『日々の映像』

2007年12月13日(木)  世知辛い世の中になってきた

 灯油・ガソリン価格ともに過去最高値を記録している。配達灯油の価格は18リットル1841円となり初めて1リットル100円を超えた。今年に入ってから灯油で約3割、レギュラーガソリンが約2割上っている。低所得者にとっては、厳しく寒い冬になると言える。

 こんな背景から今まで考えられなかった事件が起こっているので書き留めておきたい。
1、ガソリンや灯油の盗難被害が止まらない
2、ガソリンや灯油の盗難が増え始めたのは9月ごろから。北海道や東北、北陸をはじめ、関東、中国、四国など広範囲で被害が確認されている。
3、民家やマンションなどの屋外に置いてあるタンクが盗まれる事件が多い
4、愛媛県宇和島市消防本部消防車からガソリンが抜き取られる被害に遭った
5、漁船など停泊中の船からガソリンタンクが盗まれる事件まで発生。陸も海も関係なく、被害が広がっている。

世知辛い世の中になってきているとの認識を深めなければならない


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<灯油価格>107円上昇、ガソリン価格ともに過去最高値 毎日新聞 - 12月05日 19:42)
石油情報センターは5日、ガソリンスタンドの小売価格調査(3日現在、消費税込み)を発表した。灯油(店頭)の全国平均価格は18リットル当たり前週より107円高い1735円、レギュラーガソリンも1リットル当たり同4.8円高い154.9円と、ともに87年の統計開始以来の最高値を大幅に更新した。また、配達灯油の価格は18リットル1841円となり初めて1リットル100円を超えた。

 高値の更新は灯油が5週連続で、レギュラーは11月19日以来2週間ぶり。上げ幅は灯油が湾岸危機時の90年9月25日時点に次いで過去2番目で、レギュラーは今年11月5日に次ぐ過去5番目の大きさとなった。今年の最安値からの上げ幅は灯油で約3割、レギュラーが約2割に上っている。

 大幅な値上がりは、原油価格高騰による調達コストの上昇を受け、石油元売り各社が12月出荷分のガソリンなどの石油製品卸値を7円程度引き上げたため。元売り最大手の新日本石油が、傘下の給油所に値上げを強く指示したこともあり、全国の他社系列の給油所もほぼ一斉に追随した。

 今後の価格について石油情報センターは、「月初に様子を見てから値上げする意向の給油所もある。月内の全国平均価格はレギュラーの場合、数十銭単位だが上がるのではないか」と見込んでいる。【増田博樹】

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原油高騰 燃料盗が止まらない 消防車まで被害 (1/2ページ)
2007.12.8 22:08 産経新聞

原油高騰で相次ぐ燃料盗。消防車まで被害に遭った ガソリンや灯油の盗難被害が止まらない。原油価格の高騰の影響で値上がりが続く中、屋外に置いたタンクが被害に遭うばかりでなく、港に停泊中の船に積まれたタンクが盗まれたり、さらには消防車からガソリンが抜き取られるという事件まで発生した。拡大の一途をたどった金属盗を想起させる、年の瀬間近の“石油盗”のエスカレート。「本当に世知辛い世の中」。灯油盗難の被害に遭った女性はまゆをひそめた。

 「人命にかかわることで、信じられない犯行。市民を守る消防車から盗むなんて言語道断です」

 こう憤りを隠さないのは、消防車からガソリンが抜き取られる被害に遭った愛媛県宇和島市消防本部の中隊長。

 事件が発覚したのは今月2日。市内の消防団詰め所で、団員が定期訓練のため消防車に乗り込みエンジンをかけたところ、満タンのはずの燃料表示がほぼゼロになっていることに気付いた。

 市がすべての詰め所を点検した結果、被害は9カ所に及び、消防車7台と携行用タンク2個から計280リットル(4万1000円相当)のガソリンが盗まれていることが判明した。

 無施錠の詰め所に侵入し、ポンプなどでガソリンを抜き取ったとみられ、市危機管理課の担当者も「燃料切れで出動できない事態を考えるとぞっとする。許せない」と怒り心頭だ。

 全国各地で、ガソリンや灯油の盗難が増え始めたのは9月ごろから。北海道や東北、北陸をはじめ、関東、中国、四国など広範囲で被害が確認されている。

 民家やマンションなどの屋外に置いてあるタンクが盗まれる事件が多いが、三重県志摩市や北海道函館市では先月から今月にかけて、漁船など停泊中の船からガソリンタンクが盗まれる事件まで発生。陸も海も関係なく、被害が広がっている。

 高知市内で8日、灯油盗難の被害にあった飲食店経営の50代の女性は、怒りを通り越してあきれ顔だ。「ファンヒーターの灯油が無くなったので裏庭に行ったら、タンクがなくなっていました。灯油まで盗むなんて、なんて世知辛い世の中になったのかしら」

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石田ふたみ