『日々の映像』

2006年10月31日(火) モラル・ハラスメント

 29日にパワーハラスメント(地位を利用した嫌がらせ)を書いた。内容は少し異なるがその根は同じモラル・ハラスメントを取り上げておきたい。

*パワーハラスメント
職権などのパワーを背景にして、本来の業務の範疇を超えて、継続的に人格と尊厳を侵害する言動を行い、就業者の働く関係を悪化させ、職場を辞めざるを得ない状況に追い込んだりすることである。   

*モラル・ハラスメント
言葉や態度、身振りや文書などによって、働く人間の人格や尊厳を傷つけたり、肉体的、精神的に傷を負わせて、その人間が職場を辞めざるを得ない状況に追い込んだり、職場の雰囲気を悪くさせることである。

モラル・ハラスメントという言葉を世界に広めたのはフランス人精神科医のマリーフランス・イルゴイエンヌ女史である。この人の著書「人を傷つけずにはいられない」 (単行本)の解説の一部を引用したい。

「言葉や態度によって、巧妙に人の心を傷つける精神的な暴力=モラル・ハラスメント。家庭や職場で日常的に行なわれる、この「見えない暴力」は、相手の精神状態をしだいに不安定なものにし、ひどい場合は自殺に追いこむという。いったいどんな人間がこのような暴力をふるうのか?いかなる方法がよく使われるのか?どのような性格の人が標的にされやすいのか?どうしてその関係から抜け出せないのか?経験豊富な精神科医がその実態を徹底解明。人間関係に悩むことの多い現代人にとって必読の書である」

 モラル・ハラスメントは家庭で日常的に起こりうることなのである。根本的には人権感覚の貧弱さにあると思う。文部省の教育委員会は「教養とは構想力」であるとしている。私は教養とは「人権感覚」であると思っている。詳しくは割愛し、モラル・ハラスメント被害者同盟のアドレスの掲示に留めたい。
http://www.geocities.jp/moraharadoumei/

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石田ふたみ