『日々の映像』

2005年06月16日(木) 中山文科相 従軍慰安婦という言葉はなかった

 また政治家の軽率な言葉が飛び出した。中山文科相は静岡市のタウンミーティングで「従軍慰安婦という言葉はそもそもなかった」と発言した。それではどんな言葉があったと言うのか。ただ「従軍慰安婦という言葉はなかった」では従軍慰安婦の問題を否定的に捉えていると誤解されても仕方がない。同文科相は13日、記者団に「そういう人たちがいたことは知っているが、そのころは(従軍慰安婦という)用語、言葉はなかったということを言いたかっただけだ」と釈明しているが言葉の有る無しの問題ではないのだ。
  
 伊田稔のホームページから基本認識を引用したい。「戦争中、多くのアジア人等への、強制連行・強制労働が日本によって行われました。私たちは問いたい。彼らはなぜ『従軍慰安婦』問題の本質を、自分たちが勝手に定義した『強制連行』の有無の問題にすりかえようとするのか。彼らは、『従軍慰安婦』記述の削除を要求する前に日本軍兵士の性奴隷にされた被害者たちの証言に一度でも耳を傾け、彼女たちの視点から当時を見ようとしたことがあるのだろうか」中山文科相は教科書から従軍慰安婦の言葉が減って来ていることを歓迎している発言もしている。

 93年に河野洋平内閣官房長官が政府見解を発表している。「本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府はこの機会に、改めてその出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる」と。
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癒しの森675                                 2005年6月16日  

            野茂、日米通算200勝の快挙!

 大リーグ野茂英雄投手が15日、ブルワーズ戦に先発しメジャー11年目で、日米通算200勝(日本通算78勝)の偉業を成し遂げた。野茂の最大の功績は、日本人大リーガーのパイオニアとしての活躍であろう。記憶に残っている人も多いと思う。11年前オフの時、米国に身を投じる決心をした野茂を日本の球界は批判の的とした。そして、大リーグの成功を信じる人は少なかったのだ。

 村上雅則氏は「評論家たちは『2〜3年で帰って来るよ。ダメに決まっている』と話していた。僕だって、彼がこんなに長くトップレベルでやるとは思わなかった」(6月16日・日報から)先駆者を非難・中傷するこれは島国根性の最たるものだろう。野茂英雄投手のコメントはあまり報道されることがないが、日報夕刊に出ていたので引用したい「ファンもチームメートも応援してくれたので、なるべく早くクリアしたかったが、達成出来て良かった。守備に助けられ、テンポよく最後まで行けた。シーズンは終わりでないので、最後までいい投球をしたい」と。

 5月30日に「野茂200勝目前 渡米11年目」と題して書いた。苦節11年野茂は成功者として十分に讃えられるだけの資格がある。

  ・数々の 批判を受けた パイオニア 野茂200勝の 偉業燦然
     






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石田ふたみ