『日々の映像』

2006年06月04日(日) 新しい駐車違反制度

2006年6月4日  日々の映像から 

5月31日のくーたんさんの日記〈論説〉を掲載させていただく。かなり厳しい内容であるので、車を持っている人は以下の内容を十分に理解する必要がある。このようなテーマを分かりやすく解説してくれるのくーたんさんに感謝したい。

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新しい駐車違反制度

6月1日から駐車違反の取締り方法が変わる。しかし、どうもおかしい思うことがある。改正のポイントは3点。第一は取締りの方法。これまではチョークで印を付けて10−30分経ってから摘発していた。それが今度は時間が5−10分間に大幅に短縮される。

第二に、これまで警察官がやっていた駐車違反取締りを、民間の「駐車監視員」に委託することになった。74の警備会社などから1600人が資格を取った。委託料だけで今年度80億円。

具体的にどうやるのか。監視員が駐車違反車両を見つけたら、すぐにデジタルカメラで撮影し、携帯端末機に日時、場所、ナンバーを打ち込む。違反ステッカーを貼る前に運転手が戻らないと違反になる。

第三のポイントは反則金。罰金は15000円。交通違反だから減点される。警察は反則金を徴収するが、もし、運転手が違反金を支払わないと、こんどは「放置違反金」として車の所有車に請求が行き、所有者が払わないと車検が取れなくなる。財産の差し押さえもできる。しかし減点はなし。

この新しい違反取締りによって違反金800億円が倍増し、取り締まり件数も300万件になると予想される。

問題や心配はたくさんある。駐車違反になるので福祉ボランティアの人たちが高齢者の送り迎えをやめてしまったところもある。配送業者も駐車場がないので取りに来てもらう、駐車場を作るなどの対策を迫られている。

反則金の行方。運転手が警察に払ったお金は国から都道府県に配分されるが、そのお金は道路整備など、使い道が限定される。しかし、所有者が払うお金は都道府県に直接入る「自主財源」となる。

都道府県としては警察に払わず、所有者が代わりに収めてくれると、自分で自由に使えるお金が多くなるので所有者払いを歓迎する。つまり都道府県は警察を通じて駐車違反取締りを強化すれば、それだけ収入が増える仕組みになっているのだ。

違反者も、警察に払えば減点になるのに、所有者として払えば減点なし。これでは所有者払いが増えるのは目に見えている。お金さえ取れれば、という「拝金主義」が見えてくる。

おかしな制度だと、違反した人間もつい民間監視員にくってかかったり、乱暴したり、さまざまなトラブルが想定される。警察は、トラブルにあったらすぐ逃げるように指導しているというが、これは逆に文句、言いがかりを付けて監視員を脅せばいいのではないかということになりかねない。

もっとも、監視員はみなし公務員とされ、金品を渡せば贈賄罪、暴行する場合は公務執行妨害罪になるから、注意しなければいけない。

大体、これまでの駐車違反者の4人に1人は警察に出頭せず、知らぬ、存ぜずでとおして反則金も、減点も受けていなかったという。これもけしからん話で、駐車場を増やすなどの対策を十分にとり、違反したら素直にお金を払える環境づくりが大切だ。

なお、監視員による取締りが行われるのは全国1219の警察署のうち、大都市や県庁所在地などを管轄する270の警察のみ。(全国の駐車違反の6割がこの270に集中しているそうだ)その警察も、重点取締り路線を決めてインターネットなどで公開するそうだ。しっかり調べて違反をしないようにしよう。

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石田ふたみ