2003年02月13日(木) |
青森の放火殺人犯に死刑判決 |
1年少々前、宝石店の女子店員五名が焼き殺された事件があった。この紙面で死亡した1人1人の名前を記述して哀悼の意を表した。母を、娘を、妻を失った遺族らの心の傷は癒えることはないだろう。自己の物欲のために5人の女性を縛り上げ、ガソリンをかけて焼き殺す、これほどの人命軽視の行動はないだろう。人の命を何だと思っているのだ! 青森でも同じような事件が01年5月に起こった。消費者金融「武富士」弘前支店が放火され、5人が焼死、4人が重軽傷を負ったものだ。昨日のトップニュースは、この被告(44)に対する死刑の判決であった。「犯行の結果は重大で被告の生命をもって償わせるのが相当」(12日 読売から)としたのである。判決によれば、借金60万円の返済に困り武富士に押し入ったものだ。わずか60万円のために9人もの人達を死傷させる、この行動も人命軽視の最たる行動であろう。 昨年の12月4日に死刑反対に関する概要を記述した。どんな事件が起ころうとも国家権力が人の命を絶つ(死刑)ことは出来ないとする思想だ。今回ような事件が起きると、死刑存続派の勢いが増すことになる。しかし、この男1人死刑にしても何も変わらない。人命軽視の思想こそ、このような事件を起こす犯人なのだ。
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