2005年05月05日(木) |
JR西日本脱線大惨事:涙の献花台 |
線路脇に置かれた献花台には、様々な人が訪れ、あふれる思いを口にしている。遺族、幼なじみ、通りすがりの人、近所の人……。犠牲者との関係の深さにかかわらず、思いは一つ。なぜこんな事故が起きたのか――。ここにあつまる人達の涙一言に真実が滲んでいる。 スリランカ人僧侶、ニャーナーランカーラさん(51)は献花台の前で読経を始めた。「母国の津波で悲しみに明け暮れ、また、ここで多くの命が失われ……。時間より、命が大切。言うまでもない」という。まさに時間より命が大切なのである。5月3日に書いたように、阪急が30分かけて走っている距離を何故JRは22分で走らせたのか、まさに安全より時間を優先した結果での大惨事なのである。 大阪市城東区の藤崎光子さん(65)は喪服姿で気丈に振る舞い、わが子が犠牲になった現場の写真を撮影していたという。ついに感極まり嗚咽(おえつ)し「遺体は言葉を語らないけど、その姿は『これが人間か』と思うほど・・・。あの子の友だちに顔を見てもらえなかった」事故死の悲惨さである。これでは慰問の言葉をかけようがない。シートに覆われて見えない現場を見つめた女性は、「JRが憎い。憎んでも憎みきれない」とつぶやいたという。死亡した娘はまだ22歳だった。 「平成9年3月の東西線全線開通に伴い現場付近の線路が変更され、上り線の線路がそれまでのほぼ直線から半径300メートルの急カーブに付け替えられた際、新たな脱線防止策が講じられなかったことが一日、分かった」(5月2日産経から)という報道の通り、この大惨事の背景に構造的な問題も明らかになって来ている。わが子を失った母にとっては、JRが憎い。憎んでも憎みきれないものになってしまう。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 癒しの森632 2005年5月5日 子供の数、1765万人=24年連続減
昨日と今日にかけて孫4人との交流であった。癒しの森のテーマではないが、子供の数が24年連続して減少しているのである。これほど社会の根幹に関わるテーマは他にはない。この子供の数の減少を食い止められないのは、政治の責任と言わねばならない
総務省は4日付で今年4月1日現在の15歳未満の推計人口を発表した。 「昨年よりも15万人少ない1765万人で、24年連続で減少。総人口に占める子供の割合も、昨年よりも0.1ポイント下がって13.8%となり、30年連続で過去最低を更新した」(5月4日・時事通信から)というからどうにもならない。 参考までに諸外国の子どもの割合をメモしたい。中国(21.5%)、米国(20.7%)、韓国(20.3%)、ロシア(16.4%)、ドイツ(14.7%)日本(13.8%) 子どもの割合(04年10月1日現在)を都道府県別にみると最も高いのは沖縄県で18.6%。最も低いのは東京都で12.0%である。
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