3月3日、激増する10代の中絶と題して少々記述した。若者の性行動の活発化、性的パートナーの多数化、或いは、以前詳しく記述したが、パートナー期間の短さなどの傾向が続いている。これは、言論の自由をかざして、大人社会が作り上げた結果であると思う。営利を目的とした性情報が異常なレベルで氾濫し、ポルノ的な写真を避けて通ることは不可能で、若者が性的に刺激されて当然なのである。よって、まともな性知識も対処法も教えられないまま、性的に刺激され行動しているのが、一定割合の10代の姿でないだろうか。中学生段階での性教育・エイズ教育が望まれる。
◇ ◇ ◇ ◇ 刑務官による暴行死傷事件の二ユースをつぶさに読んできたが、事件を省内で処理しょうとする姿勢がありありだ。矯正局に保存してあるという一カ年3000通もの情願書を、局外の人が見ることはないだろう。そもそも、行政検討委員会の委員長が、法務省のトップである次官であれば、受刑者の人権より省の組織を守る方を優先するのは当然だ。そして、長期的な刑務所運営のあり方に関しては、民間有識者による「行刑改革会議」を今月中に設置して、人権侵害などを直訴する制度の抜本改革を検討するという。すなわち、今起っている問題は、法務省次官をトップとする行刑委員会で処理しょうとしている。法務省に教養がありそうな女性大臣がいる。しかし、今回の事件で大臣の意思で直接指揮したような報道は全くない。この女性大臣は法務官僚に洗脳されたしおれた飾り花なのだろうか。
◇ ◇ ◇ ◇ 3月12日山陽新幹線の居眠り運転に関連して、睡眠時無呼吸症候群のことを書いた。サンデー毎日で、題して「推定患者200万人、新幹線居眠り運転は起るべくして起きた、50代男性が危ない」との特集があったので少々引用することにした。この症候群の七割は肥満が原因で新幹線の運転士は、身長が1メートル70センチで体重が100キロを超えていたという。超肥満の人はほとんどこの症候群になり、重症化するのは40代後半から600代代だと言う。
この症候群、本人はたっぷり寝たと思い込んでいるので、寝不足の自覚が少ないとのこと。やっかいなのは山城医師の指摘だ。「この病気によって起る居眠りの特徴は自分では寝たつもりがないのに、フト気がつくと空白の時間が過ぎていたというものです。ハット我に返ると、対向車が目の前に迫っていたというケースも珍しくない。つまり交通事故や労災事故につながりやすいのです」
愛知医科大の調査では、患者が居眠り運転による交通事故を起こす割合は健常者の2倍、重症の場合3倍になるという。米国の調査では、交通事故を起こす頻度が健常者の7倍も高いとのデータだ。企業の安全管理の立場でいえば、無呼吸症候のある人は使えない。ただ、この推定患者数が200万人と言うから、労務管理者はおおよそ男子勤労者の10人に1人は無呼吸症候があるとの前提に立たねばならない。
前記した通り無呼吸症候群患者の七割が肥満で、残る3割は顎が小さいというアジア人特有の骨格が災いしているという。個人の立場で言えば、この症状があったら迷わず専門医にかかって治療することだ。
日常の生活の視点で見ても大変なことでやや長いが引用して置きたい。「1時間に5回〜10〇回も呼吸が止まるので、苦しいという情報が脳に伝わり、数秒、脳が目覚める。・・・いわば夜中に何度も揺り起こされているようなもので、当然、寝不足状態に陥る。脳の働きが低下するため、うつ傾向になったり、イライラ・集中力・学習能力・記憶力の低下などさまざまな精神症状が表われる」
◇ ◇ ◇ ◇ 今回のイラク攻撃で、最も緊張したのは、金正日(キムジョンイル)であったと思う。北朝鮮から脱出し韓国の朝鮮日報に務める記者は「北朝鮮は(アメリカの)イラク攻撃が終わったら、次は北朝鮮が攻撃されると思っている人が多い」(20日・毎日から)と語っている。しかし、何もしないで、アメリカが北朝鮮を攻撃することはないのである。アメリカによる攻撃が仮にあるとすれば、その大半の理由は、核を含む大量破壊兵器の保有と脅しではないかと思う。
3カ月ほど前、アメリカの高官が北朝鮮を訪問した時、北朝鮮の高官が「われわれは化学も生物もある」と言ったと伝えられている。韓国国防省は昨年、北朝鮮が次の化学・生物兵器を保有しているとの報告書をまとめている。
化学兵器物質・・・神経ガスなど17種類2500トン〜5000トン 生物兵器物質・・・炭そ菌など13種類の保有
このような物質を兵器にしょうとの発想の有無が問題なのだ。今はこの生物・化学兵器より、核保有の道に進んでいることが大問題になっている。しかし、北挑戦は「脅威となるのはわれわれの核問題でなく、むしろ日本の核武装の野望だ」(22日・共同通信から)と反論している。ベーカー米大使は「日本がこうした北朝鮮からの脅威に対抗するためには、攻撃用兵器でないミサイル防衛が日本の憲法、伝統に、まさにふさわしいと思う。日本はミサイル防衛の配備をすべきだと思う」(13日・朝日から)と明言している。
政府は、北朝鮮の弾道ミサイル「ノドン」が発射されたときの迎撃、および防衛出動の体制を協議している。ノドン発射時は、まだ配備していない「新パトリオット」で撃ち落とすというものだ。日本にこのようなことを協議をさせているのが北朝鮮の存在だ。
◇ ◇ ◇ ◇ 3月の中頃から「インドネシア、カナダ、シンガポール、タイ、中国、フィリピン、ベトナム、香港」(17日・共同通信から)で原因不明の肺炎が広がり始めていた。世界保健機関(WHO)は16日発表した指針は「病原体が外に出ないようにした特殊な病室での患者隔離、10日以内に患者と接触した人の検査・隔離」など厳しい感染防止策を求めていた。感染者に細菌感染に効く抗生物質を投与しても何も効果がない。よって、この病原体は、ウイルスの可能性が高いと特定を急いでいる。
この病気は、「SARS(重症急性呼吸器症候群)」と命名された。「潜伏期間は三日から七日程度で、症状の出はじめは高熱、頭痛、喉の炎症など、インフルエンザに似ていることが多い。患者は咳から、肺炎、そして息切れなどによる呼吸困難な状態へと悪化するのが典型的なパターンだ。そして、呼吸不全を起こしてしまうと死に至る」(3月18日・YAHOO・コンピュータニュースから)という症状である。まだ正確な病原体は特定されていないが、一部の専門家は新種のインフルエンザではないかと危惧している。 3月18日現在、香港は111人の感染者になったが、なんと医療関係者が55人、この内医学生が17人に達している。よって、感染した職員の多い病院の救急治療室が、1定期間の閉鎖に追い込まれている。治療に当たった医師、看護師などがこれほどの割合で感染した例は過去になかったと思う。香港政府は3月24日現在「感染者260人、死者が10人になったと発表」している。
シンガポール保健省は、3月24日現在感染者が65人(この内12人が重症)に達したことを明らかにし、「伝染病法を適用、患者らと接触し発症の可能性がある家族ら700人を25日から10日間『自宅隔離』にする」(25日・毎日から)と発表している。隔離された家族の1人でも自宅外にでると、「罰金として1回目は5000シンガポールドル(約34万円)2回目は同1万ドル(68万円)が科される」という厳しいものだ。
日本は前記した国々との交流が多い。よって、病原体か日本に入って来ることは時間の間題である。香港当局は、この感染症に関するホットラインを設置、感染予防のため、十分に休息を取るよう市民に呼びかけている。
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