『日々の映像』

2008年03月30日(日)  困窮、受診手控えて死亡した人

 毎月のように日本の貧困層のことを書いている。これらの事態についてNHK
はほとんど報道していないように思う。(私がテレビを多く見ないせいかもしれない)2008年2月8日にも書いたが、健康保険料を納付できない家庭が全国2,551万の国保世帯に対し、その18.6%に当たる475万世帯に達しているのである。この事実を国民の何割が知っているのだろう。

 何も報道しないから国民の大半が分らない・・・ここに「臭いものに蓋をしろ」という政治的な無言の圧力があるように思えてならない。03月26日の毎日新聞で医療を受けないで死亡した人の内容が報道されていた。死亡した31人のうち、年代別では60代が16人で最も多く、次いで50代8人、70代4人などとなっている。30代も2人いたというから痛ましい。 この31人の死亡は氷山の一角のように思う。

 国民健康保険料を納付できない家庭が475万世帯に達しているのに、今後10年で高速道路建設に50兆円も投入するのである。どこか狂っていると思うのは私だけだろうか。


      
<国保滞納>31人が死亡…困窮、受診手控え 民医連調査
毎日新聞 -2008年03月26日

民健康保険料の滞納・恐ろしいデータ
               2008年2月8日日々の映像
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20080214
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<国保滞納>31人が死亡…困窮、受診手控え 民医連調査
毎日新聞 -2008年03月26日
全日本民主医療機関連合会(民医連)は25日、国民健康保険(国保)の保険料が支払えなかったことなどにより、07年1〜12月の1年間に全国で少なくとも31人が死亡したことが分かったと発表した。民医連加盟の病院や診療所など約1700施設を対象に調査した。いずれも医療機関への受診を控えて手遅れになったという。

 民医連によると死亡した31人のうち、男女別では男性23人、女性8人で男性が3倍近い。また、年代別では60代が16人で最も多く、次いで50代8人、70代4人など。30代も2人いた。

 不況で廃業し、アパート代も払えず工場に住んでいた元自営業者が、国保料を滞納したため保険証がなく、受診が遅れて死亡した例などがある。31人中4人は保険証を持っていたが、病気や高齢で働けず経済的に困窮して受診を控えたという。

 厚生労働省によると07年6月現在、国保を滞納しているのは約475万世帯(約19%)。1年以上保険料を滞納した人に交付される「資格証明書」は約34万世帯にも上る。【河内敏康】


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石田ふたみ