『日々の映像』

2006年05月13日(土) <自殺者>8年連続で3万人超 

 国内の自殺者が8年連続で3万人を超えるようだ。僅か8年で25万人以上の人たちが自殺しているのである。一人の自殺者に対して、最低でも10人の身近な肉親がいるだろう。一人の自殺を悲しんだ人は250万人もいたことになる。葬儀を行えば親戚・友人知人など平均すれば50人の参列者がいただろう。
10人の5倍すなわち1250万人の人が、自殺者の葬儀に参列しているのである。これを異常と受け止めない人はいないだろう。

 なぜこんなに多くの人たちが自殺するのか、道路の建設より、次期首相の争いよりこの問題に精力をつぎ込んでもらいたいものだ。「自殺数の増大は『格差社会の影響』」との専門家の指摘もあるが、その人の生活文化の高低が大きく影響を与えるテーマである。「国の自殺対策が改めて問われる」との指摘もあるが、この8年の経過をみれば国家権力は自殺問題には無力に等しいと言わねばならない。

 野田正彰・関西学院大教授(精神医学)は「自殺者の増大は格差社会の影響が大きい。勝ち組は弱者へのいたわりがなくなり、負け組とされる人たちは挫折感を強く感じさせられている。競争に勝つため、子どものころから相手に弱点を見せられず、本音が話せなくなり、人と人とのつながりが薄れている」〈毎日から〉と話している。勝ち組の「弱者へのいたわり」この辺の庶民文化の欠落が自殺者を増やしている原因の一つといえるだろう。要は日本の社会そのものが、自殺者を生み出しているとの捉え方が必要なのである。


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石田ふたみ