『日々の映像』

2005年03月03日(木) <堤前会長逮捕>「総帥」から「容疑者」へ

 従業員約3万人を擁する西武鉄道グループの頂点に君臨してきたコクド前会長の堤義明容疑者(70)が今日逮捕された。豊富な資金をバックに政財界、スポーツ界にも大きな影響力を及ぼしてきた「カリスマ」経営者が落日の時を迎えた。堤義明容疑者の逮捕を伝える報道を引用しよう。

「東京プリンスホテルでは午前9時51分、正面玄関脇の荷物搬入口から東京地検の白いワンボックスカーが入り、入り口のシャッターが閉ざされた。ホテル従業員約15人がその前に立つ物々しい雰囲気。午前10時7分、シャッターが開き、堤前会長を乗せたワンボックスカーが出て来たが、運転席以外はカーテンに閉ざされ、外から車内はうかがえない。車は東京地検に向かった」(3月3日・毎日から)

 企業グループの「総帥」から、容疑者となった堤氏は、「おひざ元のコクド社員でさえ、冷ややかな対応を見せ始め」とあるように、周囲の眼差しの激変に戸惑うことであろう。「グループ元幹部は「すぐ『クビだ』とどなるため、怖くて意見などできなかった」と話し、側近すら直接会うのを避けるほどだったという。実弟までが「経営者でなく独裁者だ」と批判している。今後内部からの厳しい告発も当然考えられ、泥沼のような報道が続くのではないだろうか。昨日書いたダイエーの林文子新社長は「社長の仕事は、一緒にいる社員を幸せにすることです」といっている。堤義明氏の40年間の支配は何を産み落としたのだろう。
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癒しの森568                                2005年3月3日

             林文子さんの人間像(2)

 今日はラジオ番組(BSI)の記録の一部を引用して林文子さんの人間像の一端を紹介出来たらと思っている。名選手必ずしも名監督ならずという言葉がある。林さんはその2つとも抜群の実績を挙げて来られたのである。素晴らしい経営者であることは間違いない。ではその秘訣はどこにあるのだろう。長文のインタビューの中に浮かび上がる内容は、「人が好きであること」「考える先に行動する」「報・連・相は社長から」などである。最大のキーワードは林文子さんの「私がこの仕事でうまくいっている原因は、ちょっとキザな言い方ですが、人が好きなんですよ。人に関心があるというか、好きでたまらない。」ということだろう。

 この人の大成功の原点は何処にあるのか。初めてセールスマンになった時の感動がこの人の人生を決めたと言っても過言ではないようだ。「ホンダの社長に、はじめて名刺と、男性と同じ営業マン鞄というのをいただいたときは、うれしかった。夢のように感じました。私、ほっぺたを何度もつねったんですよ。ものすごい感激だったの。大げさなんですけれど、本当にキラキラした夢がありましたね。それで、名刺を出して「この地域を担当させていただいております、ホンダの林です」って言うこともうれしかった。飛び込み訪問も嫌じゃない。言ってみれば、名刺を見せびらかしたいような。楽しくてしょうがなかった。私が自動車の業界に入ってすぐトップになったというのは、たぶんそれまで、エネルギーがマグマのごとくずっと燃えていて、一気に花開いた、というか爆発したのだと思います」物事どう反応するかで人の運命は動き出すようである。置かれている環境に感謝を覚える人間に成りたいものである。

   ・初めての 名刺と鞄を 頂いて キラキラ夢が 一気に開く
     




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石田ふたみ