『日々の映像』

2004年10月31日(日) 香田証生さんイラクで殺害(首の切断)される

 18歳を過ぎると、その人なりの狭い社会観・低い人間観をもって、両親・先輩・友人の話をほとんど聞かない人がいる。このような人は、25歳になっても18歳のままなのである。殺害された香田証生さんは、新聞情報を正確に掴むことなく、自分の狭い社会観の中で行動していたのだろう。イラクは6〜9月の4ヵ月で「92件の自爆による攻撃やテロが発生し、イラク人560人が死亡、1200人が負傷」しているのだ。最も深刻なのは基本的な行政秩序がゼロに近いのである。イラクのナキーブ内相によれば「治安機関の中に武装勢力の協力者がいると言明。警察や国家警備隊、軍などへの1回の攻撃で500ドル(約6万円)が武装勢力からもらえるうえ、殺害に成功すれば、さらに成功報酬が出ている」(朝日から)ことを明らかにしているのだ。

 イラク人ですら安全に過ごすことが難しいのである。そんな場所へ一人のこのこ出かけて行けば、反政府意識のあるイラク人にとっては賞金稼ぎの鴨が来たようなものである。町村外相は31日午前10時過ぎから、外務省で記者会見し「日本人とみられる男性の遺体が発見され、政府は同日午前、福岡県直方市出身の香田証生さん(24)と確認した」(31日・毎日から)と発表した。首が切断された遺体は30日夜(日本時間31日未明)、警察官らにより発見されたという。香田さんは首を切り落とされるためにイラクへ行ったようなものだ。残忍な手口での殺害はこの地区の悪しき文化なのである。以前にも書いたがイラクでは殺すか殺されるかの掟しかないのだ。
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癒しの森443                           2004年10月31日

          話しかけ、働きかけること(2)

 どこで読んだか記憶に薄いが、こんなくだりがあった「この会場40人の参加者の中で誰が一番早く痴呆になると思いますか」その答えは「この会場の中で一番無口の人です」と言うものであった。すこし乱暴な答えであるが真実を指摘していると思う。10月29日に書いたように話しかけ、働きかけをしない人の脳は「静の状態」で作動しないのである。

 名古屋市北部のベッドタウンの師勝(しかつ)町は痴呆予防と地域の活性化を目指し、02年から「回想法」に取り組んでいるという。「お年寄りに、思い出を語ることで生き生きした自分を取り戻してもらう心理療法。痴呆の人を地域で支える先進的な取り組み」(10月31日・毎日から)で、国際アルツハイマー病協会の京都会議で報告されたのである。回想法は記憶を呼び起こすことで脳を活性化させ、痴呆の予防や進行防止を図ることが出来るのだ。

 この講座は65歳以上が対象で、10人前後で1グループになり、毎週1回全8回で、「小学校の思い出」「家事仕事の思い出」など毎回テーマを決め、洗濯板や釜など、昔懐かしい物を見せたり手に取ってもらいながら、それらにまつわる思い出を語ってもらうものだ。参加者の受講前後に認知機能や記憶力を測定したところ、積極性や発言の質、対人コミュニケーションなどが大きく改善されるのだ。痴呆ぎみの老人でも、話すと言う行為があると認識機能が大きく改善されるのだ。故に29日に書いたような、スピーチに参加いていけば痴呆とは無縁になると思う。

   ・思い出を 話す行為で 蘇る 痴呆防止は まさに足下に
      


     






 
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石田ふたみ