『日々の映像』

2007年09月24日(月) 福田康夫氏のプロフィール

自民党の第22代総裁の福田康夫氏を少し理解するために同氏のホームページから
自由民主党総裁選立候補の決意分を引用したい。

自由民主党総裁選立候補の決意

 このたび私は、多くの皆様の激励とご要請を受け、自由民主党の総裁選挙に立候補する決意をいたしました。
 私は、今日の国際社会における日本の立場を踏まえ、我が国のこの緊急事態にわが身を捨てて取り組むべきであると考えました。希望と安心の国づくりに向けた私の考え方をここにとりまとめました。皆様のご理解とご支援をお願いする次第であります。

 私が目指すのは、「若い人が希望を持ち、お年寄りが安心して暮らせる国づくり」であり、「自立と共生の社会」、「ストック型の社会(持続可能社会)」、「男女共同参画社会」の構築です。

 これまでの構造改革は、道路公団や郵政公社の民営化など官から民への改革の手段を国民に提示し、公共事業に依存することなく改革を推進してまいりました。

 これからの改革は経済合理主義でなんでも市場にまかせればいいというのではなく、世の中には社会的に弱い立場の人々、構造的に不況な業種の人々がいることに配慮しなければなりません。改革を進める中で、地域と地域の格差や大企業と中小企業との格差の実態から目をそらさず、地方で安定した生活が可能になるような社会をつくっていきたいと考えております。

 先の参議院選挙の結果からみれば、このことをしっかりと受け止めるべきであります。

 今我が党に求められていることは、これまでの改革により生じた諸問題に丁寧に対応することであり、民意を大事にし国民の意見が的確に反映される社会づくりに向け、緊急かつ具体的に対策を講じることであります。

 年金、医療、介護、子育てなどの枠組みを国民の信頼の得られる制度とします。年金記録問題は、国への信頼を揺るがすものであり、早急に解決していかなければなりません。

 また、今日の犯罪や青少年問題など社会的問題の解決のためには、社会総がかりの教育再生への取り組みと、高齢者の智恵を生かしたコミュニティ再生と安心の地域づくりが必要であります。

 平和な国際社会を維持するために、我が国がもてる能力を生かし、テロとの戦いや紛争地域における平和の創出に貢献します。省エネをはじめとする環境技術を生かして持続的な地球社会の建設に貢献します。また、東アジアの安定と発展のために、良好な日中韓関係の構築と日米同盟関係を基軸とする主体的外交を進めていきます。

 国民の信頼なくしては、どのような素晴らしい政策も必要な改革も実現しません。私は、国民の皆様や、国民の代表者である与野党の皆様の声に耳を傾け、重大な課題の実現に全力で取り組む覚悟です。

 なにとぞ地域を代表する党員党友の皆様、そして我が党所属の国会議員の皆様のあたたかいご理解とご支援を切にお願い申し上げる次第です。
平成19年9月15日
衆議院議員 福田 康夫
http://www.y-fukuda.or.jp/e_index.html

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自民総裁選>福田氏を選出 麻生氏に133票上回る 
(毎日新聞 - 09月23日 15:25)

 自民党の第22代総裁に福田康夫元官房長官が選出された。同党は23日の両院議員総会で、安倍晋三首相(自民党総裁)の退陣に伴う総裁選を行い、党所属国会議員と各都道府県連の代表者による投票の結果、福田氏が330票を獲得。197票を得た麻生太郎幹事長を133票上回り、新総裁に選出された。任期は安倍首相の残り任期となる09年9月30日まで。

 福田氏は同日夕に就任記者会見を行い、幹事長をはじめとする党役員人事に着手。24日に幹事長など党の新役員を指名し、公明党の太田昭宏代表らとの政策協議で公明党との連立政権維持を確認する。25日には国会の首相指名選挙を経て新首相に就任し、同日中の組閣を目指す。「福田新政権」の党役員・閣僚人事が当面の焦点となる。

 両院議員総会は午後2時から党本部で行われ、党所属国会議員(衆院304人、参院83人の計387人)各1票、47都道府県連代表各3票(計141票)の計528票(無効1票)で争われた。臼井日出男・総裁選管理委員長が開票結果を読み上げ「福田新総裁」誕生が決まった。

 福田氏は麻生派を除く党内8派閥の支持を取り付け、国会議員票で優位に立った。地方票では、麻生氏が東京、大阪など都市圏や九州地方で健闘した。

 福田氏は衆院当選6回(群馬4区選出)の71歳。故福田赳夫元首相の長男。00年10月、第2次森内閣の官房長官に就任し、続く小泉内閣でも官房長官を務め、歴代最長の1289日の在任記録を作った。06年の「ポスト小泉」の総裁選では、同派閥の安倍晋三首相が出馬したため、立候補を見送った。

