『日々の映像』

2005年01月30日(日) 社会保険庁の解体が決まる。

社会保険庁の不祥事は、マリンピアから始まって終わりを知らないほど不祥事が続いた。その極めつけは、総額6億円の監修料が明らかになったことだ。その他現金・時計の授受などが明らかになって、国民の信頼はまさに地に落ちてしまった。組織全体が甘い汁を吸っていたといったら言い過ぎだろうか。彼らの頭の中にあるのは、国民の利益などは微塵もなく、ただあるのは省益・庁益のみであったと言われてもしかたがないのである。よってこの組織は解体の方向に進むようだ。

細田官房長官の私的懇談会「社会保険庁の在り方に関する有識者会議」(座長・金子晃慶大名誉教授)は1月28日の会合で、社会保険庁の現状の組織を今後も維持するのは困難との判断で一致したという。これにより、同庁を将来的に解体することが事実上決まった。この日の会議では、金子座長が「社会保険庁の存続を前提としないで、国民から信頼を得ることのできる将来像を次回の会議で示したい」と提案、委員全員が了承したのだ。ともかく現状の組織では改革が難しいとの判断が大勢であるというからどうにもならない。官僚の立場からすれば、これほど屈辱的な決定はないだろう。しかし、政治がよほどしっかりしないと彼らはしぶとく生き残って行くだろう。組織の維持という命題が彼らの行動の中心であり、それがあたかも宗教に近いのだ。
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癒しの森535                               2005年1月30日

           厳寒でねぐらを持たないホームレス

 今朝はどんより曇り加えて風が強く寒かった。足もとの水たまりが氷になっていて、気温は0度以下であることがわかる。0度であっても風がなければそんなに寒くは感じないが、今朝の風は場所によっては秒速10メーター以上であった。羽毛入りのアノラックでも10メーター以上の風になると、冷気が身体に浸透してくるのが分かる。このような寒い日に遭遇すると、ホームレスの皆さんのことが気にかかる。実に厳しいと思わずにはいられない。いつものように散歩コース途中にある24時間スーパーによると、ここのところ話をする機会が出てきた準ホームレスのSさんがいた。

Sさんとの話題は、毎日のようにここに来ていたホームレスのCさんが突然いなくなったことである。Cさんは道路に倒れており、交通事故と勘違いした人の通報で市民病院に搬送されていたことは確認されている。しかし、その後約一週間の足どりが分からない。結論としては、新潟駅(新潟駅〜バスステーションまでの区域)に行ったのではないかとの結論である。世の中には見方によっては正しい行為で、見方によっては疑問を感じることが多くある。新潟駅周辺に数百人のホームレスがいる。彼らに食を与えているのは、コンビニ・スーパーなどの賞味期限きれの廃品なのである。Sさんの説明によると、廃品をもらう縄張りが出来ているという。Sさんは「Cさんは、郊外にいると3度の食事をすることができないが、新潟駅に行けば、縄張りを持っている先輩がいるので、3度の食事はしている」とのことであった。ホームレスでも場所によっては生きて行ける社会なのである。これが果たして良いのかどうか。この判断は読者に委ねたい。彼らのことを考えると、暖房の部屋で過ごし、暖かいふとんの中に眠れることは幸せなことなのである。

  ・厳寒に ねぐらを持たない ホームレス   社会のせいか  彼らのせいか
     



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石田ふたみ