『日々の映像』

2008年06月15日(日)  大学生の奨学金残高4兆7243億円

 奨学金の返済が滞っている卒業生が多くて問題になっている。返済が滞っている債権が2006年度末は 前年度末より11%増え、初めて2000億円を超えたという。この7年で滞納額は倍増しているのだ。

 日本学生支援機構は6月10日、奨学金の返済が滞っている卒業生の割合が高い大学などの学校名を公表する方針を決めた。2007年度に奨学金の返済を延滞した卒業生の割合が20%以上の大学は7校を数え、中には30%を超える学校もある。日本学生支援機構は、学校も奨学金の返還を学生に促す責任があると判断して学校名を公表する方針を決めたものだ。

 この問題については、さまざまな受け止め方があるように思う。4兆7000億円も借金している若い人たち・・という捉え方もあるだろう。日本学生支援機構ページを開いてみると平均の利率は1.5%である。
 1年間の金利    4兆7243億円×0.015=706億円
利用者は昨年度末で約114万人であるという。114万人にこれだけの負担をかける・・・教育行政の貧弱さを象徴している。

奨学金返済の延滞率高い大学、公表へ…日本学生支援機構
2008年6月11日03時02分 読売新聞
奨学金返済滞納:2000億円超す、7年で倍増・一部は税金で穴埋め…06年度   http://mascominews.blog56.fc2.com/blog-entry-2286.html
日本学生支援機構
http://www.jasso.go.jp/taiyochu/riritu_jasso2.html

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

奨学金返済の延滞率高い大学、公表へ…日本学生支援機構
 2008年6月11日03時02分 読売新聞

奨学金の貸与事業を行う独立行政法人の「日本学生支援機構」は10日、奨学金の返済が滞っている卒業生の割合が高い大学などの学校名を公表する方針を決めた。

 近く、公表の基準などの検討に着手する。2007年度に奨学金の返済を延滞した卒業生の割合が20%以上の大学は7校を数え、中には30%を超える学校もあり、学校も奨学金の返還を学生に促す責任があると判断した。
 今回の方針は同機構が設置した「奨学金の返還促進に関する有識者会議」(座長・市古夏生お茶の水女子大教授)の報告を受けての措置。これまで、同機構はすべての大学や短大などに、各校の奨学金を返還する義務のある卒業生のうち延滞している卒業生の割合を示す延滞率を文書で通知したほか、延滞率の高い大学などに同機構の職員を派遣して直接指導してきた。だが、3か月以上の延滞金は99年度末の1009億円から、07年度末には2253億円と2倍以上に増加するなど、毎年度、過去最高を更新し続けている。
 これらの経緯を踏まえ、報告書は「学校の教員や奨学金の担当者に返還の意識を持ってもらうことが重要」と学校側の責任を指摘。その上で、「大学など学校の指導のあり方が延滞率に影響を与えていることを考慮し、延滞率が高く、改善が進まない学校名を公表することを検討する」として、同機構に学校名の公表を求めた。
 また、06年度の延滞者に対する調査で、ほかの借金返済を延滞の理由とした延滞者が約25%に上った。有識者会議は、延滞者の多重債務化を防止するため、顧客の債務情報を管理する信用情報機関に延滞情報を提供することも求めており、同機構は実施する方針だ。
(2)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

奨学金返済滞納:2000億円超す、7年で倍増・一部は税金で穴埋め…06年度 [07/09/17] http://mascominews.blog56.fc2.com/blog-entry-2286.html

 政府が大学生などに貸し出す奨学金事業で、返済が滞っている債権が2006年度末は 前年度末より11%増え、初めて2000億円を超えたことがわかった。この7年で滞納額は倍増。
滞納額の一部は一般会計から税金で穴埋めする。政府は回収強化策や事業そのものの見直しに 向け、年内に有識者会議を設ける方針だ。
 奨学金は親の年収などを審査した上で、無利子もしくは有利子で貸す仕組み。申し込みは 年々増えており、利用者は昨年度末で約114万人。貸出総額は4兆7243億円に上る。

--------------------------------------------------------------------------

2008年岩手・宮城内陸地震

防災科学技術研究所では以下のように地震の規模を区分している。
M9以上 超巨大地震
M8以上  巨大地震
M7〜   大地震   阪神淡路大震災はM7.3・岩手・宮城内陸地震7.2
M5〜   中地震
M3〜   小地震
M1〜  微小地震
M1未満 極微小地震

阪神淡路大震災はM7.3であった。今回の地震の規模はM7.2というから。阪神淡路大震災級の直下型地震である。気象庁は今回の地震を「岩手・宮城内陸地震」と命名、午前10時半から記者会見した横田崇・地震津波監視課長は「今後も活発な活動をする可能性がある。余震でがけ崩れや家屋の倒壊など、被害が拡大する可能性がある」として警戒を呼びかけた。この規模の地震であるので余震が収まるまで時間がかるのはやむをえない。

共同通信の集計によると、死者は計7人、行方不明11人、重軽傷は190人を超えている。まだ孤立している施設や集落もあるようで、被害の全容が分かるまであと24時間は必要なのだろう。 改めて地震国日本を意識しなければならない。



瞬間の揺れ、3番目の強さ=奥州市で1816ガル−断層は西傾斜・気象庁
2008/06/14-19:42 時事通信
岩手・宮城で震度6強 マグニチュード7.2
                     2008年6月14日 日経
岩手・宮城で震度6強…3人死亡、けが多数、行方不明者も
2008年6月14日15時17分 読売新聞

