『日々の映像』

2004年10月30日(土) 平成16年新潟県中越地震 (7)

 1週間連続して中越地震関連のことを書いたが、今後は時折の記述としたい。今回の地震は、直下型地震の恐ろしさをまざまざと見せ付けている。地球の表面を覆う巨大なプレートには、数多くの断層があることは良く知られている。直下型地震とは地中の浅い部分の断層が動くときに発生する地震である。震源からの距離が近くなるため、被害の及ぶ範囲は比較的狭いかわりに強い揺れが地表に伝わり、大きな被害をもたらす。1995年に発生した阪神・淡路大震災もこのタイプの地震で、神戸など周辺地域に壊滅的な被害をもたらしました。今回も中越地区に壊滅的な被害をもたらしている。
  
 一方、プレートが重なり合う海溝で、海溝に引きずり込まれたプレートが跳ね上がって元に戻るときに発生する地震を、海溝型地震と呼ばれる。この巨大地震が、東南海に発生するのは時間の問題なのである。このタイプの地震は、直下型に比べて地震の規模が大きく、海底を震源とするために津波が発生する。ここで何回も書いたが、この地震が発生すると死者は20000人と推定されている。1923年に発生した関東大震災はこのタイプの地震であった。この巨大地震は必ず起こるのである。最低限身の回りの家具の固定、非常用の食料や飲料水の備蓄、広域避難場所の確認など、地震に対する備えを心がけることが必要なのだ。
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癒しの森442                           2004年10月30日

         「死」をみつめ、「今」を生きる

 今日は日本財団主催の「死を想え(memento mori)」の講演会に出席する。副題は「死」を見つめ、「今」を生きる・・であった。講演1は、余りにも有名な聖路加国際病院理事長の日野原重明先生であった。演題は「有終の美を願っての生き方の選択」であった。講演2は、かくも有名な筑波大学名誉教授の村上和雄先生であった。演題は「宇宙から生まれ、宇宙へ帰る」であった。講演を聴いての全体的な印象は、両先生の講演を踏まえて癒しの森が100回も書けるのでないかと思ったほどである。それほど、多くの示唆を与えてくれた講演であった。ここでは、講演の一部を紹介させて頂く。

 日野原重明先生講演の骨子は、仏教で説く「生・老・病・死」と言う四苦を、どうよく生き、どうよく病み、どうよく老いるか、そして最終の死を前にどのようによく有終の美を獲得することが出来るか・・・であった。村上和雄先生の講演は、「生命の暗号」などをここで書いたことがあるので、最も興味深く聞いた。哲学的な背景もありやや難しいが、「宇宙には目には見えない何か偉大な存在があるのではないか。その存在や働きかけがなければ、私たちは生きられない。それを私はサムシング・グレートと名付けている」と言うものであった。癒しの森で、宇宙のことを何十回も書いた。宇宙の偉大な存在(サムソン・グレート)に対する信仰ともいえる。

 ・死があると 思うところに 生ありき 死とは宇宙に 溶け込む姿
     





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石田ふたみ