんご本人が自宅に電話して来られて、今後の
進捗について、逐一報告するとのお約束をいただきました。
どうやらこの件は、あまり表立っての騒ぎにはなっていませんが、
ことによると時間の問題で、一般人にも備蓄等で波及が及ぶのでは
ないかと思われます。
情報の出し方に気を配らないと、意図せずパニックを起こしそうで
嫌でも慎重にならざるを得ない状況です。
10代の致死率73%、20代の致死率67%という統計が出ています。
ふたみさんもぜひ対策のご検討をお進めします。
いつも有難うございます。
鈴木秀一郎
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新型インフル、若年層もワクチン優先の提言 与党チーム
2008年6月21日8時48分 朝日新聞
 新型インフルエンザ対策で与党プロジェクトチーム(川崎二郎座長)は20日、発生時には重症化の恐れが高いとみられる若年者らも優先してワクチン接種する、などとした提言をまとめ、公表した。治療や予防に使う抗インフル薬の備蓄量をほぼ倍増する方針も正式に決めた。
 提言では、海外で新型インフルが発生した場合などのワクチンの「優先接種」は、若年者や医療従事者、治安・ライフラインの維持者、人口密集地など「感染率が高い地域の住民」を基本とした。
 世界保健機関(WHO)調査では、新型インフルのもとになるとされる鳥インフルに感染した10〜30代患者の死亡率は70%台。この日、会見した川崎座長は「他国で現実に起こっている例をみると、若年者の優先接種を考えなければならない」と説明した。
 抗インフル薬の備蓄では、タミフルに耐性ができて効かなくなるウイルスが広がる事態に備え、同じ効果のある薬リレンザの割合を高めるとした。研究推進のため、インフルエンザウイルスに焦点を絞った研究センターを国立感染症研究所内に置くことなども求めた。
 また、ワクチン製造では、全国民分を作るのに1年半かかる期間を6カ月以内に短縮できるよう態勢を整備することも盛り込んだ。
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半年内に全国民のワクチン 子ども優先、薬備蓄倍増へ
2008/06/20 18:53 【共同通信】

 新型インフルエンザ対策を検討してきた与党プロジェクトチーム(座長・川崎二郎元厚生労働相)は20日、新型の発生後、半年以内に全国民分のワクチンを供給することや、タミフルをはじめとする治療薬の備蓄倍増などの強化策を、提言として公表した。政府の「骨太の方針」や、近く改定される新型対策の行動計画に反映させる。
 ワクチン接種では、重症化の恐れが大きいとされる子どもを優先させる方針を打ち出したほか、搬送や医療での自衛隊活用を明記した。
 新型発生後に原因ウイルスを基に製造する「パンデミックワクチン」は、鶏卵を使う従来法では全国民分の製造に約1年半かかるとされていた。提言は、細胞培養という新技術の導入などでこれを半年以内に短縮する態勢をつくるとした。
 また、段階的に製造が進むワクチンを接種する際の優先順位をめぐっては、医師や警官、ライフライン関係者や感染率が高い地域の住人と並び、鳥インフルエンザ感染で重症化の恐れが大きいとされる、子どもなど若年層の優先を打ち出した。
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新型インフルエンザ:治療薬の備蓄倍増 「国民4〜5割分」−−与党PT
毎日新聞 2008年6月21日 
新型インフルエンザ対策に関する与党プロジェクトチーム(PT、座長・川崎二郎元厚生労働相)は20日、提言をまとめ、政府に提出した。「アジアの先進国として、欧米諸国に先んじた体制を整備すべきだ」として▽治療薬の備蓄倍増▽ワクチン製造期間の短縮▽インフルエンザウイルス研究センターの設置−−などを盛り込んだ。来年度予算編成に向けた「骨太の方針」や国の行動計画への反映を求める。
 インフルエンザ治療薬は現在、国民の25%が感染するとの想定に基づき、全国民の23%(タミフル2800万人分、リレンザ135万人分)の備蓄が終わっている。与党PTは「家庭や企業でため込んだり、予防的な投与が増えると、必要数に足りない」と判断し、全国民の40〜50%分を備蓄すべきだとした。海外に赴任・出張する日本人には、あらかじめ治療薬を渡しておく措置も提案した。
 ワクチンについては、全国民分を製造するまでに1年半かかるとされる期間を「細胞培養など新たな製造法の開発で6カ月以内とする」と提示した。国のガイドラインで検討課題とされていたワクチン接種の優先順位は、「医療従事者、社会機能維持者のほか、感染率が高い地域の住民、重症化の可能性が高い若年者の優先を基本とする」として具体案は示さなかった。
 このほか▽国立感染症研究所にウイルス研究センターの設置▽冬期に発生した場合の学校入学試験の延期▽流行時の外国人旅行者に対する滞在支援−−などを盛り込んだ。【清水健二、関東晋慈】
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新型インフルエンザ 未知の脅威、食料備蓄は必須
2007.12.13産経新聞
 インフルエンザの本格的な流行シーズンとなったが、それとともに新型インフルエンザの発生・流行が心配されている。新型は世界同時に起こる大災害。いったん流行すれば、年齢に関係なく多数の死亡者が出ると予測されているだけに、万が一に備えた準備を家庭でもしておく必要がある。(平沢裕子)
 いま最も心配されているのが、致死率が高く全身感染をもたらす「高病原性H5N1強毒性鳥インフルエンザ」が、人に感染する新型インフルエンザとなること。もともと鳥のウイルスのため、免疫をもつ人はほとんどおらず、このウイルスにさらされるとほぼ100%感染する。しかも免疫がない分、重症化しやすい。最悪の場合、日本で210万人、全世界で1億4200万人の死亡者が出るとの推計もある。
 それでも新型をこれまでのインフルエンザの延長線上にあるものとして、「自分は若いから大丈夫」と考えている人も多い。しかし、国立感染症研究所の研究員、岡田晴恵さんは「新型と通常のインフルエンザはまったく別物と考えてほしい」とくぎをさす。

