イラクで殺害された奥克彦大使(45・参事官から昇進)と井ノ上正盛一等書記官(30・三等書記官から昇進)の両家と外務省の合同葬が6日、青山葬儀所でしめやかに営まれた。約1400人が参列し、イラク復興の志半ばに非業の死を遂げた2人をしのび、最後の別れを告げた。 この葬儀に小泉純一郎首相は2人について「家族の誇りであるとともに、日本国、日本国民の誇りでもあります。これからという時に、と思うと痛惜に堪えない」(6日・産経)と哀悼の意を表わした。国民の誇りと言うなら、国がもっと警備体制を強化すべきであったと思う。
奥克彦さんはテロの標的になっていることを知っていたのだ。「イラクで殺害された外交官の奥克彦さん(45)が同期だった友人にイラク復興支援に懸ける決意をつづった電子メールを送っていたことが分かった。自分がテロの標的になっていることを明かし、「いまさら引き下がれない」と強い使命感を伝える言葉が並んでいた」 (6日・時事通信から) という。
テロの標的になっていることを知っていながら、有効な手段を講じなかった責任を誰も取らないのだろうか。これが分からない。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 癒しの森109 2003年12月7日 文化国家フランス
文化・芸術を最大限に重要視する国が文化国家であると思う。つたない私の知識を踏まえるとそのナンバーワンはフランスのように思う。フランスの古い文化・芸術を大切にし、価値を認める行動に時として驚嘆する。
11月27日フランスの16世紀の文学者・思想家モンテーニュ(1533〜1592)が著した「随想録」の初版(約15センチ×20センチ×厚さ10センチ)がパリで競売に付された。本一冊がなんと33万8000ユーロ(約4400万円)で落札されているのだ。(11月27日・時事通信)
この初版本は1580年に自費出版されたものだ。本1冊にこれほどの価値をつけるフランスの文化の尊重ぶりに驚嘆するのみである。モンテーニュの有名な言葉を引用したい。
「運命は我々に幸福も不幸も与えない ただその素材と種子を提供するだけだ それをそれよりも強い我々の心が好きなように変えたり、用いたりする われわれの心がそれを幸福にも不幸にもする唯一の原因であり、支配者なのである」 ・われわれの 幸も不孝も その因と 結果の全てが 汝の支配
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