『日々の映像』

2004年09月22日(水) 9月14日宅間守の死刑執行

 池田小学校(大阪府池田市)の児童8人の殺害事件は、日本中に衝撃を与えた。事件の発生は平成13年6月、平成15年9月26日死刑判決の確定、平成16年9月14日の死刑執行であった。この1連の流れの中から何点かの疑問を書き留めておきたい。
 その一つは宅間死刑囚の前に50人余りの死刑囚がいた。なぜ50人も飛び越えて宅間死刑囚の死刑の執行がされたのか。この理由を事件関係者ならびに国民に説明する必要はないのか。
 その二つは死刑の執行日について両親への連絡もないのか。以前アメリカのカーター死刑囚のことをかなり詳しく書いたことがある。アメリカは、死刑執行日の公表、関係者の立会い、注射による死刑執行(死刑囚は苦しまないで死に至る)などオープンである。日本は余りにも閉鎖的である。死刑執行には誰が立ち会っているのか。死刑執行のやり方は今までの絞首刑なのか。確たることは分からない。闇の中にすべてが進む現行のやり方に疑問がある。
 死刑執行とは、国権が人を殺すことである。その内容をもっと公表すべきだ。そうでなければ、死刑の条文が犯罪の防止力にはならないと思う。
メモ
平成13年6月8日  事件発生。宅間死刑囚を殺人未遂の現行犯で逮捕
平成15年8月28日 死刑判決
平成15年9月26日 宅間死刑囚が控訴取り下げ。死刑判決が確定
平成16年9月14日  死刑執行
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癒しの森 404                            2004年9月22日
              美川憲一さんの人間性

 覚せい剤取締法違反(所持)などの疑いで逮捕された元タレントの田代まさしさんの報道が続いている。警視庁野方署は22日、覚せい剤や大麻の入手経路について捜査を続けた。尿検査の鑑定結果を待ち、使用についても追及するという。

 この報道に対して歌手の美川憲一さん「大バカもん!前回、周りで支えてくれた人たちのおかげで執行猶予をいただいたのに…。何回、自分の子供を泣かせればいいの!」と激怒。「くさいメシ食って洗い流してきたら、私のところにきて、付き人でもしなさい。きっちり教えてあげるわよ」(スポニチから)と涙をこぼしながら話したという。

 スポニチには美川憲一さんが涙ぐみながら怒りを表す写真が掲載されていた。田代まさしという知人の不祥事に「涙を流しながら激怒する」これはハイレベルの人間性でなかったら出てこないことだろう。人の不祥事・不幸に対して、100人中99人が刺すような醒めた視線を送るのが普通である。美川憲一さんのように同苦の眼差しで接する人はまれなのである。この一件で美川憲一さんの人間性が現れたといえる。美川憲一さんの怒りの涙は一陣の薫風であった。

 ・不祥事に 怒りをもって 涙する 人間美川の 放つ薫風
     





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石田ふたみ