『日々の映像』

2003年12月02日(火) イラク・大使館員移動中に殺害される

 外務省に入った連絡によると、イラク北部で29日午後11時(現地時間同5時)ごろ、車で移動中の大使館員2人が襲撃を受けて死亡した。小泉首相は「痛恨の極みだ。日本はイラクの人道復興支援に責任の有する国だから、テロに屈しないという従来の方針は変えない。不変だ」(11月30日.毎日)と説明している。
 
 福田官房長官も「そういうことにめげないで、復興支援、人道支援に最大限努力しなければならない」(30日.朝日)としている。川口外相は「イラク復興を支援していくことに全く変わりない、テロリストとの戦いも毅然としてやっていく」としている。
 
 しかし、旧勢力から見れば、日本はただのアメリカの手先でしかない。イラク戦争は3月20日に開戦して3週間で正規戦は終わっているが、その後は「フセイン政権が地下に潜って非正規戦(ゲリラ戦)に移行し、ずっと続いていることになる」(11月11日・田中宇の「罠にはまったアメリカ」から)との見方が正しいと思う。
 
 フセイン政権は解体されたのでなく、消えただけなのだ。米軍がバクダットに進行した時イラク側の6師団のうち、3師団は全く戦わずに消えているのだ。この時イラク統治を進めるに必要な、住民票、公務員の名簿、自動車登録などのデータベースのほとんどが破壊されている。
 
 少なくとも消えたフセイン政権との戦争が続いているとの認識が必要だ。日本政府が人道支援、復興支援といっても、相手に全く通じない現実がある以上、支援に行く政府職員・自衛隊員からの犠牲者は避けられない。
     


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癒しの森104                          2003年12月2日

           人 土井隆雄さん(2)

 ソ連の宇宙飛行士ガガーリン少佐の「地球は青かった」の言葉はあまりにも有名である。宇宙飛行士は、地球の美しさをいろんな言葉で語ってきた。土井さんは、今まで耳にしたことのない概念を言うのでないかと期待していた。

 土井さんは宇宙から帰ってきた記者会見で「宇宙から見た地球も美しいし、地球に帰ってきて見た地球も美しい。いま、地球にいることを楽しんでいます」と語った。「いま、地球にいることを楽しんでいます」と期待どおりの言葉であった。地球外に出た人でなければ、地球にいることを楽しんでいるなどという言葉は出てこない。

その人の心によって、自然も社会も映じ方・感じ方が異なる。「地球も美しい、地球にいることを楽しんでいる」と実感する土井さんの心自体が澄んで美しいのだと思った。

 ・土井さんの 名言ここに 書きしるす 地球にいるのは 楽しいことだ

           (文章・短歌とも1997年12月9日の日々の映像から)
     




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石田ふたみ