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福田新総裁:「民主との協議希望」会見で
 福田康夫・自民党新総裁は、23日午後6時から党本部で記者会見した。福田氏は新政権での国会運営について「参院の実権を握る民主党との話し合いは欠くことができない。今後民主党との協議を希望している」と述べ、海上自衛隊のインド洋での給油活動継続問題や、年金制度改革、消費税問題など重要課題で民主党との協議を重視する考えを強調した。
 福田氏は「国会が対立して法案が(成立)できなければ、国民に迷惑をかける。その思いは民主党も同じだと思う」と指摘。消費税率の引き上げについて「上げずに国民生活に影響があるのが果たしていいのか」と検討姿勢を改めて表明。民主党が主張している基礎年金部分への「税方式」の導入についても「国民生活に密着する問題は、できるだけ多くの賛同を得て立案するのがいい」と述べ、含みを持たせた。
 また、安倍内閣が年金記録漏れ問題で、宙に浮く5000万件の納付記録の照合を来年3月までに終える方針を示していることについては「いったん約束した以上、守る努力は当然すべきだ」と述べ、堅持する考えを示した。【尾中香尚里】
 ◇福田新総裁会見要旨
 <総裁選の結果>
 「派閥の数合わせ」ではなかったことが証明されたんじゃないか。(最近の)政治情勢を考えると派閥で一致団結にはならない。自民党は結構バランス感覚があり、いつもこういう選挙をすると思わざる結果が出る。参院選の大敗で自民党が国民の信頼を勝ち得ていないことが明確になった。着実に誠実に、期待に応えられることを積み上げていくしかない。
 <組閣と党役員人事>
 自民党が非常に困難な状況にあることを考えると、全員が政治参加し、協力しあう体制を作ることが大事だ。(派閥推薦による人事は)ここしばらくやっておらず、私の場合もそうだ。
 <民主党への対応>
 参院の実権を握っている民主党との話し合いは欠くことはできない。テロ特措法も、社会保障もそうだ。(政党間の)協議を希望している。国会が対立して法案が(成立)できなければ、国民に迷惑をかける。十分心を傾けなければならない。その思いは、民主党も同じだと思う。
 <テロ対策特措法の延長問題>
 新法(の提出)は国際社会に対し、日本が(給油活動を)継続する意思があると表明する意味合いがある。国際社会にメッセージを送り続けていないと誤解を招く。日本の姿勢として好ましくない。多くの国々が(海上自衛隊の給油活動を)利用し感謝されている。
 <消費税など>
 消費税を上げずに済めば一番いいが、上げずに国民生活に影響があるのが果たしていいのか。民主党とも議論するテーマだ。法人税収など一定のことを精査して判断すればいい。
 <道路特定財源の一般財源化>
 ガソリンの消費が環境問題につながってくるのならば、環境分野に(揮発油税を)使うことに一定の理屈は立つ。
 <年金記録の照合>
 どういう審査が行われているか承知していない。(政府公約の3月までの完了という)約束を守る努力は当然だ。
 <基礎年金部分の全額税方式導入>
 こうした(国家の)基本となる問題は民主党と協議する。国民生活に密着する問題は、できるだけ多くの賛同を得て政策を立案するのがいい。
毎日新聞 2007年9月23日 21時02分 (最終更新時間 9月23日 21時26分)

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自民党新総裁に福田康夫氏 330票で麻生氏に大差
2007年09月23日20時43分 朝日
 自民党総裁選は23日の両院議員総会で投票が行われ、1人1票の国会議員票(387票)と都道府県連代表(各3人)の票(141票)のうち、元官房長官の福田康夫氏が330票、幹事長の麻生太郎氏が197票を獲得した。無効票が1票あった。福田氏は、有効投票527票の過半数(264票)を60票余り上回り、新総裁に選ばれた。
 朝日新聞が全国の取材網を通じて調べたところ、各都道府県連が党員・党友による予備選などをもとに事前に決めた代表の票の配分は、福田氏が76票、麻生氏が65票。都道府県連代表が配分通りに投票し、無効票が議員票だったとすれば、議員票の内訳は福田氏が254票、麻生氏が132票の計算になる。
 福田氏の議員票は、支持を表明した8派閥の計302人を50人近く下回ったことになる。一方、麻生氏の議員票は、朝日新聞の取材に対し、事前に支持を明言していた議員数を80人近く上回った。投票態度を明らかにしていなかった議員の大半が、最終的に麻生氏に投票したものとみられる。
 朝日新聞の取材では、都道府県連では群馬、埼玉、長野、広島、鹿児島など26道府県で福田氏が勝ち、東京、神奈川、千葉、福岡、大分など21都府県を麻生氏が制した。党員・党友による投票を行った35都道府県では、麻生氏の得票は計約25万3000票で、福田氏の計約25万票をわずかに上回った。

