2005年01月05日(水) |
スマトラ地震津波(9) 在留邦人未確認は528人 |
スマトラ沖津波と思われる在留邦人未確認がかなり進んで来たようだ。 外務省は5日、家族らから問い合わせがあった日本人旅行者の安否確認が進み、「所在未確認の人は526人になった」(毎日から)と発表した。内訳は▽タイ・プーケット周辺169人▽スリランカ47人▽モルディブ20人などである。外務省の報道官は記者会見でその他の人たちが「実際に津波被害に遭っているかは分からない」としている。言いうることは津波被害が発生した周辺で528人の行方不明者が出ているのだ。これで5日現在の邦人死者は23人不明528人となっている。
国連の事務次長は3日、スマトラ沖大地震と大津波による死者が約15万人になったと述べた。死者数はインドネシア約9万4000人、スリランカ約3万人、インド約1万5000人、タイ約5000人などとなっている。外国人の被害状況は、欧州を中心に29カ国・地域の364人の死亡が確認された。行方不明者も4412人に上り、確認作業が進むにつれて死者数が拡大する可能性があるという。
今回の大津波で死者が僅かだった島があったことは特筆されよう。インドネシアのスマトラ島沖地震で震源からわずか60キロに位置する同国シムル島では、「住民約6万5000人のうち津波による死者は、3日までに6人にとどまっている」(1月3日時事通信)のだ。1907年に大津波を体験し、「海水が引いたら高台に逃げろ」という教訓が伝統的な教えとして住民の間に語り継がれていた。今回この言い伝えに従い、水が引いた時、すぐに丘へ避難したという。知識の徹底があればこれほどの死者を出さなくて済んだのである。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 癒しの森510 2005年1月5日 ゾウが観光客の命救う 津波察知? 12月30日にスリランカ南東部のヤラ国立公園では、野生動物の死がいが発見されていないということを書いた。今回の津波では、沿岸から3キロ内の公園が洪水状態になった。しかし、ゾウはおろか、野ウサギの死がいすら発見されていないという。動物は事前に津波という危険を感じて内陸部へ避難しているのだ。
1月2日ゾウが津波を事前察知、観光客の命救ったことが報道されていた。ロイター通信によると、甚大な被害を受けたタイ南部カオラックで飼われていたゾウ8頭は、スマトラ沖で地震が起きたころ、突然鳴き始めた。すぐ静かになったが約1時間後、再び鳴き、客を乗せていた複数のゾウが突然丘に向かってダッシュ。客なしのゾウもつながれていた鎖を引きちぎって後に続いたという。当時、ビーチには外国人観光客ら少なくとも3800人がいたが、逃げ遅れ、津波にのみ込まれたという。(1月3日共同通信から)また、津波の直前まで草を食べていた100頭余りの水牛が一斉に海の方を見て、高台に走り始めたことも報道されていた。動物の天変地異の反応によって、大地震・大津波を直前に知ることが可能なのだ。
・予見する 動物たちの この事実 防災上の 大きな課題
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