| 2006年11月01日(水) |
いじめで生徒・パラハラで先生自殺 |
校長先生の自殺に続いて生徒・先生の自殺である。その自殺の原因がいじめ・パワーハラスメント(地位を利用した嫌がらせ)モラル・ハラスメント(言葉や文書などによって、働く人間の人格や尊厳を決定的に傷つかること)の疑いがほぼ決定的というから深刻である。昨日の日々の映像で「文部省の教育審議会は『教養とは構想力』であるとしている。私は教養とは『人権感覚』であると思っている」と書いた。
少女がバスケットボールクラブ内でチームメートから日常的にいじめえを受けていた実態を明らかになった。近距離からボールをパスして受け取れないと笑う、仲間外れにするなどのいじめで、とうとう自殺に追い込んだ。いじめは人権無視の極悪であるという教育がどうして出来ないのだろう。人の尊厳を決定的に傷つけるいじめ・パワーハラスメント・モラル・ハラスメントが少なくなっていくには、これから100年の年月が必要のようだ。そう思うほど日本の社会全体に人権感覚に乏しいといわねばならない。
そもそも教育の現場でパワーハラスメント・モラルハラスメントが横行するようではどうにもならない。鹿児島県曽於(そお)市の中学校の女性音楽教諭(32)が、パワーハラスメント(職権による人権侵害)を訴える遺書を残し、自殺した。なんとも痛々しい。自殺した教諭のパソコンには、学校関係者と母親(59)あての遺書があり、校長(55)には「(県総合教育)センター行き、すべてあなたの犯行」、別の上司には「他の同僚と私を差別した」などと記されていたという。学校側は「頑張ってもらおうと指導したもので、パワハラはなかった」と説明しているが、人権感覚を踏まえての指導であれば、自殺のいたることが絶対にない。指導して校長・別の上司の人権感覚の欠落がこの事件を引き起こしていると判断できる。
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