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自民新総裁に福田氏、初の親子首相誕生へ

自民党新総裁に選出され、麻生氏らと万歳する福田氏=23日、自民党本部

 自民党の第22代の総裁に福田康夫元官房長官(71)が23日、選出された。25日の国会での首相指名選挙で第91代の首相に選ばれる。同じ71歳で首相になった福田赳夫氏の長男で、親子での首相就任は122年間の内閣制度で初めて。

 23日午後2時から党本部で始まった総裁選で、福田氏は330票を獲得。197票だった麻生太郎幹事長(67)に勝利した。

 総裁任期は3年間だが、今回は途中辞任した安倍晋三首相の残り任期を引き継ぐため、2009年9月までの2年間。福田氏は午後6時から記者会見し、今後の政権運営などについて所信を明らかにする。

 総裁選は党所属国会議員の387票、都道府県連が各3票を持つ地方票(141票)の合計528票を争った。(16:20)日経

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「調整型」福田新総裁、神経質で頑固な性格も
「好きで政治家をしているわけではない」
 福田康夫氏がかつて平然と語っていた言葉だ。その福田氏が首相に就任しようとしている。
 福田氏は父の赳夫元首相について多くを語らないが、政治家よりも旧大蔵官僚としての父に敬意を払っていたようだ。
 「父の職業を『官吏』と書くのに誇りを持った」。田中真紀子外相(当時)が、外務省改革の名の下に官僚と激しく対立する中、福田氏は官房長官として官僚を前にこう語ったことがある。
 赳夫氏は主計局長時代の昭和23年、昭電疑獄の収賄容疑で逮捕された。後に無罪が確定したが、事務次官を目前に大蔵省を退官せざるを得なくなり、政治家へ転身した。「マスコミに振り回される赳夫氏の姿は、少年時代の福田氏にとってトラウマになったようだ」(後援会幹部)という。
 左手をポケットに入れ、右手を挙げて「よーっ」と声をかける愛嬌(あいきょう)あるパフォーマンス、そして「昭和元禄」「さあ働こう内閣」などの造語やユーモアを交えた演説。赳夫氏には多くの支持者が集まり、中曽根康弘元首相ら大物議員がそろう旧群馬3区で、赳夫氏はいつもトップ当選を果たした。その後援会を福田氏は受け継いだ。
 しかし、福田氏はカメラの前でさえ笑顔を振りまくことが苦手で、10メートル前の人を相手に話すような張りのない演説。赳夫氏とのギャップに後援会幹部は、会合で福田氏を「10分ほどあいさつしたら、後は後援会が何とかやるから」などと扱ってきた。
 他の群馬県選出議員の秘書は「世界を相手に仕事をしてきたサラリーマン時代と、支持者に頭を下げる秘書、政治家という職業のギャップに『冗談じゃない』と思ったはずだ」と、福田氏の当時の「心境」を代弁。また、それが冒頭の発言につながっているとも指摘する。
 周囲には「スポークスマンには向いていない」とこぼしながら、記者会見では皮肉を交えた当意即妙の受け答えが話題を呼び、在任期間は歴代1位の1289日に及んだ。とくに、サラリーマン時代から培った経験を生かし、「官邸外交」の主導的役割を果たした。
 「調整型」だといわれる半面、神経質で頑固な面もある。
 官邸内で会議を主宰すると、マスコミなどに情報が漏れないよう、出席者一人ひとりに、指をさしながら「いいね、いいね」と念を押したという。
 プライドの高さも相当なもので、副大臣人事で注文する飯島勲首相秘書官(当時)に、福田氏が「秘書官の分際を超えている」と反撃したこともある。
 官房長官辞任後の福田氏は長く表舞台から遠ざかった。長男の達夫氏に選挙区を譲るのは時間の問題との観測も流れたほどだ。
 しかし、参院選直前に行われた今年7月の群馬知事選で、現職優位の下馬評の中、新人候補の選対本部長に就任。顔を真っ赤に日焼けさせながら1日40カ所以上の演説をこなすタフぶりを見せ、当選を勝ち取った。支持者は一様に「本人の選挙以上に動いた」と舌を巻いた。安倍内閣の迷走ぶりをみて、そのころには、今日の事態を予感していたのかもしれない。(今堀守通)
(2007/09/23 18:50・産経)











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石田ふたみ