通常のインフルエンザは健康な大人が死ぬことはほとんどないが、新型は若者や働き盛りの中高年層にもたくさんの死亡者がでる可能性が高いためだ。岡田さんは新型インフルエンザの脅威を小説風に描いた『H5N1』などを出版し、警告を発している。
               × × ×
 米国では2003年からホワイトハウス主導で対策がとられており、国家安全保障会議で核戦争対策と同じレベルでの対応が進んでいる。日本でも今年3月、新型発生に備えたガイドラインを策定、厚生労働省のホームページで公開しているが、見たことのある人はどれくらいいるだろうか。
 岡田さんは「新型の発生はすでに“いつ起こるか”の問題となっており、予断を許さない。自分や家族の命を守るために、家庭でも対策をとることが大切」と話す。
 新型への対策は、ウイルスに感染しないことしかない。そのために、発生したら、ウイルスにさらされる可能性のある場所に近づかないこと。外出しないのが一番だが、外出したときは帰宅後の手洗い・うがいはもちろん、洗顔・洗髪も行い、家の中にウイルスを持ち込まないようにする。
               × × ×
 実際に流行が始まれば、病院は患者であふれ、食品や日用品の流通が滞り、電気やガス、水道などのライフラインにも影響が出る可能性もある。流行がおさまるまで、最低でも2カ月はかかるといわれ、その間を生き抜くための食料や日用品、医薬品の備蓄が必要だ。
 基本的には地震などの災害に備えるものと同じでいいが、被災地以外からの救援物資が期待できる地震などの災害と違い、新型インフルエンザは、海外を含めて外部からの援助は全く期待できないことを考慮する必要がある。

 岡田さんは「1918年に世界的に大流行したスペイン・インフルエンザでは、感染を免れたのに食糧が手に入らず餓死した人もいた。おおげさに思うかもしれないが、流行が始まったときに外出せずにすむよう食料・日用品の備蓄は絶対必要。一人一人が危機意識をもって十分な準備をしてほしい」と呼びかけている。
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 【もしものための備蓄品】
 ≪食料品・飲料品≫
米、切りもち、乾めん、砂糖、塩、しょうゆ、インスタントラーメン、レトルト食品(おかゆ、みそ汁など)、缶詰(果物、魚、コーンなど)、缶ドロップ、チョコレート、キャラメル、ジャム、ゼリー状栄養補給食品、粉ミルク、離乳食、ペットボトル飲料(水とスポーツドリンクは必須)
 ≪日用品・医療品≫
解熱剤(アセトアミノフェン)、常備薬(胃腸薬、ビタミン剤、持病の薬など)、包帯、ガーゼ、外傷治療薬、ゴム手袋、マスク、冷却用品(水枕、解熱シートなど)、洗剤、漂白剤、消毒用アルコール、カセットコンロ、ボンベ、懐中電灯、乾電池、ポリ袋、洗濯ロープ、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、生理用品、ウエットティッシュ、多少の現金
 (岡田晴恵著『H5N1型ウイルス襲来』参照)
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石田ふたみ