『日々の映像』

2005年04月01日(金) 地球博(愛知万博)弁当の持ち込み解禁

 これほど滑稽な社会の映像はないだろう。愛知万博は弁当の持ち込み禁止でスタートした。そもそも公的な博覧会実行者が、個人の昼の弁当の果てまで口を出すというからビックリだ。本来万博会場で個人が何を食べようが自由であるはずである。それが博覧会協会では3月25日の開幕以来、弁当の持ち込みを禁じていたが、小泉首相が3月29日、経済産業省にこの措置を見直すよう指示、持ち込みが一転解禁となった。

 内容が滑稽で「家庭で調理した弁当」に限って解禁となったのだ。会場外のコンビに買ったオニギリ、パン等の持込はダメとのお達しだ。行政に管理されることが慢性化している日本人は、この決定にさしたる苦情を言うこともないかもしれないが、この決定に唖然としている人も多いと思う。

 会場内のレストランや飲食店の総席数は約6000とのこと。その中には、1人5000円以上とる豪華和食店もあるとのこと。コンビニには手ごろなおにぎりを求める大行列ができていたという。飲食店の値段もスパゲティが1000円以上するなど高めで「入場者にお金を少しでも使わせる作戦」(4月1日・スポニチから)と不満の声が相次いでいたのだ。博覧会協会の幹部諸氏には民主主義の原点が希薄のようだ。会場に来る国民より、出店している飲食店の利益を優先した考え方をしているのだ。
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癒しの森598                               2005年4月1日

            地上に輝く80代・90代の星

 NHKの「プロジェクトX・挑戦者たち」の主題歌は「地上の星」である。この「地上の星」は作詞、作曲とも中島みゆきさんである。NHKの製作スッタッフから曲作りにあたっての注文は、「無名の人々の光を、歌にしてください」とのことでであったという。

 日本は無名であるが輝く人が数百万人もいるような気がする。有名で輝く人もいる。女性で輝く人の代表は森光子(84)さんではないだろうか。この度有楽町の芸術座が建て替えのため48年の歴史に幕を下ろした。森光子さんはさよなら公演となった「放浪記」に主演した。新劇場が07年11月に開館し、08年正月公演に森光子主演の「放浪記」が決定したという。森光子さんはこれから3年後といえば87歳になられる。この年齢で放浪記の主演をするというから、まさに地上に輝く80代の星である。

 男性の輝く星の代表は聖路加国際病院理事長の日野原重明先生(93歳)だろう。どうして90代であれだけの活躍ができるのか、謙虚に学ぶ必要があると思う。この人のことは2004年10月30日「死を見つめ今を生きる」2004年11月1日に「新たな活力が湧き上がる生き方」2005年3月20日「日野原重明先生の講演から」と3回書いた。ともかく、90代で現役なのだからまさに地上に輝く90代の星である。

  ・燦然と 長寿の見本を 示しけり まさに輝く 地上の星と

     





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石田ふたみ