2003年04月01日(火) |
イラク戦争の戦場はメソポタミア文明の地 |
は じ め に 今月の日々の映像を書くにあたってしばらく考えた。戦争ほど悲惨なものはない。よって、戦争関連の出来事は、他の出来事から比較しようも無いほどの重みがある。このように思うと、日々の映像の大半がイラク関連になってしまう。これでは、日々の映像にならない。よって、一定の段階になるまで週の半分を戦争関連の記述としたい。戦争否定の人が多くなることを祈って、悲惨な戦争をいろいろな角度から直視したい。
4月1日 テレビのニュースで「米英軍はユーフラテス川を渡った」との川の名前が出てきて40年以上前の記憶が蘇えった。戦争の地域は、中学生の頃に習ったメソポタミア文明の地だったのだ。地球上に4大文明と呼ばれる地は、メソポタミア、エジプト、インダス、黄河文明のことだ。 中でも世界最古の文明は、ユーフラテス川とチグリス川に挟まれた地域で誕生した。インターネットでメソポタミア文明と検索したところ、なんと研究論文・文献などが3540件も登録してあったことに驚いた。 ほんの少々メソポタミア文明のことを書き留めたい。この地方で農耕が始まったのは紀元前9000年と言うから世界最古といえよう。前3000年ころまでに、青銅器や文字を使用するシュメール人によって、国家が成立、文明の誕生をみる。
前1900年頃のバビロニア王国の時代までに、くさび形文字・太陰暦・60進法などの学問の基礎と7曜制(月〜日)が完成している。この時代に既に1年を12カ月にすること、時間・角度の単位そして世界中の生活習慣となった7曜制が、メソポタミア文明から生まれた。
特に7曜制は天空の日(太陽)と月と五惑星(火星・水星・木星・金星・土星)を七曜にあてはめたというから凄いと思う。歴史を巨視的に見ると、世界最古の文明を生み出したメソポタミア地域を、建国二百数十年のアメリカが攻撃していることになる。
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