---------------------------------------------------------
瞬間の揺れ、3番目の強さ=奥州市で1816ガル−断層は西傾斜・気象庁
2008/06/14-19:42 時事通信
 気象庁は14日、岩手・宮城内陸地震で震度6強を観測した岩手県奥州市で、瞬間的な揺れの強さを示す最大加速度1816.5ガルを記録したと発表した。1996年以降、3番目に強いという。同じく震度6強だった宮城県栗原市は907.0ガルだった。
 最大加速度は瞬間的な揺れの強さを示す指標の1つで、建築など工学分野で被害を調べる際の参考とされる。現在の計算法になった96年以降では、2004年の新潟県中越地震で川口町で記録された2515.4ガルが最も強く、次いで03年宮城県北部地震の2037.1ガル。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

岩手・宮城で震度6強 マグニチュード7.2
        2008年6月14日 日経
 14日午前8時43分ごろ、岩手県南部を震源とする強い地震があり、東北地方を中心に北海道から中部地方の広い範囲で揺れた。同県奥州市、宮城県栗原市で震度6強を観測。気象庁によると、震源の深さは約8キロ、地震の規模はマグニチュード(M)7.2と推定される。
 気象庁はこの地震を「2008年岩手・宮城内陸地震」と命名すると発表した。午前11時までに余震とみられる震度1以上の地震を70回観測、最大は午前9時20分に宮城県北部を震源に起きた震度5弱。1週間程度は活発な余震が続くとみられ、場所によっては震度6弱を観測する可能性もあるという。同庁は土砂崩れや家屋の倒壊などに注意を呼びかけている。(14:55)
関連特集

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
岩手・宮城で震度6強…3人死亡、けが多数、行方不明者も
2008年6月14日15時17分 読売新聞

地震の影響で橋が崩れた磐井川(14日午前11時54分、岩手県一関市で、読売ヘリから)
 14日午前8時43分ごろ、岩手県内陸部を震源とする強い地震があり、同県奥州市と宮城県栗原市で震度6強、同県大崎市で6弱を記録した。
 秋田県湯沢市、仙台市宮城野区などでも5強を記録するなど、東北から関東の広い範囲で強い揺れを観測した。北海道や北陸地方などでも揺れを観測した。読売新聞のまとめによると、この地震で少なくとも3人が死亡、7人が行方不明になり、114人がけがをした。 
 気象庁によると、震源の深さは約8キロ、マグニチュードは7・2と推定される。同庁は東北地方で強い揺れの恐れがあるとして、発生とほぼ同時に緊急地震速報を流し、大きな余震が予想されるとして、午後1時までに緊急地震速報を2回出した。
 同庁は今回の地震を「岩手・宮城内陸地震」と命名、午前10時半から記者会見した横田崇・地震津波監視課長は「今後も活発な活動をする可能性がある。余震でがけ崩れや家屋の倒壊など、被害が拡大する可能性がある」として警戒を呼びかけた。同庁によると、正午現在で震度1以上の余震は95回。最大の余震は午前9時20分に発生。マグニチュード5・6で、震度5弱を観測した。
 今回の地震で、福島県いわき市小浜町の海岸で磯釣りをしていた同市勿来町、会社員石井道隆さん(55)が土砂崩れに巻き込まれて死亡、岩手県一関市東山町松川では地震に驚いて道路に飛び出した千葉友三さん(60)がトラックにはねられて、死亡した。
 さらに、岩手県奥州市の胆沢(いさわ)ダム工事現場で、落石を受けて心肺停止状態になった作業員、千葉正彦さん(48)が14日午後1時50分、搬送先の病院で死亡が確認された。
 宮城県の対策本部などによると、栗原市栗駒沼倉の市営温泉施設で宿泊客1人が意識不明の重体。同市駒の湯温泉で客ら少なくとも4人が行方不明。
 同市花山湯浜地区の国道398号線ではがけ崩れが数か所で発生し、工事現場では3人が行方不明となっている。
 岩手県奥州市の水沢消防署などによると、市内の胆沢(いさわ)ダム工事現場で落石を受けた男性作業員(48)が心肺停止状態になっている。また、岩手県警によると、石淵ダム付近で20人乗りの観光バスが土砂に出入り口をふさがれて動けなくなり、少なくとも4人が重傷を負った。自力で脱出した運転手によると、道路から50メートル下にずり落ちたという。
 宮城県名取市消防本部によると、名取市と仙台市の境の橋の上を走っていたバスが大きく揺れ、乗客ら25人が軽傷。名取市内のショッピングセンターでエスカレーターが急停止して女性がけがをするなど、けが人が出ている。
 岩手県警によると、一関市厳美(げんび)町で家屋が倒壊、同市須川地区で大規模な土砂の崩落が確認された。同県金ヶ崎町の複数世帯で水道管が破裂している。
 同県奥州市江刺区内の「市立玉里保育所」では玄関ホールのガラス3枚が割れて落下、室内にいた園児6人と保育士1人が頭などにけがをして、病院に搬送されるなど、計12人が病院に搬送された。また、同市内では民家計12軒で、暖房用などの灯油を備蓄するタンクが転倒、消防車が出動しているという。



 < 過去  INDEX  未来 >


石田ふたみ