『日々の映像』

2008年06月05日(木)  食料サミット

あらゆる分野で国家の支配力が大幅に衰えているように思う。食料の相場は穀物メジャーが支配している。40カ国以上の首脳の演説で始まった「世界の食糧安全保障に関するハイレベル会合」(食料サミット)は5日、食糧危機への対応の指針を盛り込んだ政治宣言を採択して閉幕する。しかし、食料価格高騰に対する具体策は何一つ報道されていない。

石油・食料の価額は石油メジャー・穀物メジャーの掌中にあるのだ。貧しい国・無資源の国は、巨大な多国籍企業の餌食になっているように映る。



輸出規制の「抑制」必要=バイオ燃料は研究と対話を−食料サミット、閉幕へ
                       2008/06/05  時事通信
輸出規制、表現弱め「抑制が必要」…食糧サミット宣言案
2008年6月5日読売新聞
バイオ燃料:「食糧安保の観点必要」と食糧サミット宣言に
毎日新聞 2008年6月5日
参考
世界の穀物価額の狂乱
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=756901202&owner_id=3230765
食糧高騰―市場の暴走
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=779152303&owner_id=3230765



輸出規制の「抑制」必要=バイオ燃料は研究と対話を−食料サミット、閉幕へ
                             2008/06/05  時事通信
 【ローマ5日時事】福田康夫首相ら40カ国以上の首脳の演説で始まった「世界の食糧安全保障に関するハイレベル会合」(食料サミット)は5日、食糧危機への対応指針を盛り込んだ政治宣言を採択し、閉幕する。宣言案は食料輸出規制を含む貿易制限を「最小限に抑える必要性」を確認するとともに、バイオ燃料に関し「徹底的研究」と「国際対話の促進」をうたっている。
 サミットでは、国連が食糧安全保障の確立に向けた包括対策の概要を発表。日本は7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で、今回の政治宣言などを踏まえてより具体的な食糧危機対策を取りまとめる方針だ。
 約150の参加国の代表は3日にわたった食料サミットの会期中、輸出規制、バイオ燃料生産、農業補助金の是非をめぐり激論を展開した。一方、食料価格高騰で苦境に陥っている貧困層への緊急援助や、アフリカ諸国を中心とする開発途上国の農業開発支援が不可欠との認識では一致した。
 宣言案はこうした議論を受け、価格高騰の負の影響に対処するため「緊急かつ協調した行動を取る」との国際社会の決意を表明。短期的措置として、途上国支援の強化や必要資金の確保、農家に対する種子・肥料の供給体制の確立などを列挙した。

輸出規制、表現弱め「抑制が必要」…食糧サミット宣言案
2008年6月5日読売新聞


 【ローマ=白川義和】ローマで開かれている国連食糧農業機関(FAO)主催の「食糧サミット」は4日夜、全体委員会を開き、議長が示した宣言案で大筋合意した。

 5日に採択される。
 関係筋によると、争点になっている食糧の輸出禁止など貿易規制に対して、宣言は「抑制する必要性」を指摘する見通し。日米などは「輸出禁止、制限などの貿易措置を取らないよう求める」との文言を提案していたが、輸出国の反対で表現が弱められた。
 バイオ燃料については、「徹底的な研究」と「国際対話の促進」がうたわれる見込みとなった。宣言の原案はバイオ燃料生産について「国際的な協力の枠組みと政策指針作り」の必要性を盛り込んでいたが、生産国の米国やブラジルの反発で削られ、政策指針への言及は見送られた。食糧サミットは5日、宣言を採択して閉幕する。
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バイオ燃料:「食糧安保の観点必要」と食糧サミット宣言に
毎日新聞 2008年6月5日
 【ローマ藤好陽太郎】ローマで開かれている食糧サミットで採択される宣言のバイオ燃料部分の最終案が4日明らかになった。最終案は「バイオ燃料をめぐる課題については、食糧安全保障と環境の観点で対処することが不可欠だ」との表現を盛り込んだ。バイオ燃料の生産が、食糧生産と競合しない必要があるとの認識を示したもの。
 最終案はさらに「バイオ燃料の生産と利用について、徹底的な研究が不可欠」と強調。国際的な対話を継続させることも明記した。宣言は最終日の5日に採択される。
 バイオ燃料は穀物価格高騰の原因と指摘されている。宣言をめぐって、食糧輸入国が「バイオ燃料が食糧安全保障を脅かしている」などの文言を盛り込むよう要請。これに対し一部の食糧輸出国は「バイオ燃料の生産は食糧安全保障とは関係ない」として拒否する姿勢を見せ、調整が続いていた。
 

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石田ふたみ