『日々の映像』

2004年08月24日(火) リストラ・再編…銀行員10年で16万人減少 

 輸出に関係が薄い国内産業は、この10年で激変に見舞われた。その代表が建設業界と金融業界であろう。今日は金融業界の激変ぶりを数字の上で見てみよう。「大手銀行や地方銀行など全国の銀行の行員数が04年3月末時点で30万2000人となり、10年連続で減少したことが、全国銀行協会の集計でわかった」(8月21日・朝日から)という。分かりやすく示すと次の通りだ。

支店数  94/3 17159店    04/3 14060店    3099店の減
行員数  94/3 462000人   04/3 302000人  160000人の減

 この10年で銀行の支店が3099店も閉鎖されている。最近の景気回復局面の中でも、経営効率化の流れは止まらず店舗数、行員数とも減少傾向は当面続くようだ。最も変化が激しかったのは行員数で、ピーク時の3分の1に当たる16万人が銀行界からいなくなったことになる。

 更に4大メガバンクの三菱東京フィナンシャル・グループとUFJホールディングスの経営統合が進むとなると、いっそうの人員削減や重複店舗の統廃合が行われることが必至である。今が正常な姿で、10年以上前は護送船団で非効率的な経営が行われていたと見るべきなのだろう。
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癒しの森370                           2004年8月24日

      女子78キロ級の阿武教子が悲願の金
  
 日本の重量級女子で金が輝くとは誰も予想していなかったろう。女子78キロ級の阿武教子(あんの・のりこ)(警視庁)は決勝で中国に一本勝ちで、悲願の金メダルを獲得した。苦節十余年過去2度の五輪で1度も勝つことの出来なかった28歳の阿武教子が世界の頂点に立った。過去2度の悔し涙を、うれし涙に変えたのだ。日本柔道は今大会通算六個目の金で予想を超える成績といえる。

 「ガラスの心臓」ともいわれた28歳の阿武が戦っていたのは、過去の自分自身だったという。 「五輪の借りは五輪でしか返せない」(毎日から)言い古されたようなセリフを繰り返したのは、そんな過去の自分を乗り越えるためだったのだ。阿武選手は「優勝出来て良かった。2度の五輪初戦敗退という試練があったから、今がある」。過去の自分を克服して、最高の金メダルに輝いた。「自分の力を出すために、どれだけ力を抜けるか」。目指したのは自然体であったという。

 金メダルに輝いた選手の解説に多く触れる機会があるが、いかに心の有り様が大切かをしみじみと感じる。
 
 ・過ぎし日の 悔し涙を 乗り越えて 己に勝って 金に輝く
     



 
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石田ふたみ