『日々の映像』

2005年04月08日(金) 深刻なアメリカ人の肥満

 2005年1月14日の癒しの森は、「ヘルシーライフの活動に自信」と題して書いた。米国の厚生省は、「国民の大半は太りすぎ」として、砂糖や脂肪の多い食生活から、玄米など「全粒穀物」と野菜中心の食生活に切り替えを促す食生活ガイドラインを発表している。そして米国民の主な死因と慢性病の原因は生活習慣にあると断じ、米国型食生活の抜本的な改善を求め、危機感をあらわにしている。
  
 日本人はそんな米国の食習慣の真似をして、パン食と肉など脂肪の多い食生活をしようとする傾向が強いのだから滑稽である。4月7日の毎日新聞によると「カリフォルニア州の成人の半分以上が太り気味か肥満で、こうした太り過ぎのための医療費支出や生産性の低下による経済損失は年217億ドル(2兆3400億円)に上ることが分かった」という。カリフォルニヤ州の人口は3500万人である。これが国家であるとすると人口3500万人の国家で2兆3400億円の肥満による損失は大きい。 

 同州政府が今月初めに発表した報告書によれば、25歳以上の53%が健康上の問題が出るほど標準体重を超えており、うち17%は寿命を縮める危険がある「肥満」状態にあるのだ。日本は医療情報としては、肥満の注意を促す情報は膨大であるが、この問題を政治的なテーマにする動きが鈍い。それもそのはずである。与党の両幹事長は「寿命を縮める危険がある『肥満』状態にある」といわれても仕方ないほどの肥満である。「40〜69歳では肥満度が高ければ高いほど死亡率も上昇していました。つまり、肥満度が高いほど寿命が短いという結果」(ヤフーヘルスケアから)という文章を引用するまでもなく、極端な肥満は国が負担する医療費の視点に立つとまさに悪なのである。
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癒しの森605                                   2005年4月8日

        ウエストサイズが糖尿病の目安…米で3万人調査

 肥満と糖尿病は密接な関係にある。まず、肥満とは「体の脂肪組織及び種々の臓器に異常な脂肪が沈着した状態である」と定義されている。「臓器に異常な脂肪が沈着した状態」とは、ウエストのサイズが大きくなるのである。私は28歳で結婚した当初の体重は64キロであった。この時の私のウエストが何センチであったかの記憶はないが80センチ以下であったことは間違いない。

 米国成人男性のウエストのサイズが糖尿病の危険度の有効な指標になることが、米ジョンズホプキンス大の約3万人に対する疫学調査でわかったという。肥満度の指標としてよく使われるBMI値よりも、優れた目安になるようだ。同大の研究チームは、米国男性のウエストサイズを身長や体重にかかわらず5段階に分け、生活習慣に伴う肥満と強く関連する「2型糖尿病」の発症頻度を比較したのだ。最も小さい74〜86センチのグループに比べ、より大きいサイズのグループは糖尿病の人が2倍以上に達し、特に100センチ超のグループは、最小グループの約12倍にもなったという。ウエストによる糖尿病の危険度予測がうまくいくのは、腰回りの脂肪が、2型糖尿病の発症に強く関係しているためである。
     
   ・ウエストと 糖尿病が 密接に 関係あると 米の調査で
     


     




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石田ふたみ