『日々の映像』

2003年12月05日(金) イラク自衛隊派遣計画の最終結論は 

 イラクで日本人外交官2人が殺害された衝撃は、自衛隊派遣に向けて調整を進める政府に対し、邦人全体が「標的」となる厳しい現実を突きつけた。小泉純一郎首相は派遣方針を堅持する考えを改めて強調しているが、最終結論が簡単に出る状況ではない。

 「テロとの戦い」という大義を掲げ続けるといっても、10万人以上の米軍でも解決が困難な問題を1000人足らずの自衛隊がイラクへ行って何が出来るのだろう。毎日の11月30日の世論調査でも約80%の国民が反対又は慎重意見で早期派遣への国民の共感が全く得られていない。

 与党からも慎重論が浮上する中、首相はどういう判断を下すのか。ここの所1000人弱を派遣している韓国、スペインの関係者が相次いで攻撃されている。韓国の犠牲者(死亡2人・重態1人・負傷1人)は米国企業の下請けとして現地の送電塔工事を請け負った韓国企業社員なのだ。復興工事に行っている関係者でも彼らの目には全て米軍の手先としか見えないのだ。

 英BBCは外交官襲撃事件に関連して「日本の自衛隊派遣計画は非現実的なものになった」と論評している。ブッシュ大統領がイギリスを訪れた時、凄まじい反ブッシュ運動があった。ブレア英政権は対イラク政策への国民の不信感を招き、政権の基盤を揺るがしている。国民は小泉首相の最終判断を注視している。
     


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癒しの森107                        2003年12月5日
        なぜコミュニケーションが保てない(2)
 
 ここで書くのは適切でないかもしれないが、コミュニケーションが破壊された後に起こるのは暴力である。東京都の調査によると次の通りだ。
・夫や恋人による身体的な暴力があった・・15%都の推定人数  30万人
・立ち上がれなくなるまで暴力を受けた・・1%都の推定人数   2.3万人

 上記を全国に当てはめると、暴力を受けている女性は推定で約300万人、立ち上がれなくなるまでの暴力を受けた女性は推定で2.3万人になる。暴力を振るう夫が悪いのか、そのような状態を作り出す妻が悪いのか、そのベースは2人の間のコミュニケーションが保たれていないことに起因している。
 
 なぜコミュニケーションが保たれないのか、その原因は昨日書いたとおり自分の常識で相手を評価する傾向にあると思う。国家と国家のコミュニケーションが保たれないと、過去の歴史が証明している通り戦争になる。最低限個人も国家も差異を認め合うことが必要である。
               
 ・暴力が なにゆえ生まれる その因は 差異を認めぬ おかしな常識
     
     

                      





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石田ふたみ