『日々の映像』

2007年12月18日(火)  単純労働者の受け入れ

 介護業界をはじめ人手不足を感じる業界は多い。しかし、仕事に就けない人が270万人余りいる。

総務省統計局
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.htm
の2007年11月30日データによると10月の完全失業率は4.0%で完全失業者数は271万人なのである。

 注目すべき世論調査がある。労働力不足の分野では、外国人の単純労働者を受け入れてもよいと考える人が63%いるという。「政府は、単純労働者を認めない方針だが、労働力不足の分野で容認する人が半数を超えていた。しかし、日本人の雇用に悪影響があるなどの理由で、受け入れに反対する人も31%あり、方針の転換に慎重な人たちも少なくない」(毎日から)

 総務省統計局のデーターによれば、就業者数は6424万人と1年前に比べ13万人減少している。毎年10万人以上就労者が減少するのは、これだけの少子化であれば当然である。気分の重くなることを記述するが、高齢化社会のなり行きで認知症患者が毎年約10万人増加する。

 このような背景から、追って単純労働者を受け入れざるを得ないであろう。どのような現象が起こるか、言うまでもなく単純労働者の賃金が上昇しない。所得の格差がますます広がることが避けられないような動き言わねばない。

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毎日世論調査:外国人労働者容認63% 雇用悪化に懸念も
毎日新聞 2007年12月16日 
 
労働力不足の分野では、外国人の単純労働者を受け入れてもよいと考える人が63%いることが、毎日新聞の全国世論調査(電話)で明らかになった。政府は、単純労働者を認めない方針だが、労働力不足の分野で容認する人が半数を超えていた。しかし、日本人の雇用に悪影響があるなどの理由で、受け入れに反対する人も31%あり、方針の転換に慎重な人たちも少なくない。
 外国人労働者については、88年6月に閣議決定された「第6次雇用対策基本計画」で「専門的・技術的労働者は積極的に受け入れ、(単純作業の繰り返しである)単純労働者は慎重に対応する」とし、単純労働者は事実上受け入れない施策が続けられてきた。
 政府方針について聞いたところ、労働力不足の分野での受け入れ容認が58%あり、「条件を付けずに単純労働者を受け入れるべきだ」が5%だった。一方、「現行通り、受け入れるべきではない」は31%だった。
 「受け入れるべきでない」と回答した人に理由を聞くと、「日本人の雇用や労働環境に悪影響を与える」が51%と最も多く、次いで「治安が悪化する」35%、「風習の違いによるトラブルが起きる」10%、「社会保障費や教育費などの負担が増える」3%だった。
 社会保障や教育費の負担を主に誰が担うかは、「雇い入れる事業主」と「労働者が必要な産業界」がいずれも38%。「外国人労働者自身」「国民全体」は双方11%と低かった。
 ◇若者は容認傾向
 毎日新聞の世論調査では、約6割が外国人の単純労働者受け入れを「労働力不足の分野」という条件付きで容認したが、特に若者にその傾向が強かった。しかし、受け入れ拒否の理由に、労働環境悪化を挙げる人が多かったことは、労働力不足への懸念に加え、雇用不安が広がったことを示している。
 労働力不足の分野で容認した人を年代別でみると、70代以上は44%と半数以下だが、20代は73%に達していた。若者に抵抗感が薄まっているとみられる。
 04年5月の内閣府世論調査では、(1)「単純労働者は受け入れるべきでない」26%(2)「労働力が不足する分野では受け入れてもよい」39%(3)「条件を付けずに受け入れるべきだ」17%−−だった。
 調査方法が違うため単純比較はできないが、今回調査では、(2)の条件付き受け入れが19ポイント増え、逆に(3)の条件なし受け入れが12ポイント減ったのが目立つ。
 また、受け入れ拒否の理由は、内閣府調査では、「治安が悪化する」が74%と突出し、「風習の違いによるトラブルが起きる」49%、「日本人の雇用や労働環境に悪影響を与える」41%だったが、今回は、治安悪化は少なく、雇用への懸念が半数あった。
 04年当時は不法滞在者が急増しており、内閣府調査では治安悪化への懸念が色濃く出た。今回は雇用不安が影響したとみられる。【外国人就労問題取材班】

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石田ふたみ